2023年のジャパンモビリティショー2023にコンセプトモデルが出展され、2024年12月には2025年内の発売が公表となったホンダの新型「プレリュード」。およそ24年ぶりとなるプレリュードの復活は、往年のクルマファンにとって感慨深く、また興味深いものだ。
ただ、喜ばしく感じる反面、当時とは全く異なる時代背景において、はたして成功するのかという不安も排除しきれない。話題の新型プレリュードは成功できるのだろうか。
文:立花義人、エムスリープロダクション/写真:HONDA
【画像ギャラリー】祝復活!! 東京オートサロン2025に新モデルのプロトタイプが登場した、ホンダ「プレリュード」の歴代モデル(34枚)
若者が背伸びして手に入れる「いいクルマ」だったプレリュード
ホンダ「プレリュード」は、1978年に初代モデルが登場した、ホンダの2ドアクーペのスペシャルティカーだ。2001年に5代目が販売終了となるまで、23年間販売され、「デートカー」として一世を風靡したモデルでもある。特に、2代目と3代目の、ロー&ワイドなスタイリングとリトラクタブルヘッドライトによるスポーティな雰囲気は、若者にとって憧れの存在だった。
ドライビング性能を追求したライバルの日産「シルビア」やマツダ「RX-7」と違い、プレリュードはFFで扱いやすくて快適。当時は、クルマがステータスシンボルであり、特にスポーティなクーペモデルは「モテるクルマ」として認識されていた時代だが、走り屋のカスタムベースとして選ばれることも少なく、レースシーンで活躍したというイメージもなかったプレリュードには、ハード過ぎない上品さがあり、そうした点も当時の若者たちがちょっと背伸びをして手に入れる「いいクルマ」と認識した理由だろう。
「デートカー」という言葉を生み出した2代目プレリュード。1982年から1987年にかけて販売されていた
新型は高価格帯のスポーツクーペになりそう
そんなプレリュードの新型モデルは、どのようなモデルとなるのか。2025年1月に開催された東京オートサロン2025に出展された「PRELUDEプロトタイプ」は、ブラックボディにエアロパーツがつけられていたことで、流麗さが増しており、ボディサイズもゆったりとしているので、カッコイイ大人のスポーツクーペ、という雰囲気だった。ヨーロッパの高級スポーツクーペあたりと比べても見劣りしない存在感と魅力があり、素直にいいなと思える出来のよさを感じる。
メカニズムについては、現時点はまだ詳細な点が明らかにされていないが、ホンダの2モーターハイブリッドシステム「e:HEV」が搭載されるという。また、エンジンとモーターを細かく制御することで環境性能とドライビングプレジャーの両立を図ったという新機能「ホンダS+シフト」が採用されることもわかっている。エンジン回転数に応じて大迫力のサウンドが車内に響き渡り、有段ギアを変速したかのようなシフトフィールを再現するというホンダS+シフトの搭載によって、クルマとの一体感を増幅し、ドライビングを最大限楽しめるようになっているそうだ。
価格については、車格、内容からすると価格は少なくとも500万円以上となるだろう。若者にはちょっと手を出しにくい高価格帯のスポーツクーペになりそうだ。かつてプレリュードに乗っていた世代、プレリュードに憧れた世代、スポーツカーにまた改めて乗りたい世代などが対象となるのだろう。
2025年1月に開催された東京オートサロン2025に出展された「PRELUDEプロトタイプ」。ブラックボディにエアロパーツがつけられていたことで、流麗さが増していた
2024年12月、北米で新型プレリュードが復活することが正式に発表となった
販売を伸ばすことができるかは微妙 ただ、ホンダブランドの底上げは期待できるのでは
クルマファンとしてはプレリュードというビッグネームの復活は非常に喜ばしいし、高い環境性能を有しながらもホンダならではの走りの良さ、完成度の高さを訴求できれば、意識の高いユーザーにもリーチしていける。
ただ、やはりそう簡単にはいかないだろう。まだ詳細がわかっていないなかで今後を予想することは難しいが、多様性が求められるいまの時代のクルマは、クルマが好きでもそうでなくても「いいなぁ」と思える要素が必要であり、単なる上級スポーツクーペのリリースとなってしまったら、販売戦略的にはかなり厳しくなると考えざるを得ない。
新型プレリュードが、デザインや装備といった部分でいかに魅力を高めることができるか、また「プレリュード」というブランドをうまく使い、どこまでホンダらしさをアピールできるかが、新型プレリュード成功のカギとなるのではないだろうか。ぜひとも、ホンダのラインアップ全体を盛り上げてくれる存在になってほしいと思う。
現時点で最終型となる5代目プレリュード。原点回帰としてスペシャルティカーの要素を取り入れたモデルとなったが、2001年に販売終了となった
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投稿 売れ…るの…か…?? 復活するプレリュードへの期待と心配 は 自動車情報誌「ベストカー」 に最初に表示されました。
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