この記事をまとめると
■クルマを所有していると鳥にフンを落とされることが多々ある
そのまま拭いちゃダメ! ワイパーもNG! 忌まわしき「鳥フン」がクルマに付着したときの落とし方
■鳥は排泄する場所を色によって判断している可能性が研究で明らかになった
■フンを落とす際は濡らしてから拭かないと塗装にダメージを与える可能性がある
鳥はフンをする場所を選んでいた!?
「昨日、気合を入れて洗車したばかりなのに、ボンネットに鳥のフンが……」。あなたもきっと、そんな絶望を味わったことがあるだろう。もちろん、筆者もある。
多くのドライバーは、自分のクルマに鳥のフンを落とされることを「単に運が悪かった」と片付けてきた。だが鳥たちは決して無差別に“爆撃”をしているわけではなく、彼らなりのロジックで、貴殿の愛車を「トイレ」として選んでいる可能性がある。
米国の「Alan’s Factory Outlet」が数千台の車両を対象に行ったとされる調査報告「鳥に狙われやすいクルマの分析レポート(Which Cars Get Pooped on the Most? The Bird Dropping Report)」によれば、鳥のフン害に遭いやすいボディカラーの順位は下記のとおりであるらしい。
・ワースト1:茶色 ・ワースト2:赤 ・ワースト3:黒
その一方で被害が少なかったのは白やシルバーといった、いわゆる無難な定番色だった。「汚れが目立たないからシルバーにしよう」という消極的な選択は、このデータ上で見るとフン害対策としても最強戦略だったというわけだ。だがなぜ鳥たちは茶色や赤、黒といった色を好んで狙うのだろうか?
そこには、鳥類特有の高度な視覚能力が関係している可能性がある。
我々人間は「赤・緑・青」の3色で世界を見ているが、鳥はこれに加えて「紫外線」を感知できる四色型色覚を持っている。そして鳥にとって「赤」は、我々が思う以上に視認性が高い。彼らにとって赤は、自然界では警告色であると同時に、熟した果実の色でもある。そうした「視覚的なフック」が強い物体を見ると、鳥は本能的に興奮状態に陥る。この興奮が、結果として総排泄孔を緩ませるトリガーになっている──という説がある。
また茶色に関しては、鳥が空から見下ろした際、彼らの本能が茶色いボディを「土」や「仲間が過去に排泄した場所」と誤認し、そこを安全な排泄スポットとして認識しやすいとも考えられている。
そして黒や濃色のクルマが狙われる理由には、さらに科学的な裏付けがある。それは鳥たちの「水場に対する習性」だ。
鳥は、水辺でリラックスして排泄を行う習性を持つ個体が多い。また水面に排泄することで、巣のまわりを汚さないようにするという本能ももっている。で、しっかり磨き上げられた黒いボディは太陽光を鏡のように反射するため、これが、空から見下ろす鳥の眼には「穏やかな水面」のように映るというのだ。皮肉なことに、自慢の黒いボディを鏡面のように磨きあげればあげるほど、鳥たちにとっては「最高にラグジュアリーな公衆便所」に見えてしまうのかもしれない。
電線の下は最初からリスクの高い場所だった
「鳥は、ただランダムにフン落としているだけだ」という意見もある。たしかにその側面もあるのかもしれないが、すべてを偶然で片付けることはできないはずだ。
なぜならば、鳥には「飛び立つ瞬間に体を軽くするため、排泄する」という習性がある。また、安全で見晴らしのいい場所で休んでいるときは副交感神経が優位になり、排泄が促される。つまり電線や木の枝の真下に駐車している場合、そこは鳥にとっての「離陸前の軽量化ポイント」兼「リラックス中の排泄スポット」の真下──ということになるわけだ。
さらに鳥は、社会的学習を行う生き物でもある。仲間の誰かが一度フンを落とし、「ここは安全だ」と認識された場所には、ほかの個体も続いてフンを落とすことがある。フンがフンを呼ぶ不幸の連鎖は、彼らの学習能力によるものなのだ。
そしてもちろん、「たかが鳥フン」と侮ってはいけない。鳥には尿道がなく、フンと一緒に尿(尿酸)を排出する。この白っぽいドロドロは強力な酸性あるいは強アルカリ性を含んでおり、クルマの塗装を守るクリア層を急速に侵食する。放置すれば、わずか数日で塗装が熱膨張とともにフンを抱き込み、拭き取ったあとにはクレーターのような浸食跡が残る。鳥フンを見つけたら、とにかくソッコーで除去するのが鉄則だ。
ただし、乾いたフンをいきなり乾拭きしてはいけない。鳥のフンには消化を助けるための砂利や種子が含まれていることが多く、そのまま拭けば、塗装は傷だらけになる。水や専用クリーナーで十分にふやかしてから、優しくすくい上げるのが正解だ。
「Alan’s Factory Outlet」のアラン・ベルナウ Jr.氏による調査結果を参考にするのであれば、鳥フン被害を避けるための最適解は「シルバーのクルマに乗り、電線の下への駐車は避け、ボディはあまりピカピカに磨かないこと」になる。……だがそんなカーライフは、果たして「楽しい」といえるだろうか?
茶色の渋さや、赤の情熱、そして黒の重厚感──といったものは、鳥にとって魅力的なのかもしれないが、もちろん人間にとっても魅力的なものである。そして鳥にトイレとして狙われるということは、貴殿の愛車が空から見てもハッキリと認識できるほど美しく、生命力にあふれているという証左でもある。
だからフン害にあったとしても嘆かず──いやもちろん嘆きたくなるのは筆者も同じだが、とにかく、アルコールを含まない厚手のウェットティッシュや水などでフンをふやかし、ソッコーで除去しよう。そして己が選択した赤や茶色などの個性的なボディカラーを誇りに感じながら、再びさっそうと走り出そうではないか!
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みんなのコメント
ちなみにボディカラーは黒。他の社員達の車は白やシルバー系ばかり。やはり狙われてるんだろうな。