2024年F1中国GPの予選で、フェラーリのシャルル・ルクレールは6番手、カルロス・サインツは7番手だった。午前のスプリントではルクレール4位、サインツ5位という結果だった。
スプリント終盤、ルクレールはサインツのすぐ後ろを走行し、ふたりは4位をめぐって激しいポジション争いを繰り広げた。サインツはフェルナンド・アロンソとのバトルのなかで接触が起きて、マシンにダメージを負っていた。しかし、ルクレールがターン14のアウト側から仕掛けようとしたところ、コーナー半ばでコース外に押し出されるなど、ホイール・トゥ・ホイールの戦いとなり、軽い接触も発生。結局ルクレールがサインツの前に出てフィニッシュしたが、無線で「彼は他のドライバーとよりも、僕との方が激しく戦っている」と不満を示した。
予選では、サインツがQ2でスピンし、ウォールにクラッシュするというインシデントが発生。サインツはコース脇の芝の上でストップし、セッションは赤旗中断となった。その後、マシンに大きなダメージがなかったことで、サインツは自力でピットまで戻り、Q2に出場することができた。
しかし予選中、マシンをコース上で停止した者はセッション残りに参加することは許されないというレギュレーションをアストンマーティンが指摘し、予選後に抗議を提出。長時間にわたるヒアリングの後に、スチュワードは、過去に同様のことが起きた場合には走行が許されており、レースコントロールに判断を委ねるのが最善であるとして、サインツの走行への抗議を却下した。
■シャルル・ルクレール(スクーデリア・フェラーリ)
スプリント 4位(7番グリッド/タイヤ:ミディアム)
予選 6番手(Q1=2番手1分34秒797:ソフトタイヤ/Q2=4番手1分34秒399:ソフトタイヤ/Q3=6番手1分34秒289:ソフトタイヤ)
明日のレースを優先し、予選を妥協することにしたものの、予想よりも少し苦戦した。でもレースペースは強力だ。ここではタイヤのデグラデーションが大きく影響するので、明日は長いレースになるだろう。風がほんのわずか変化しただけで、マシンバランスが影響を受ける可能性があるし、何が起こるか分からない。明日はプッシュして、どこまでやれるかを見ていくよ。
(走行後にメディアに対して、スプリントでのサインツとの件について語り)正直言って、過去には僕も一線を越えたことがある。そういう時には、通常は話し合いをする。過去に話し合いでわだかまりを取り除いたことがあるから、今回もそうなると思うし、心配はしていない。ただ、今日彼は限度を少し超えていた。
僕たちは異なるレース状況にあったのに、接触が起きた。僕はタイヤをかなりセーブしていたため、終盤にペースがとても良かったんだ。(3位の)ポジションを(セルジオ・)ペレスに奪われ、彼に挑むことができなくて残念だ。僕は4位でフィニッシュしたが、3位が可能だったかもしれない。1ポイントの差でも、多い方がいい。
今日、ふたりとも(スプリントで)フィニッシュできたのは本当にラッキーだった。あの接触は不必要なものだった。
■カルロス・サインツ(スクーデリア・フェラーリ)
スプリント 5位(5番グリッド/タイヤ:ミディアム)
予選 7番手(Q1=4番手1分34秒970:ソフトタイヤ/Q2=3番手1分34秒368:ソフトタイヤ/Q3=7番手1分34秒297:ソフトタイヤ)
予選はうまくいかず、望んでいたようなものにはならなかった。それでも最終コーナーでインシデントがあったにもかかわらず、走り続けることができたし、すぐに良い反応を示せたことはよかった。
全体的にタフなセッションだった。セクター1で苦戦しずぎていたために、トータルのラップタイムが上位を争うには十分ではなかった。それでも決勝には自信を持っている。このセットアップなら、前のグリッドからスタートするライバルの何台かよりも速さを発揮できるだろう。明日は戦略も重要な役割を果たし、興味深いレースになるよ。
(走行後にメディアに対して、スプリントでのルクレールとの一件について語り)序盤はマックス(・フェルスタッペン)をプッシュしていた。彼の前に出れば、勝てる可能性が高いと思ったからだ。そのことでタイヤを傷めてしまい、その後、フェルナンドに追いつくまではタイヤをセーブした。
(アロンソに対して)ターン7のアウト側からとても良い動きをしたが、彼がターン9で一か八かという感じの動きをしたことで、僕たちふたりのレースが台無しになった。(アロンソとの接触で)ダメージを負い、タイヤも汚れてしまった。その後、シャルルとの間にちょっとした出来事があった。僕が限界を超えたのだとしたら謝罪する。でも今日は全員がハードにレースをしていた。僕は自分のレースをコントロールするためにベストを尽くしていたんだ。
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