世界ラリー選手権(WRC)で8回のチャンピオン経験獲得経験を持つセバスチャン・オジェが、アラゴンで行なわれたトヨタのWEC(世界耐久選手権)マシンGR010ハイブリッドのテストに参加。同マシンでの2回目の走行を終えた。
オジェは先週末に行なわれたWRC開幕戦ラリー・モンテカルロで2位になった直後にスペインに移動し、日曜日から始まったトヨタのWECマシンのテストに参加。GR010を走らせた。オジェがGR010に乗るのは、昨年末にバーレーンで行なわれたルーキーテスト以来、2回目のこととなる。
昨年12月にTOYOTA GAZOO RacingのWECチーム代表に就任した小林可夢偉は、デイトナ24時間の予選レースに出場するために今回のテストを欠席。しかし小林以外の5人に加え、リザーブドライバーのニック・デフリースとオジェを加えた7人が、3日間走行を重ねた。
耐久レース参戦を目指すオジェだが、今回のテストによって6月に予定されているル・マン24時間レースに、トヨタから参戦することになるとは言えない。
トヨタは12月に、2022年のWEC参戦体制を発表。その時には2台体制で2022年シーズンに参戦することを明らかにしており、すでにシートの空きはない。トヨタの広報担当者も、「12月に発表した計画に変更はありません」と、オジェがラインアップに加わる可能性を否定している。
オジェが今回テストで走ったのは、WECもしくはヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)のいずれかでLMP2クラスのマシンを走らせる前に、複数のスポーツカーを走らせるという経験を積むプロジェクトの一環であるようだ。オジェ自身もラリー・モンテカルロの前に、2022年に耐久レースに参戦する計画を立てているところであり、2月中にはレースおよびラリーの参戦計画を発表できるはずだと説明している。
なお2位に入ったラリー・モンテカルロは、オジェの参戦が確定していた唯一のイベント。ただオジェは、今季中最大4戦でGRヤリスを駆り、WRCに参戦することになるだろう。
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