新しいアルミ製シャシーにBMWのV8
無二の個性で、1930年代から確かな支持を集めてきた伝統のモーガン。大きな変化には、小さくないリスクが伴う。1963年に投入されたプラス4 プラスは、同社の期待を裏切る結果に終わった。約40年も、次の機会を伺うことになったほど。
【画像】BMW V8で満ちる体験 エアロ8 プラス6に4 最新スーパー3とスーパースポーツも 全153枚
満を持して登場したのが、エアロ8。シャシーにはコーティングされたアルミニウム材を採用し、高精度にレーザーカットされ、接着剤で組み立てられた。フランス南部のミラマ・サーキットを使用し、操縦性と快適性の調整へ時間も割かれた。
ボディパネルは職人の手打ちではなく、外注先へ依頼。アルミ板を400度に加熱し、圧縮空気で成形する、スーパーフォーミング加工で仕上げられた。しかし、軽量・強固なボディフレームには、従来どおり木材(アッシュ)を使用。伝統の継承が主張された。
エンジンを提供したのはBMW。当時の740iに載っていた4.4L V8ユニットをベースに、スポーツカーへ相応しい性能が引き出された。ABSやトラクション・コントロールはなかったが、サイドウインドウとエアコン、クルーズコントロールは備わった。
寄り目はシリーズ3で矯正 部品入手が課題
シリーズ1のヘッドライトはフォルクスワーゲン譲りで、寄り目の表情は意図したものではなかった。2004年のシリーズ2で、ボディを拡幅。その直後のシリーズ3では、当初の想定通りミニ譲りのヘッドライトを獲得し、目つきは矯正された。
エアロ8は、2002年と2004年にルマンへ挑み、クラス優勝を果たす。2005年には、学生だったデザイナーのマット・ハンフリーズ氏の提案で、ファストバックボディのエアロマックスが登場。2007年にはAT仕様も追加され、2019年まで生産は続いた。
スタイリングの印象深さは、今でも変わらない。近年も現実的な価格で流通しているが、部品の入手が大きな課題。熱心なオーナーは、スペアパーツをガレージへ一式揃えている。後期型の方が、車内は広く乗り心地に優れ、日常との親和性は高い。
グランドツアラー的な余裕ある走りと、素晴らしいサウンドで、ステアリングホイールを握れば多くの人が満たされるはず。手のひらへ伝わる感触は、だいぶ希薄でも。
オーナーの意見を聞いてみる
救急救命士だったジェレミー・ヤング氏は、セカンドキャリアとしてクラシックカーのレストアを手掛けている。「兄が突然亡くなり、テスラを遺してくれました。そのお金でボクスター GTSを入手したのですが、故障が多くプラス8を選んだんです」
「信頼性は、プラス8の方が遥かに高いです。走行距離は11万kmを超えたところ。クライスラー・インフェルノ・レッドに塗られたプラス8は、これ1台だけのようです」
「センターコンソールにある、タイヤのエア圧モニターは故障。リアのスクリーンは、ソフトトップを新調した職人の紹介で、5枚入手しました。1枚はスペアで保管してあります。ダッシュボードの傷を磨いたら、模様が消えちゃったんですよね」
英国で掘り出し物を発見
モーガン・エアロ8 シリーズ1(英国仕様)
登録:2002年式 走行:2万6300km 価格:5万6995ポンド(約1129万円)
ロータスチタニウム・シルバーのボディと、マルベリー・レザーのインテリアのコントラストが美しい初期型。走行距離が短く、製造時の写真記録まで残っている。この価格帯としては、最高水準の状態にあるといって良い。
センターロックのOZ社製マグネシウムホイールと、ブラックのソフトトップも新品のよう。レザー製のグローブボックスとバッグも付帯する。
モーガン・エアロ8 シリーズ5(英国仕様)
登録:2016年式 走行:1万8100km 価格:8万7500ポンド(約1733万円)
エンジンは後期の4.8Lで、走行距離は驚くほど短い。アイボリーのボディにリケン・グリーンのレザー・インテリア、ブラックの19インチ・アルミホイールとフロントグリルのコーディネートがスタイリッシュ。ウッドのトリムも美しい。
グリーンのソフトトップは好状態で、エアコンとシートヒーターはしっかり機能するとのこと。サイドマフラーが、V8らしいサウンドを耳元で奏でるはず。
購入時の注意点や弱点、スペックは、モーガン・エアロ8 UK版中古車ガイド(2)にて。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
なぜ日本のEVバスは「中国BYD」だらけ? 国内企業が勝てない“価格と実績”の壁
まだやってるんすか!? 「ナンバープレートの封印にペットボトルのキャップ」取り締まられたら恐ろしいことに
1.2リッターエンジン搭載で「400馬力オーバー」! 日産の斬新「MRスポーツカー」に反響殺到! 「本当に美しい」「元祖e-POWER!?」の声も! 全長4.4m軽量ボディのインフィニティ「エマージ」米国モデルに熱視線!
「やっぱトヨタはすげぇよ…」新型スーパーカー『GR GT』発表にSNSは興奮の渦!「V8ツインターボはあつい!」「会長は国宝」など絶賛
290万円の「デリカミニ」登場で“価格天井”が崩壊。なぜ軽自動車の“高価格化”が止まらないのか
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?