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育成筆頭リンドブラッドの来季F1デビューは確定か。続くレッドブルのセカンドシート問題……角田裕毅はどこへ行く?

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育成筆頭リンドブラッドの来季F1デビューは確定か。続くレッドブルのセカンドシート問題……角田裕毅はどこへ行く?

 2026年のF1ドライバー市場に関する話題の中心は、またもやレッドブルのセカンドシートだ。ダニエル・リカルドが陣営を離れて以降、マックス・フェルスタッペンの隣は入れ替わりが早く、ピエール・ガスリー、セルジオ・ペレス、リアム・ローソンが解雇を言い渡され、現在の角田裕毅にも最後の審判が近づいている。

 レッドブル・レーシングとその姉妹チームであるレーシングブルズの計4席は常に注目が集まってきたが、ドイツ紙Auto Motor und Sportによると、アイザック・ハジャーが来季シニアチームに昇格し、抜けた穴を埋める形で育成ドライバーのアービッド・リンドブラッドが後任としてF1デビューを果たすことがほぼ確実視されているという。

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 育成ドライバーのリンドブラッドは現在、カンポスからF2に参戦しランキング7番手。FIAから年齢制限免除を受けて17歳でスーパーライセンスを取得すると、今年のイギリスGP初日のフリー走行にレッドブルから参加してF1公式セッションデビューを果たした。

 今年8月に18歳となったリンドブラッドは既に複数回の旧車テスト(TPC)を経験しており、これまでも2026年にF1デビューを果たす可能性が高いと言われてきた。2026年はレッドブル陣営が実力を測る上での“指標”として、ローソンとコンビを組むことになりそうという見立てだ。

 一方でハジャーは昨年FIA F2ランキング2位という成績と共に今季レーシングブルズでF1デビュー。雨の開幕戦オーストラリアGPでは決勝スタート前にクラッシュを喫して涙を流したが、その後はスピードと安定感を見せてきた。オランダGPではF1初表彰台を獲得し、レッドブル当確待ったなしとも噂されてきた。

 レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務め、ドライバー人事を司るヘルムート・マルコはハジャーの忍耐力を高く評価しており、オランダGP終了後レッドブルの2台目に乗るというプレッシャーに耐えられると思うかと尋ねられた際には「アイザックは他と違う」と答えていた。

 ここで留意すべきは、2025年中にドライバー交代が行なわれる可能性は非常に少ないということ。これまでレッドブルはシーズン中もお構いなしにドライバーにクビを宣告してきたが、7月からチーム代表を務めるローレン・メキーズはハジャーの表彰台獲得の熱が冷めやらぬ中でも、今季中の昇格は「意味がない」と語り、少なくとも角田が2025年末まではレッドブルに所属すると示唆した。

「我々はドライバーの決定について時間があると、非常に明確に、そして公にしてきた」とメキーズ代表は続けた。

「我々のドライバープログラムには、来年に向けていくつかのシナリオに対応できるだけの人材が揃っており、決断を急ぐ理由はない」

 ただ、2026年はテクニカルレギュレーション刷新の年。これまでレッドブルのセカンドシートに座ったドライバーを苦しめてきた”呪い”を過去のモノとして、心機一転し再スタートが切れるかもしれない。次世代マシンへの順応という点では、経験の少なさがかえって功を奏す場合もある。

 2026年に向けてレッドブル陣営が、フェルスタッペンとハジャーをシニアチームに、ローソンとリンドブラッドをレーシングブルズに配置した場合、角田はレギュラーシートを喪失することとなる。

 角田はレーシングブルズで2025年シーズン開幕を迎えたものの、ローソンがレッドブルで不振に陥ったことで日本GPから入れ替わる形でシニアチームに昇格。マシンが同条件の場合はフェルスタッペンに近い予選ペースを示す一方で、決勝ではペース不足に悩まされているほか、戦略ミスやアクシデントなど外的要因に足を引っ張られることも多い。それもあって昇格後の14戦では、フェルスタッペンが3勝を含む194ポイントを稼いでいるのに対し、角田は9点の獲得にとどまっている。

 マルコは2026年に向けたドライバー陣の決定時期を、メキシコシティGPが開催される頃……つまり10月末に設定しており、放出の危機にある角田が自身の真価を証明する猶予は限られている。

 今年でF1参戦5年目の角田は、若手育成を担うレーシングブルズに戻るほど経験が浅いというわけでもなく、昨年末の時点では「ジュニアチームに5年も預けることはできない」という声も陣営からは聞こえてきていた。

 また他チームもF1新時代に向けてドライバー陣を固めつつあり、レッドブルに残留するにせよ、他チームへ移籍するにせよ、角田は残る4戦で特に印象的な走りを示す必要がある。

 次戦アゼルバイジャンGPで角田はフェルスタッペンと同じスペックのマシンを走らせることになる。また舞台となるバクー市街地サーキットは過去4回出走したうち3回で予選トップ10入りと相性の良いコースと言える。デッドラインが迫る中、角田は流れを一変させるようなセンセーションを巻き起こすことができるだろうか?

文:motorsport.com 日本版 滑川 寛, Benjamin Vinel
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みんなのコメント

79件
  • bri********
    F2でたいして活躍してないのに
    来年テビューできるわけない
    F2一年目の成績で見たら岩佐のほうが上
  • you********
    リンドブラッドがそんな逸材とは思えないのだが。。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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