写真/渡辺 昌彦 取材・文/佐川 健太郎 衣装協力/KUSHITANI
「安全な位置取り」で
リスクを遠ざけよう今回は安全ゾーンの作り方について。バイクは無防備な乗り物です。クルマとのちょっとした接触でも大きな事故につながるリスクがあります。ではどうしたらよいか。基本的には自分の周囲に危険を近づけない走り方の工夫が必要です。路上における“安全な位置取り”と言ってもいいでしょう。
まず前方ですが、安全な距離を保つこと。「2秒ルール」というものがあります。以前ワインディング編でもお伝えしましたが、前を行く車両に対して時間にしてだいたい2秒間の余裕があれば、重大事故を減らせるというデータがあります。車間距離は速度によって変わりますので、時間で距離を管理するのが正しい方法です。
続いて側方について。自分のバイクの側方のクリアランスについては、最低1m程度は欲しいところです。たとえば停車車両の傍を通過せざるを得ないことがありますが、このときに注意したいのが急なドア開け。人が乗っているかどうかをリアウインドウ越しに確認し、人影が見えたらスピードを緩めるなど注意しましょう。クルマのドアは完全に開けると1mぐらい横に広がるため、急に開けられても回避できるクリアランスを設けて側方を通過するのが基本になります。実際にはクルマの左側をすり抜け時にドア開けによる事故が多いそうです。そういう意味でもすり抜けは推奨できないですね。
そして後方の安全確保で推奨したいのが「予備ブレーキ」です。ひとつは完全停止する前のポンピングブレーキ。日常的に意識している人も多いと思いますが、ブレーキを何回かに分けてかけてブレーキランプを点滅させることで、後方車両に自分の存在を知らせます。減速中であることを伝えるのが目的です。さらに完全停止した後の追突を防止するために、自分はあえて停止状態でポンピングブレーキを繰り返したりします。夜間などは特に後ろから見えづらいので積極的にやっていただきたいです。ちなみに4輪の新しい技術で「後方衝突警告」というデバイスがあります。これはレーダーで後ろから急接近してくる車両を感知して、ブレーキランプやフラッシャーを点滅させることで後続車に警告するシステムですが、それを人間が自分でやるということです。
最後にもうひとつ大事なこととして、死角に入らないという基本があります。よく2車線道路でクルマと並走しているバイクを見かけることがありますが、これは危険。死角に入ってしまい相手のドライバーからはまるで見えていないことも。そこでいきなり進路変更されたら避けようがありません。自分のポジションが相手からちゃんと見えているかどうか、死角に入ってないかを常に確認しながら走ることが大事です。いかに「安全ゾーン」をキープしながら走るか。それが危険から身を守ることにつながります。詳しくは下記の解説をご覧ください。動画も合わせてチェックしていただくと動きのイメージが分かりやすいと思います。
これを見れば完璧!安全ゾーンの考え方Point1
「車間距離を秒数で計る」■最低でも2秒の距離を空けよう
データから車間時間が2秒以下だと事故率が急増するという。つまり2秒が人間の反応時間の限界ということ。ちなみに2秒間に進む距離は40km/hなら約22m、60km/hなら約17m、100km/hなら約28mになる。高速道路では「時速100キロなら車間距離は100メートル」と言われるが、実際そこまで空けると割り込まれ放題なのが悩ましいところ。電柱や白線など何か目標を決めて、「ひゃくいち、ひゃくに、ひゃくさん」というようにゆっくり秒数を数えるとだいたい正確な車間時間になるはずだ。
Point2
「急なドア開けに注意」■停車車両から1m以上離れる
停車しているクルマの横を通過しようとしたら急にドアが開いてヒャっとした経験はないだろうか。停車車両とは十分なクリアランスをとって、急にドアが開いても回避できる心の準備とブレーキを用意しながら走ろう。実際には左側からのすり抜け時の事故が多い。
ドア開けや急発進に巻き込まれないためにも、停車車両からは最低でも1m以上は離れて通過したい。道路の状況などでそれができない場合には、車内に人が乗っているかを確認しつつ、とにかく速度を落として慎重に通過したい。
Point3
「予備ブレーキ」■ポンピングで存在をアピール
後続車に自分の存在を知らせるためにはブレーキを数回に分けてかけるポンピングブレーキが有効だ。特に夜間などはクルマと同化して見落とされやすいため、停止後にも同様にブレーキランプをチカチカさせてアピール。渋滞末尾ではハザードランプも併用したい。
Point4
「死角に入らない」■ドライバーと目線が合う位置へ
車体が囲まれたクルマには多くの死角がある。ドライバーから見て「真横から斜め後方45度の範囲」はほぼすべてが死角になる。写真のように並走しているバイクをよく見かけるが、この位置関係ではドライバーからは認知されていないと思っていい。
車のバックミラーを見たときにドライバーの顔が見えること。さらに言えば、ドライバーと目線がちらっとでも合えば相手は自分のことも確認できている。互いにコミュニケーションが成立している状態を作ることが安全運転のポイントだ。
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