デンマークの新興ハイパーカーメーカー「ゼンヴォ(Zenvo)」は6月15日、年産わずか5台程度のフラッグシップモデル「TSR-S」を英ウェストサセックス州で7月8日-11日に開催されるグッドウッド・フェスティバル・オブスピードに出展すると発表した。グッドウッドでは2台のリミテッドエディションが出展され、走行シーンも披露されるという。
コペンハーゲンから南に下ったプレストに本拠を構えるゼンヴォは2004年創業。他の小規模メーカーと異なるのは自社製V8エンジンや独創的な空力デバイスを開発する高い技術力を持っている点だ。これまで生産した車両はほとんどが日本円で1億円超だが、すべてのモデルを年産5台以下に絞っており、コレクターズアイテムとして超富裕層から一定の注目を集めている。
そのなかの1台TSR-Sはサーキット専用の「TSR」に公道用装備を与えた究極のロードゴーイングマシンで、価格はなんと145万ユーロ(約1.9億円)。ミッドに搭載される自社開発の5.8L V8ツインスーパーチャージャーエンジンは最高出力1177bhpを発生し、パドルシフト付き7速ドグミッションを介して後輪を駆動する。
加速能力は0-100km/h2.8秒、最高速度はリミッターが効いて325km/hと発表されるが、TSR-Sは単なる直線番長ではなく、真骨頂はそのコーナリング力にある。肝となるのはリアエンドの巨大なスポイラーで、縦方向に角度を変化させエアブレーキとして機能するだけでなく、ステアリング操作に応じて横方向にも可動しコーナーでのダウンフォースを強めるのだ。ゼンヴォが「セントリペタル(Centripetal)」と呼ぶこのシステムは彼らがパテントを持っており、カーブ通過時に荷重が弱まる内輪を強力なダウンフォースで押さえ込み高速コーナリングを実現する。
カーボンファイバーの使用による軽量化も徹底しており、カーボンボディはエンジンと同じく自社製。さらに、最新モデルではホイールまで織り目も美しいカーボン製となったが、何とこのホイールは職人が2人がかりで1週間かけて自社で作成するという。
すべてが規格外のゼンヴォ TSR-S。今のところ日本には導入されていないようだが、その独創性とポテンシャルは底なしと言って良さそうだ。
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
みんなのコメント