最強はダイナミックフォースエンジンでも、4A-Gでもなかった
「トヨタ カローラツーリング」に、2.0Lエンジンを積んだ特別仕様車「2000リミテッド」が500台限定で登場したことが話題です。
最新世代の2.0Lダイナミッフォースエンジンは、歴代カローラの中でも最大排気量といえる存在ですし、10速マニュアルモードを持つダイレクトシフトCVTを組み合わせたパワートレインもスポーツドライビングを期待させます。
エンジンのスペックは最高出力125kW(170PS)、最大トルク202Nm(20.6kg-m)。WLTCモード燃費は16.6km/Lと、ハイブリッドを除くと優秀な性能です。ちなみに1.8Lエンジンの標準グレードは103kW(140PS)、170Nmで燃費性能は14.6km/Lなので、2.0Lエンジンがすべての性能で優れているというのは注目です。
パフォーマンス重視のカローラのステーションワゴンといえば、かつて「カローラワゴン」という名前だった時代に、1.6Lの20バルブ「4A-G」エンジンを積んだグレードもありましたが、今回「2000リミテッド」が搭載したエンジンは最大排気量のように思えます。
では、カローラツーリング2000リミテッドは、カローラワゴン、「カローラフィールダー」という過去のモデルも含めて、歴代最強のパワフルなカローラのステーションワゴンなのでしょうか?
最強は2000年登場のフィールダーに積まれた「2ZZ-GE」
答えはノー。カローラフィールダーの時代にさらにパワフルなエンジンを積んでいたモデルが存在していたのです。
2000年8月、フルモデルチェンジではじめてステーションワゴンに「フィールダー」のサブネームが与えられたモデルには、歴代最強といえる1.8Lエンジンの「2ZZ-GE」が搭載されていました。
2ZZ-GEは「セリカ」に搭載されたほか、「ロータス エリーゼ」に供給されたことでも知られる高剛性アルミブロックのスポーツツインカムエンジンで、吸・排気バルブのリフト量を制御するVVTL-i技術を採用。吸気バルブタイミングの連続可変も行なう非常に凝ったヘッドをもち、ショートストロークのプロフィールもスポーツユニット向きでした。
この2ZZ-GEエンジンを搭載する「カローラフィールダー」のグレードは「Zエアロツアラー」。スペックは最高出力140kW(190PS)、最大トルク180Nm(18.4kg・m)。最高出力を7600回転で発生するという高回転ユニットを活かすべく、6速MTの設定があったことも記憶に残ります。
そんなスポーツグレードの訴求色は赤。スポーツグレードを赤でアピールするのは定番ですが、カローラツーリングの特別仕様車「2000リミテッド」もイメージカラーとしてレッドマイカメタリックを特別に設定しています。このあたり、最高出力では歴代トップの「カローラフィールダー Z エアロツアラー」へのリスペクトやつながりを感じさせるのではないでしょうか。
文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)
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みんなのコメント
17万円高で+54馬力、燃費も良いとなれば売れない理由が無い。MTとのマッチングに問題でもあるのかね。
衝撃度で言えばこのカローラもそこそこあるが、94年の『TRD2000』のほうがはるかに大きい。
当時最高グレードが4AGを積んだGTだが、1800が発売されるかなり以前のカローラであり、2000と言えばディーゼルしかなったのに、いきなり99台限定でカローラに3SGを積んだ。
当時のスペックで180ps(ネット)。車両価格は335万円。