日本人のユーザーの要望に応えた超便利装備が多数!
20年ほど前に、とあるドイツの自動車メーカーの工場を取材した時に、工場長は「とにかく日本人のユーザーはクレームが細かい。我々がまったく気にもしなかったことに文句をつけてくる」と、苦笑いしながら話してくれました。でも、そうした日本人の細かなクレームを受けて改善に努めたことで、そのメーカーの品質はどんどん向上したのだとか。そのメーカーだけでなく、日本人のクレームや要望によって装備が充実した輸入車はけっこう多いと聞きます。一説によれば、車内で飲み物を飲む習慣がなかったイタリアのクルマにドリンクホルダーがついたのは、日本人の要望のせいだとか、そうじゃないとか?
一度経験すると付いていないクルマに乗れなくなるほど便利な装備11選
でも、どんなに輸入車の装備が充実してきても、やっぱり日本人が作る日本車の装備はその上をいってるなぁ、と感じることは今でもあります。今回はそんな、「この瞬間が、日本車だね」な、日本人だからこそ考える、気がつく、技アリな装備&機構を7つご紹介したいと思います。
1)BOXティッシュスペース
まず1つ目はなんと言っても、日本の軽自動車やミニバンにはないクルマがないといってもいいくらい、定番となっているのがBOXティッシュを収納するスペース。以前、開発者に聞いたところ、もうこれがなかったり、使いにくかったりすると、かなりユーザーにガッカリされてしまうのだというくらい、日本人の必需品となっているようです。
実際、スズキではスペーシアの開発の際に、日本国内で買える全種類のBOXティッシュを用意して、どれを入れてもすっぽり収まり、ティッシュがスムースに引き出せるようにテストをしたんだとか。輸入車でもボルボXC40などBOXティッシュ収納があるクルマもないことはないですが、車内にBOXティッシュを出しっぱなしにしたくない、という日本人の奥ゆかしい性格が感じられる装備です。
2)引き出し式のロールサンシェード
2つ目は、これはまず輸入車では見たことがない装備として、引き出し式のロールサンシェード。子育てファミリーのユーザーが多い、軽スーパーハイトワゴンやミニバンに多く装備されているもので、2列目シートの窓ガラスの下にツマミが出ており、それを指で引き出すと日差しを遮るサンシェードになるのは便利な装備です。
市販のサンシェードは吸盤などで窓ガラスに貼り付けますが、どうしても時間がたつと落ちてきたり、窓ガラスの大きさと合っていなくて、隙間ができてしまったり、ちょっとストレスだったりしますよね。使わない時は収納できるのも、とても便利で日本人らしいなと思います。
3)紙パックが入るカップホルダー
続いて3つ目は、これも輸入車では見たことがない、紙パック飲料が入るカップホルダーです。トヨタ・トール/ルーミー、ダイハツ・タンク、スズキ・ラパンなど、ファミリーや女性ユーザーが多いコンパクトカーや軽自動車に多く装備されています。コンビニやスーパーで売っている紙パック飲料はリーズナブルなので、ストローを挿して車内でも飲みたいという人が多いそうですね。
一般的なカップホルダーにはサイズが合わないので、以前はカー用品店などで専用の紙パックホルダーを買うしかなかったのですが、ここ数年で純正でも紙パック飲料が置けることを謳うクルマが増えてきました。しかも、缶ジュースやペットボトル飲料、スマホまで置けるように工夫されていたり、かなり芸が細かいことに感心してしまいます。最近はマイボトルが増えてきたとはいえ、やっぱり日本人はドライブのお供に好きな飲み物、が定番ですから、これはありがたいですね。
軽自動車には便利なアイデア機能が豊富にある
4)コンビニフック
そして4つ目は、装備されていない日本車を探す方が難しいかもしれない、コンビニフックです。名前の通り、コンビニやスーパーで買い物をしたビニール袋をそのまま引っ掛けるためのフックで、小さめのポーチや持ち手が細いトートバッグなどもかけられるので、何かと重宝している人も多いことでしょう。ビニール袋をかけて、ゴミ箱がわりにしている人もいますよね。
ただ、日本もレジ袋の有料化が進んでいるので、今後このコンビニフックがどうなっていくのかは、興味のあるところです。せっかくなら、エコバッグがかけられるような、もっと頑丈なフックに進化するといいですね。
5)シート下の収納スペース
5つ目は、スズキの軽自動車やダイハツ・ムーヴキャンバス、ホンダN-WGNなどに装備されている、シート下の収納スペース。スズキの軽自動車では、助手席の座面を引っ張りあげると、持ち手付きの大きな収納バスケットになっているし、ムーヴキャンバスは後席のシート下が、引き出し式の収納ボックスになっていて、細々したオモチャやドリンクなどもしまえます。
N-WGNは、後席の下全体がまるっと収納スペースになっているので、長傘まで入れることが可能。こうした収納スペースの凄さは、日本の軽自動車が最強だなと思います。
6)傘立て
次に6つ目は、多くはありませんが雨の日に大助かりな装備として、トヨタ・ポルテ/スペイド、スズキ・ワゴンRなどに装備されている傘立てがあります。車内での濡れた傘の置き場所って困るんですよね。ポタポタと雨粒がフロアマットに染み込んでいくのって、なんかイヤです。カー用品店ではたくさんの種類の傘収納袋が販売されていますが、多くがヘッドレストやグリップに引っ掛けるタイプで、ちょっとジャマだったりします。
そこはやっぱり、純正だとスッキリしていますね。しかもワゴンRの傘立ては、雨水が外に排水される工夫まであるんです。輸入車にも折りたたみ傘を入れるポケットがある高級車などもありますが、ここまで便利な傘立ては、細やかな日本人ならではだなと感服です。
7)車検証専用収納ポケット
さて、ラスト7つ目は日産デイズ/ルークス、三菱ekクロス/ekクロススペースで登場した、車検証専用の収納ポケットです。デイズとekクロスは助手席側のドアインナーパネルに、ルークス/ekクロススペースには助手席のシート下の引き出し収納を出すと、一段下にまるで隠しポケットのように装備されています。
これは、通常はグローブボックスに入れるのが一般的な車検証ですが、軽自動車はスペースが限られるため、車検証だけでグローブボックスが満杯になってしまうんですね。そうすると、本当に入れたいものが入らない、という使いにくさを解決するために、開発者が知恵を絞ったもの。こういう「使う人のことを真摯に考えた装備」を生み出す心というのが、日本人は本当に素晴らしいなと思います。
というわけで、いかがでしたでしょうか。世界のクルマはそれぞれ、国ごとに特色があるものですが、日本が誇れるのはやっぱりこうした細やかな「おもてなし」装備の数々です。これからも、こうした日本人らしい優しさとアイデアで、感動するような装備が誕生することを楽しみにしたいですね。
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