シンプル&ベーシックなインテリア
セブン CSRトゥエンティは、ケータハムがセブンで何ができるのかへ、挑戦したようなモデルといえる。ここ数年、同社は利益をさほど追求してこなかった。
【画像】NAエンジンと5速MTのマリアージュ ケータハム・セブン CSR20 プリミティブな英製スポーツたち 全119枚
上質とうたわれるインテリアだが、空力特性と同様に、従来モデルとの相対関係の範囲で。シンプル&ベーシックなことに、変わりはない。
シートは座り心地が良い。カーペットがフロアに敷かれ、センターコンソールにはクッションが巻かれている。アルカンターラが部分的に用いられ、シリアルナンバーのプレートがアクセント。ダッシュボードは、サテン風のカーボンファイバー製だ。
ボディがワイドだから、体格のいい大人でも快適。ペダルの間隔は、少し広すぎるかもしれない。筆者の足では、ヒール&トゥに工夫が必要なほど。
気密性が高いソフトトップ 低い着座位置
モモ社製のレザー巻きステアリングホイールは、位置調整が可能。シフトレバーのストロークは、恐らく量産車としては最短だろう。シンプルなメーターは、極めて可読性が良い。トグルスイッチは、目からウロコなほど操作しやすい。荷室も充分広い。
ソフトトップは、ホックで順番にとめていく必要はあるが、従来のセブンより遥かに気密性が高い。ドアに付くサイドミラーは、ソフトトップを閉めると調整できなくなる。シートベルトは4点式。安全性は間違いないが、締めるのは手間だ。
フロントガラスにはヒーターの風を当てられ、曇りを防げる。両脇のサイドウインドウは、手を伸ばせば簡単に布で拭ける。雨の夜でも、恐る恐る走る必要はないだろう。
着座位置は非常に低い。小さなクロスオーバーでも、ロービームがハイビームに感じられてしまう。
エンジンと5速MTの素晴らしいマリアージュ
当日の朝は、天気が良かった。意気揚々とベットから飛び出し、国道A487号線を西に進む。2.0Lエンジンは、セブン 420と同じチューニングにあるが、CSRのシャシーとの組み合わせはこれが初めてらしい。
セブン CSRトゥエンティの車重は、620kg。量産車では突出して滑らかにギアを選べる5速MTと、素晴らしいマリアージュといえる。
213psの最高出力は、7600rpmで発揮される。しっかり引っ張れば、驚くほどの加速力が繰り出される。低域でもレスポンスは線形的で鋭い。追い越しを短時間にこなすには、3速へ落とす必要はあるけれど。
路面が濡れているなら、アクセルペダルは迂闊に踏み込まない方がいい。トラクションは、想像以上に簡単に抜けてしまう。
締まりのある快適な乗り心地 敏捷な身のこなし
2000年代に登場したオリジナルのCSRの乗り心地を、当時のAUTOCARは褒め称えた。2025年でも、他のセブンでは味わえない快適性といえる。柔軟にサスペンションは上下するが、姿勢制御はタイト。バネ下重量が軽く、制御は難しくないのだろう。
ボディは通常よりひと回り大きく、純粋性は薄れているかもしれないが、個性は薄れていない。ケータハム・セブンへ乗るのが初めてなら、CSRトゥエンティでも、敏捷さに言葉を失うはず。
マッハループへ到着してすぐ、左側から轟音が響き出す。湿った丘を駆け登るやいなや、翼端から雲を引いたF-15戦闘機が目前をすり抜ける。左へ急旋回し、視界から姿を消していった。
F-15の重さは、1万4300kgあるらしい。ジェットエンジンを積めば、質量を打ち消し、鋭い操縦性を得られるようだ。
気持ちを上げてくれるルートとクルマ
渓谷を縫うように、気持の良い道が伸びている。フォトグラファーとお茶をしながら、しばらく眺めていると、T1練習機がその道沿いに飛んでいった。
セブン CSRトゥエンティを再び発進させ、1kmも進まない内に、エアバスA400M輸送機が上空をかすめ飛んでいった。静かにゆうゆうと弧を描きながら、地平線へ機影が溶けていく。
パワフルなケータハムで、飛行機の低空飛行を擬似体験できるとまではいわない。しかし、このクルマとこのワインディングは、充分に気持ちを上げてくれる。こんな感覚なんじゃないかと、想像を膨らませるのには最適なペアだ。
ケータハム・セブン CSRトゥエンティ(英国仕様)のスペック
価格:7万9995ポンド(約1560万円)
全長:3360mm
全幅:1700mm
全高:−mm
最高速度:218km/h
0-100km/h加速:3.9秒
燃費:12.4km/L(試乗時)
CO2排出量:−g/km
車両重量:620kg
パワートレイン:直列4気筒1999cc 自然吸気
使用燃料:ガソリン
最高出力:213ps/7600rpm
最大トルク:20.7kg-m/6300rpm
ギアボックス:5速マニュアル(後輪駆動)
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