■モデル末期車でも国内販売が好調の車種たち
クルマのような商品は、発売時期が新しいほど魅力を高めます。技術やデザインは常に進化を続けますから、新しいほど良くなるのは当然です。ところがクルマの販売ランキングを見ると、発売から長い時間を経過した車種が、上位に位置することも多いです。
国内販売のトップを独走するホンダ現行N-BOXは、2017年9月に発売されましたが、2011年に登場した先代型(初代N-BOX)も高人気を長く保ちました。2013年/2015/2016年は軽自動車の販売1位で、2017年以降は国内販売の総合1位です。
このほか軽自動車では、ダイハツ「タント」(発売は2013年)、日産「デイズ」(2013年)、日産「デイズルークス」(2014年)、スズキ「アルト」(2014年)なども、4年以上を経過しながら販売ランキングの上位に入ります。
小型/普通車では、トヨタ「ヴィッツ」(2010年)、トヨタ「アクア」(2011年)、日産「ノート」(2012年/「e-POWER」追加は2016年)、日産「エクストレイル」(2013年)、ホンダ「ヴェゼル」(2013年)、トヨタ「ヴォクシー/ノア/エスクァイア」(2014年)などが、発売後4~8年を経過しながら販売ランキングの上位です。
1990年頃までは、4~5年ごとにフルモデルチェンジを繰り返す車種が多かったので、上記はモデル末期車といえるでしょう。それが近年では好調に売れているのです。
逆に2016年以降に発売された設計の新しい車種でも、トヨタ「カムリ」、トヨタ「パッソ」、レクサス「LC」、ホンダ「NSX」、三菱「エクリプスクロス」、スズキ「バレーノ」などは、売れ行きが伸び悩んでいます。
これらの内、パッソはコンパクトカーの主力車ですが、同年末にトヨタ「ルーミー&タンク」が発売されると、売れ行きを落としました。トヨタのコンパクトカーを求める需要が、パッソから、ルーミー&タンクに移ったわけです(パッソを扱うトヨタカローラ店ではルーミーを販売)。身内同士の販売競争に負けたことになります。
フルモデルチェンジの周期が短かった1990年頃までは、新型車として登場すると売れ行きを高め、次第に下がってきた2年後にマイナーチェンジを実施しました。そこで少し盛り返し、さらに2年を経過した頃にフルモデルチェンジを受ける、この流れが主流となっていました。
これが近年は異なり、好調に売れる車種は定番化して販売台数を落としません。逆に不人気車は、最初から伸び悩み、売れないままに終わってしまっているのです。
■売れてるクルマが売れる時代
こうなる理由は、まずクルマを実用的なツールとして購入するユーザーが増えたからです。冒頭で羅列した発売から4年以上を経過しても好調に売れ続ける車種は、大半が軽自動車/コンパクトカー/ミニバンという実用重視のカテゴリに含まれます。それ以外の売れ筋車種を見るとSUVが人気です。ボディの上側はワゴン風の形状ですから、後席も快適で荷物も積みやすく、実用重視に準じたカテゴリです。
実用重視の車種は、経済性にも配慮して選ばれるため、新型車が発売されても飛ぶように売れることはそうそうありません。愛車の車検期間が満了に近づいた段階で、購入条件が有利な決算期などに買われる傾向です。そうなると発売から時間が経過しても、売れ行きが下がりにくいのです。
ユーザーの心理も、実用指向のクルマは新しさではなく用途に合っているから選ぶため、発売から時間が経過した車種を買うことに抵抗はありません。むしろ多くのユーザーが使う人気車では、膨大な販売実績が信頼感を高めます。「みんなが使っているから自分も買う」のは、日本的な付和雷同と受け取られやすいですが、クルマのような高額商品を選ぶ時の判断としては合理的です。
その理由は、一般的なクルマの使われ方が、おおむねパターン化されているからです。「幼い子供が2人いる生活の中で、安全で便利に使える経済的なクルマが欲しい」というニーズであれば、使い方はどこの世帯でも大体同じです。
そこで自分と同じような生活環境の人達が、どのようなクルマに乗っているのかを観察すると、N-BOXやタントといった軽自動車が目立ちます。親子で使っている様子を見ていると、そこに我が家の姿が重なり「これなら間違いないでしょう」と判断するのです。
この消費行動のどこが悪いのでしょうか。給料が上がらないのに、住宅やクルマに費やすお金は年々高くなります。ムダなく安全に使いたいから、みんなと同じ商品を選ぶのです。
販売の上位にランクされる人気車からは、このような日本のユーザーの消費をめぐる気持ちと、その行動が読み取れます。そして日本の人達の生活を本当に考えて開発されたクルマが少ないため、一部の車種だけが好調に売れ続ける状況になりました。
問題はこの点にあります。自動車メーカーが、今の国内の消費動向に安住しているのです。かつてはセダンやクーペも含めて、いろいろなカテゴリの車種が、それぞれに合った日本のユーザーを想定しながら開発されていました。それが今では実用重視の軽自動車/コンパクトカー/ミニバンになったので、売れ筋車種も凝り固まっています。販売会社のキャンペーンも、これら実用重視の車種が中心です。
セダンやクーペは海外向けに開発され、日本のユーザーにとっては違和感が伴うために、売れ行きを発売当初から低迷させます。そうなるとセダンやクーペは、海外向けに開発された国産車ではなく、本家本元ともいえる輸入車を選ぶのは当然でしょう。最近は、輸入セダンの売れ行きが伸びました。
■良いクルマでも国内市場に合っていないと売れ行き伸びず
日産の販売店からは「今の売れ筋は、ノート、セレナ、デイズとルークスです。セダンやクーペは、緊急自動ブレーキが装着されていなかったり、付いていても歩行者を検知できなかったりします。従って売れ行きも下がり、買いに来られたお客様だけに売っている状態です。スカイラインのクーペなど、新型車が登場したら購入すると約束しているお客様もおられますが、国内では扱ってくれません」と言います。軽自動車/コンパクトカー/ミニバンが定番化するのは、当然の成り行きでもあるわけです。
ホンダの販売店からは「低金利とかディーラーオプションのプレゼントなどが実施されるのは、コンパクトカーとミニバンが中心です。高価格車を中心に展示する上質なクオリティセレクト店も展開していますが、全車を売ることもあり、アコードやレジェンドの売れ行きはあまり伸びません」という声も聞かれます。
肝心の商品が国内市場に合っていないと、店舗の形態だけを上質に見せても、売れ行きを伸ばすのは難しいようです。
好調に売れるクルマが定番化せず、定期的に入れ替わる活気のある国内市場であって欲しいです。
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