■令和版ブルドック誕生!
ホンダのBEV(電気自動車)戦略は、グローバルでは「ホンダZEROシリーズ」がけん引しますが、それ以外にも各仕向け地に合わせたBEVを展開していきます。例えば中国ではYeシリーズ/e:Nシリーズのモデルが展開中ですが、日本は庶民の足となる軽自動車を中心にラインナップが行なわれています。
【画像】超カッコいい! ホンダ“新型”「スーパーワン」を画像で見る(90枚)
その第1弾が軽バンの「N-VAN e:」、第2弾が先日発売された「N-ONE e:」です。N-VAN e:はみんなの役に立つ働くクルマとして登場した「ステップバン(1972年)」、N-ONE e:はホンダが考える手の届く国民車として登場した「N360(1967年)」の末裔となるモデルですが、「ジャパンモビリティショー2025」でN-ONE e:がベースの新たな仲間がお披露目されました。
その名は「Super ONE Prototype (スーパー ワン プロトタイプ、以下スーパーワン)」です。このモデルは今年の夏にイギリスで行なわれたグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにおいて偽装付きの状態で世界初公開されましたが、今回は偽装を外した状態での初公開となります。
ホンダは元々小型でFunなクルマづくりが得意ですが、最近はそこから離れて大きめのクルマが主となるビジネスになっていたのも事実です。そういう意味では“原点回帰”と呼べる一台と言っていいと思いますが。そのモチーフとなったのは「ブルドック」と呼ばれた「シティターボII」です。
ターボIIは1984年にシビックの弟分として登場したシティのスポーツバージョンです。トールボーイの実用モデルにブリスターフェンダーをプラスしたカッコ可愛いスタイル、1.2リッターながら110ps(通常モデルは67ps)を発揮したインタークーラー付きターボのパフォーマンスなどから、“ブルドック”と言う愛称がつけられました。そんな小さいけれど元気なモデルをBEVで復活させたのが、このクルマと言うわけです。
まさに今、JMSのホンダブースに展示中ですが、一足お先に栃木県にあるホンダのテストコースで試乗してきたので速攻報告です。
エクステリアは前後に伸びた専用バンパー、ワイドトレッドをカバーするブリスターフェンダーが特徴です。ちなみに細部を見るとフェンダー内の空気を抜くスリットが用意されているなど本気が見られます。
スマートな造形ではなく明らかに「足しました!」と言うデザインは、プレーンなN-ONE e:をヤンチャ小僧に変貌させます。中には子供っぽいと言う人もいるでしょうが、この元気さこそが本来のホンダの真骨頂だと筆者(山本シンヤ)は考えます。
エクステリアに対して、インテリアは小変更に留まりますが、メーターはバッテリー温度/タコメーター/パワーメーターを内蔵したSuper One専用品。シルバー/ブルーのアクセントが入った専用スポーツシートのコーディネイトはターボIIのオマージュで思わずニンマリ。
ステアリングのステッチやアンビエントライトもそれに合わせてブルーに統一されています。居住性・積載性などベーシックな部分はN-ONE e:とほぼ変わらず。
スーパーワンのパワートレインは、モーター/バッテリーなどはN-ONE e:と基本的には同じですが、ワイドフェンダー化により軽自動車枠を超えた事で出力を大幅に向上させています。
実際に乗ると「おっ、元気でいいね」と言った加速の立ち上がりとグッと押し出すトルク感に加えて、BEVではあまり感じる事のない伸び感が印象的。体感的には80psくらいのイメージでこれだけでも十分楽しいのですが、更に走りのポテンシャルを高める「BOOSTモード」が用意されています。
ステアリングの右側に追加された紫色のスイッチを押すと、出力拡大に加えて、仮想有段ギアとアクティブサウンドコントロールの連携が行なわれます。つまりホンダS+シフトをより進化させた感じです。
試乗前は「なんでBEVなのにタコメーターがあるの?」と思いましたが、実はこのためでした。
その印象は洗練ではなくちょっと火傷しそうな刺激(僅かに暴れる)がプラスされた駆動力(体感的には100psくらい)と音と視角(メーター)の連携が実にお見事で、爽快を超えて痛快と呼べるものです。
ちなみにギア別駆動レスポンス、キックダウンショック演出、仮想フューエルカット(マニュアルモード時)など細かい制御も盛り込まれていますが、エンジン車よりもエンジン車のフィーリング。
思わず運転中に「バカだね」と「ウケる」と声を上げてしまいましたが、それくらい楽しいパワーユニットに仕上がっています。開発者は「面白いからやりました」とサラッと教えてくれましたが、本気で遊ぶデジタルはアナログを超えることを痛感しました。
もちろんフットワークもシッカリ手が入っています。スーパーワンのサスペンションは、全幅拡大に合わせてロアアーム変更とスクラブ半径を適正化した専用サスペンション(セットアップも含めて)を採用。タイヤ&ホイールは185/55R15のアドバンFLEVAと専用アルミホイールが奢られています。
走りもパワートレインと同じく刺激的かなと思いきや、意外と“大人”な印象でした。具体的には床下にバッテリー搭載による低重心化や重量バランスの最適化、ワイドトレッドの効果は出ており、スッと動く回頭性の良さ/軽快な身のこなしとドッシリとした安定感が共存したハンドリングです。車両重量は「フィットRS」(1050kg)に近いようですが、改めて「軽くて背の低いクルマはいいな」と。
ちなみにコーナリング中でラフなアクセル操作を行なうと内輪が僅かに空転するような素振り(挙動を乱すことはない)を見せますが、それがネガではなく懐かしく感じてしまった僕は昭和世代…。もちろんシティターボIIのようにねじ伏せて曲がる素振りは皆無で、実に見事に調教された爽快な令和のシティレーサーと言った走りです。
ただ、個人的にもう少しトゲ……例えばパワートレインと同じく疑似的なトルクステアがあってもいいかなと思ってしまったりして。人間は実にわがまな生き物です。
乗り心地はN-ONE e:よりもバネ/ダンパー共に引き締められていますが、短いストロークながらもシットリとした減衰感で、見た目に似合わない動的質感の高さにビックリ。基本はシティコミューターながらも、意外とGT要素もありそうな気がします。
そろそろ結論にいきましょう。スーパーワンは、ズバリ本気でふざけた令和板リトルダイナマイトであると同時に、「直感的に元気になれるホンダ車」かなと思います。
スペックなども見比べると、同じ軽自動車発展系(韓国の軽規格なので若干違いますが)ヒョンデ「インスター」の方が勝る部分があるのも事実ですが、総合性能だけでなくクルマ好きが思わずニヤッとするプラスαの機能やデザイン、更に過去のプロダクトのオマージュを含めたプロデュース力は高く評価したいと思います。
スーパーワンの発売は、2026年に日本を皮切りにアジア、イギリスで発売を予定しています(右ハンドルのみの設定なのでしょうか)。価格が気になる所ですが、開発者による「N-ONE e:からの価格アップは最小限に抑えたい」と言う言葉を信じると、350万円前後だと予想。個人的には「プレリュード」と並んで、今最もホンダらしいホンダ車だと思っています。(山本シンヤ)
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