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オーナーの思いがたっぷり詰まったフル公認のL型搭載グロリア【東京オートサロン2020】

ちょっと古い車にさらに古いエンジン?

2020年1月10日~12日まで千葉県にある幕張メッセ行われていたチューニングカーの祭典『東京オートサロン2020』。展示車両の中で「あっ!」と驚くようなカスタムが施された車両にフォーカスしレポートする。

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会場で我々が唯一お目にかかれた日産 グロリア(11代目Y34型)ベースのカスタマイズカー。

会場で目にしたとき、思わず「お、派手! いや地味?」という言葉が口をついて出てしまった。

キャンディブルーのボディカラーはいかにも派手だが、それ以外の外装はいたって地味だ。

タイヤがフェンダーからハミ出していないのはもとより、オーバーフェンダー、エアロパーツの類もほとんど装着されていない。

そもそもグロリアをベース車に選ぶという時点でシブすぎる……。

ところが、ボンネットフードの中を覗いて驚いた。

そこには往年の名機、L28型エンジンが鎮座していたのである。

L型エンジンを最新の電子制御で動かす

L型エンジンといえば、1960~1980年代の日産車に搭載され、一時期は主力にもなったエンジン。

現在、ほとんどのエンジンは、吸気バルブと排気バルブがシリンダーヘッドの左右に分かれて配置されているクロスフロー方式となっているが、このL型エンジンは同じ側に吸排気バルブが配置されるカウンターフロー方式を採用している。

しかも、シリンダーブロックは重い鋳鉄製。

かつてのグロリア/セドリック、初代および2代目フェアレディZなどに搭載され、当時は改造しても壊れにくく、チューニング次第で化けるエンジンとしてカスタム派にもてはやされた。それは事実。

ただ、Y34グロリアに載せるにしても、さすがに設計が古すぎるのでは? そんな疑問が湧いてくる。

ところがどっこい、エンジン本体こそL型だが、ありとあらゆる箇所に手が加えられ、実質的には全く別モノのエンジンに仕上げられているのだ。

燃料噴射はマルチポイントインジェクション化し、MoTeCのECUでシーケンシャル制御。スロットルバルブはRB26用の6連スロットルを加工して装着している。

他にもダイレクト点火方式に変更するなど、制御システムを完全に電子化し、実に320psもの最高出力を獲得。

さらにRB用5速クロスミッションも装着されており、グロリアがもつ“オジサンセダン”のイメージから大きく飛躍したスポーティな性格となった。

日本のチューニング文化が作った車

もちろん、エアコンやパワステ、メーターなどもベース車同様に作動。

この車を手がけたTIC代表の越川氏によると「パワーアップすると一般的に乗りづらくなったり、排気が臭くなったりしますが、そうした犠牲を一切排除したかったんです」とのこと。

実はこのTIC、チューニングショップでもなければ、パーツメーカーでもない!

改造車の公認登録や排ガス検査などを業者から請け負う、検査業務のプロなのだ。

この車両についても、ホイールのリムはフェンダーと面一までとし、ローダウンしながらも下まわりやマフラーを底上げして最低地上高10cmを確保。

ショーカーであっても、そのまま車検を通せて公道走行可能な仕様としているのは、職業柄ゆえのこだわりなのである。

「L型エンジンは日本のチューニング業界において、礎となった名機。今回の車両製作にあたっては、そうした背景を大切にしました」と語る越川氏。

このデモカーは自身の50歳誕生日を記念して作った車でもある。

L型エンジン、チューニングへの熱い思いがひしひしと感じられた1台だった。

- 車両スペック - ■エンジン系型式:L28改排気量:3000cc出力:320ps(235.4 kW)チューニング内容&使用パーツ:L28改エンジンにスワップ・6連スロットル・ステンタコ足・ECUはMoTeC制御・RB用5速クロスミッション・OSツインクラッチ・OS LSD

■排気系マフラー:TICワンオフ

■外装関係エアロキット名:モードパルファムボディカラー:ブルー

■内装関係シート:Sparco R100メーター:MoTeC ダッシュロガー

■サスペンションサスキット名:IDEAL 車高調ブレーキ:プロジェクトミュー キャリパー・ローター

■ホイールホイールメーカー・名称:スピードスター メッシュサイズ(F):19インチ 8.5Jサイズ(R):19インチ 9.5J

■タイヤタイヤメーカー・名称:LUCCINIサイズ(F):235/35R19サイズ(R):245/35R19 文/田端邦彦、写真/稲葉 真

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