2025年2月13日、日産の第3四半期決算説明会が行われたが、そのなかで注目を集めたのは第3世代e-POWERの存在。北米では高速燃費が悪い、価格が高いから売れてないと散々な言われているが、日本ではノートe-POWERは2024年コンパクトカー販売NO.1、セレナe-POWERは2024年ミニバンNO.1を達成!! そこで、今回はノートe-POWERが大ヒットしている理由と、決算説明会で明らかになった第3世代e-POWERについて迫ってみた。
文:ベストカーWeb編集部/写真:ベストカーWeb編集部、日産
2024年に一番売れたコンパクトカーはノートe-POWERだった!! 売れてる理由と燃費が向上する新型の発売はいつ???
【画像ギャラリー】なぜノートe-POWERはコンパクトカーNO.1なのか? その秘密を写真でチェック!!!(18枚)
実はノートe-POWERはヤリスより売れていた!
ノートが2024年のコンパクトカー販売NO.1となったことをアピールする日産公式ホームページ
現在、日産自動車の公式ホームページでは、ノートe-POWER(オーラ含む)が2024年のコンパクトカーNO.1と大々的にアピールしている(セレナもミニバン販売NO.1)。あれ、コンパクトカーNO.1はヤリスじゃなかったっけ? と思った人も多いだろう。
これにはちょっとしたからくりがある。日本自動車販売協会連合会(自販連)が毎月発表している、乗用車ブランド通称名別順位。いわゆる車名別の新車販売ランキングだが、これがなかなかややこしい。例えば単純に「カローラ」という表記で、販売台数と順位が載っているのだが、このなかにはカローラスポーツ、カローラセダン、カローラツーリング、カローラクロスなど、派生車も含まれているのだ。
2024年の乗用車ブランド通称名別順位を見ると、1位カローラは16万6956台、2位のヤリスは16万6162台、ノートは10万1766台で6位となっている。なぜノートがコンパクトカー1位なのか? そう、ヤリスにはSUVのヤリスクロスの販売台数が合算されているからだ。
トヨタのベストセラーコンパクト。1L/1.5Lガソリンと1.5Lハイブリッドを設定し、ハイブリッドの燃費は36km/Lを実現
2024年1~12月の新車台数を細かく見ていこう。ヤリスが8万1940台、ヤリスクロス(2020年8月31日発売)が8万1770台、GRヤリスが3470台と、実にヤリスとヤリスクロスの差は230台と、全体の半数近くをヤリスクロスが占めている。
一方、ノートe-POWERは5万6285台、ノートオーラe-POWERの4万5481台で合わせると10万1766台と、ヤリス8万1770台を抜いて、コンパクトカー1位となるのだ。ちなみに2021年6月に発表されたノートオーラは外装や内装の細部に至るまで上質さにこだわったモデル。
ついでに他のコンパクトカーを追記しておくと、アクアは6万4180台(全体の14位)、フィットは6万1808台(全体の16位)、スイフトは3万3131台(全体の22位)。ノートe-POWERはダントツとは言い過ぎかもしれないが、そう言っても差し支えないだろう。
そもそもノートは2016年11月に第1世代のe-POWERが追加されてから激変した。2017年(11万107台)、2018年(13万1760台)、2019年(11万8472台)、そして2020年12月に第2世代となった後の2022年(11万107台)、2023年(10万2508台)、2024年(10万1766台)とコンパクトカー販売NO.1に輝いている。2020年、2021年を除き、ノートは価格の安いガソリン車がないにも関わらず、ヤリスの追撃を阻んでいるのは実に凄いことだ。
2024年1月のマイナーチェンジでフェイスリフト
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ノートがヤリスより売れているのはなぜ?
ではヤリスを打ち負かすほどの魅力はどこにあるのだろうか? 現行3代目ノートe-POWER最大の魅力は第2世代となるe-POWERによる走りのよさだろう。e-POWERの100%モーター駆動ならではの力強くスムーズな走行性能と優れた静粛性やアクセルペダルの踏み戻しだけで加速から減速までを意のままに行うことができる「ワンペダルドライブ」によるところが大きい。
また、高速道路などでの長距離ドライブ時にドライバーの運転負荷を低減するインテリジェントクルーズコントロールや、意図せず走行車線を逸脱しそうな場合に警報によって運転者に注意を促すとともに、車線内に戻す操作を支援するインテリジェントLI(車線逸脱防止支援システム)など、最新のADASを搭載していることも魅力だ。
そもそもe-POWERは、シリーズ方式といわれるハイブリッド車で、エンジンは発電のみで、タイヤを直接駆動せず、トヨタやホンダのエンジンとモーターが状況に応じてタイヤを駆動するストロングハイブリッドとは大きく異なっている。
e-POWERの「ワンペダル走行」イメージ図
ワンペダル走行に関しては先代にみられたギグシャク感もほぼなくなり、自然なフィーリングに仕上がっている。乗り心地はやや硬いものの走行安定性も素晴らしくよく、操舵に対する反応が正確。ヤリスハイブリッドやフィットハイブリッドよりも運転していると実に楽しい。
ノートのインテリアは、フィットやヤリスと比べると上質だ。ノートオーラはさらに1クラス上を感じさせるほど上質だ。装備類に関しても、プロパイロットやLEDヘッドランプをオプション装着すると価格は割高になるが、頭一つ抜きんでている。室内空間は、さすがにフィットに比べると後席および荷室空間の広さは負ける。
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第3世代e-POWERと搭載した新型ノートは燃費が向上して2026年に発売か?
2025年2月13日の決算説明で公表された第3世代e-POWERのプレゼン資料
気になるWLTCモード燃費(FF)はヤリスハイブリッドが35.4~36.0km/L、アクアが33.6~34.6km/L、フィットハイブリッドが30.2~27.1km/L。一方、ノートe-POWERは28.4km/L、ノートオーラe-POWERは27.2km/Lと、ライバル勢に対し、燃費は2~3割落ちる。
今回の決算説明会で明らかにされた第3世代e-POWERは、初代e-POWER比で燃費は20%向上し、特に高速走行時の燃費については、第2世代e-POWER比で15%改善しているという。
さらに2023年2月に発表された時の説明では、e-POWER用の「5-in-1」、インバーターとモーター、減速機に加え、発電機(ジェネレータ―)と増速機を含めた5つの構成パーツをモジュール化することにより、第2世代から10%小型化しているという。この5-in-1は第3世代e-POWERと思われる。
2023年3月に公表されたX-in-1の資料
この第3世代e-POWERはまず欧州で2025年に発売するキャッシュカイ(1.5L直3VCターボ)から採用し、クラストップレベルの燃費を実現。さらに2026年度に北米で販売するローグ(エクストレイル)、新型大型ミニバン(エルグランド)に展開し、順次、他モデルにも切り替える予定。
ノートe-POWERの場合、発電用のエンジンは1.2L直3を搭載し、街中中心の走行だから、SUVモデルほど燃費が伸びないことが予想されるが、第2世代e-POWER比で15%改善、ということをそのまま当てはめると、WLTC燃費の高速モードは25.8km/Lだから29.7km/Lになる。
約10%軽量コンパクトな5-in-1=第3世代e-POWER
気になる第3世代e-POWERがノートに搭載されるのは、早ければ2026年頃になるだろう。期待して待っていよう。
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