マクラーレンはモントリオールで、ほとんどのチームがもっとも恐れていた状況を経験した。カナダGPの残り5周のところで、チームメイトより前に出ようとしたランド・ノリスが、オスカー・ピアストリのマシン後部に衝突し、その場でリタイアした。
ノリスはすぐに自分の非を認め、ピアストリとチームに謝罪したが、チーム代表のアンドレア・ステラはノリスの動きの理由について徹底的な分析を行うと認めた一方で、「彼らにレースをさせる」というチームの方針はそのまま維持すると誓った。
僚友ピアストリに追突したノリスに5秒のペナルティ。リタイアのため影響はなし
ステラは、「我々はこれまでにも、それは『もしかしたら』起きるかもしれない衝突ではなく、『いつ起きるか』の問題だと何度か話していた。そして、それはカナダで実際に起きてしまった。この先、マクラーレンの2台が接触するのは決して見たくない」と話した。
その後、カナダで起きた出来事について述べたステラは、「これはレースの観点から見れば、単なる誤算であり判断ミスの結果だ。もちろんあってはならないことだが、同時にレースの一部でもある」と自身の見解を続けた。
さらにステラは、2台の接触による混乱を最小限に抑える助けとなったノリスの行動について、次のように説明した。
「ランドがすぐに状況を把握してくれたことに感謝している。彼は手を挙げて事故の責任を認め、すぐにチームに謝罪した。彼はチーム全体に謝罪するために、チーム代表の私のところに謝罪に来た」
「こうした状況にどのように対応し、反応するかが重要であり、それが最終的には非常に重要な学習ポイントとなるだろう。指針はすでにあったので、理論的な観点からの学習ではないと思うが、このような状況がどれほど苦痛であるかを経験するという観点からの学びになる。そして、このことはチーム内での競争とレースの進め方の面で我々をさらに強くするだろう」
つねに非常に分析的な人物であるステラは、近い将来にこのインシデントが再発しないようにするため、次に取る措置について説明した。
「レースの観点からこのような誤判断が生じた理由を評価するためには、何度かしっかり話し合う必要があると思う。今、我々は熱狂の渦中にいる。しかし、私にとってもっとも重要なことは、各々が自分たちの行動に責任を持つことであり、すでにその様子は確認できた」
「オスカーとも話をしたが、彼は極めて冷静だった。それはランドが謝罪したからであり、レースではあのような判断ミスが起き得ることを彼は理解しているはずだ。しかし今後数日間、こうした話し合いを重ねることによって、ふたりの適切なマージンを確保していかなければならない」
そして、ミスを犯したドライバーに焦点を当てたステラは次のように語った。
「とくにランドの観点から言えば、予選でのスピードには少し苦戦したかもしれないが、かといって何か異質な理由があるわけではないと思う。あれが、週末を通して彼が出していたスピードということだ。たしかに、彼は望んでいたように予選結果が出なかったことで、少しフラストレーションを感じていたのだろう」
「しかし、現時点ではそれが決勝で起きた接触の理由であるとは言えない。話し合いは、我々全員が休息を取り、落ち着いた後に行われるだろう。そして、学んだことはすべて糧とし、捨てるべき要素を退ける可能性もある」
ステラは彼独自のやり方でノリスを守ることを誓い、次のように語った。
「ランドに全面的なサポートを示すのはチームとしての我々の責任だ。この件に関して私は完全に明確にしておきたいが、ランドを全面的にサポートする。我々は対等な話し合いをしなければならないし、その内容は厳しいものにもなるかもしれない。しかし、我々がランドに与えるサポートと、マクラーレンでのレースの進め方に関して、ふたりのドライバーの間で平等と対等性を維持するという事実に疑いの余地はない」
「ランドが責任を取って謝罪していなかったら、状況は違っていたかもしれない。ランド自身も、このような出来事を乗り越えるには、自分の性質を示す必要があった。今回のことを糧に、より強いドライバーになるために必要なことだけを取り込んで、将来に少しでも悪影響を与えるようなことはすべて退け、さらに上のランクのドライバーになることだけに集中しなければならない」
[オートスポーツweb 2025年06月18日]
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
道の駅・サービスエリアで「“迷惑”車中泊」多発… なぜやめたほうがいい? トラブル多い「長時間の“休憩”」 問題の本質は何なのか
救急車サイレンに「苦情」 もはや命さえ騒音なのか? 91万件超の出動が示す“共存”と“静寂”のジレンマ
「シビック タイプR」欧州で生産終了、ホンダが語った「タイプRはEVでも成立する」理由とは
最近あまり話題にならないけど「自動運転」っていまどうなってていつ頃実現される? 自動運転の現在地
約620万円! スバル新「“MT”セダン」発表! 270馬力の「水平対向エンジン」&4.7m級ボディ採用! 走行性能強化の「WRX tS スペックB」NZに登場
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント