現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 多くのフェラーリ乗りはランボルギーニを体験すると戻れない! W所有のジャーナリストが馬か牛か論争を斬る

ここから本文です

多くのフェラーリ乗りはランボルギーニを体験すると戻れない! W所有のジャーナリストが馬か牛か論争を斬る

掲載 34
多くのフェラーリ乗りはランボルギーニを体験すると戻れない! W所有のジャーナリストが馬か牛か論争を斬る

 この記事をまとめると

■フェラーリからランボルギーニに買い替えると戻る人は極めて稀とのこと

「フェラーリ」と「ランボルギーニ」はガチライバル? 2社の気になる販売台数を比べてみた

■日本ではランボルギーニの方が格上に見られる傾向にあるという

■フェラーリのエンジンは孤高の存在だと乗り比べるとよくわかるという

 フェラーリからランボルギーニに箱替えすると戻ってこれない?

 私はこれまで13台のフェラーリを乗り継いできたが、途中、ランボルギーニ・カウンタックも2度購入している。そして結局、フェラーリに回帰した。

 スーパーカーオーナーのなかで、フェラーリからランボルギーニに買い替えて、再びフェラーリに戻った例は極めて少ないらしい。中古フェラーリ専門店『コーナーストーンズ』代表の榎本修氏によると、「僕の知る限り、清水さんただひとりです。フェラーリからランボルギーニ、とくにカウンタックに進まれた方は、2度とフェラーリには戻ってきません。なぜならカウンタックは地上の帝王だからですウフフフフ~!」とのことである。

 スーパーカーブーマーにとって、カウンタックは究極の存在で、無敵の帝王だ。スーパーカーブーマーど真んなかの榎本氏にとっても、カウンタックこそ神。中古フェラーリ専門店の代表でありながら、心はカウンタックにある。フェラーリ屋になったのも、「カウンタックは現実的じゃなかったんで」。現在も、中古フェラーリを中心に扱いつつ、たまに入庫するランボルギーニを、宝物のように販売している。

 日本においては、スーパーカーブームの影響は巨大で、現在に至るまで、フェラーリよりもランボルギーニのほうが格上とされている。なかでもカウンタックやディアブロ、ムルシエラゴ、アヴェンタドールといったシザースドアを持つV12ランボルギーニの威光は絶大だ。

 ただ、本国では事情が異なる。少なくとも20世紀中は、圧倒的にフェラーリが格上だった。理由はF1での活躍にある。多くのイタリア人にとって、フェラーリ=F1の帝王。つまりスポーツのヒーローで、市販車は付け足しだった。モータースポーツにあまり参加しないランボルギーニは、「バカな外国人が買うバカ高いクルマ」という感覚だったのだ。かつてジローラモ氏はランボルギーニについて、「田舎の人が買うクルマです」と語っていた。

 が、近年はイタリアでもF1人気は凋落し、フェラーリが国民の絶対的ヒーローでもなくなってきた。ブランドイメージの差は縮まっているようだ。

 ランボもいいけどやっぱり俺はフェラーリが好きだ!

 まあとにかく、世間的にはそうなのだが、私にとってはフェラーリこそ神。それはひとえに、フェラーリの自然吸気エンジンが放つ悪魔的な魅力によるものだ。フェラーリのV8やV12をレッド寸前までブチ回せば、神々しいフェラーリサウンドとともに、神が見える。脳内麻薬の大量分泌による幻覚作用である。フェラーリエンジンは麻薬なのである。

 が、ランボルギーニのエンジンははるかに重々しく、少なくともディアブロまでは、削岩機のようだった。同じスーパーカーでも性格はまるで違う。少なくともV8ミッドシップフェラーリとカウンタックではまるで違う。フェラーリはエンジンを回してナンボのスーパースポーツだが、カウンタックは動くだけで拍手喝采の「ザ・スーパーカー」。エンジンを回してどうこうなんて、そんな細かいことはどうでもいい。存在そのものがスーパーなのだから。

 個人的はエンジンフェチであり、エンジンの魅力やサウンドでは断然フェラーリだ。ウラカン系のV10エンジンは、フェラーリV8ターボをはるかに超える快感があるが、フェラーリ崇拝者の私にとっても、ターボ化されたフェラーリエンジンは信仰の対象外といった複雑な事情もある。

 私は現在、フェラーリ328GTSとランボルギーニ・カウンタック・アニバーサリーを所有しているが、近々、カウンタックを手放すことにした。もともと榎本氏に頼んで半分だけ所有権を売ってもらっていたに過ぎないが、ここ1年ほどまったく乗っていなかった。

 私にとってもカウンタックはスーパーカーの帝王だが、自分の趣味嗜好とは対極の存在。異物だったからこそインパクトは強烈で、約10年前に一度所有した思い出が超絶体験として美化され、もう一度半分だけ所有したが、数回乗ればそれで十分であることに気づいた。よって、本物のカウンタック信者である榎本氏にお返しすることにした。

 榎本氏は、小学5年生の時にカウンタックが神となり、現在に至っているが、私にとっては、27歳で初体験したテスタロッサのエンジンが、神との初邂逅だった。結局、原体験が人間の志向を決めるということだろう。

こんな記事も読まれています

先行ピットインを決めたディクソンが逆転勝利。初参戦プルシェールは11位完走/インディカー第2戦
先行ピットインを決めたディクソンが逆転勝利。初参戦プルシェールは11位完走/インディカー第2戦
AUTOSPORT web
ランボルギーニと「ザ・ホワイトストライプス」が20年の時を経てコラボした理由とは? アナログからデジタルへ時代を超越した芸術作品でした!
ランボルギーニと「ザ・ホワイトストライプス」が20年の時を経てコラボした理由とは? アナログからデジタルへ時代を超越した芸術作品でした!
Auto Messe Web
併走するクルマへの目潰しでしかないのにナゼやる? 斜め後ろに「白色ライト」を点灯して走行するトラックは法令違反だった!!
併走するクルマへの目潰しでしかないのにナゼやる? 斜め後ろに「白色ライト」を点灯して走行するトラックは法令違反だった!!
WEB CARTOP
ジャガーに新しい可能性を見た──新型F-PACE試乗記
ジャガーに新しい可能性を見た──新型F-PACE試乗記
GQ JAPAN
便利な「ドライブレコーダー」 まさかの「バッテリー上がり」招く可能性も!? 「駐車監視」の注意点とは
便利な「ドライブレコーダー」 まさかの「バッテリー上がり」招く可能性も!? 「駐車監視」の注意点とは
くるまのニュース
ホンダがフォーミュラEに参戦する可能性はあるのか? HRC渡辺社長「今は2026年からのF1再参戦が最優先……しかしGEN4は魅力的」
ホンダがフォーミュラEに参戦する可能性はあるのか? HRC渡辺社長「今は2026年からのF1再参戦が最優先……しかしGEN4は魅力的」
motorsport.com 日本版
三菱ふそうがコロナ禍で光岡バディの生産を始めた理由
三菱ふそうがコロナ禍で光岡バディの生産を始めた理由
driver@web
2024スーパーGT第2戦富士のGT300クラス公式予選Q1組分けが発表
2024スーパーGT第2戦富士のGT300クラス公式予選Q1組分けが発表
AUTOSPORT web
V型4気筒エンジン搭載!! ホンダ「VF750F」に注ぎ込まれた先鋭のメカニズムとは?
V型4気筒エンジン搭載!! ホンダ「VF750F」に注ぎ込まれた先鋭のメカニズムとは?
バイクのニュース
フェラーリ内紛再び? サインツJr.、F1中国GPの1周目ルクレールの動きに苦言「僕らのレースに影響を及ぼした」
フェラーリ内紛再び? サインツJr.、F1中国GPの1周目ルクレールの動きに苦言「僕らのレースに影響を及ぼした」
motorsport.com 日本版
タナベのローダウンスプリング「SUSTEC NF210」に『スペーシアカスタム』の適合が追加
タナベのローダウンスプリング「SUSTEC NF210」に『スペーシアカスタム』の適合が追加
レスポンス
全長4.4mの人気コンパクトSUV 日産・新型「キャシュカイ」欧州で登場 変更されたフロントグリルは「サムライの鎧」をイメージ!?
全長4.4mの人気コンパクトSUV 日産・新型「キャシュカイ」欧州で登場 変更されたフロントグリルは「サムライの鎧」をイメージ!?
VAGUE
マツダ「新型“最上級”ステーションワゴン」!? まさかの「復活」に期待の声も! 次期「MAZDA6“ワゴン”」予想CGが「カッコイイ」と反響集まる
マツダ「新型“最上級”ステーションワゴン」!? まさかの「復活」に期待の声も! 次期「MAZDA6“ワゴン”」予想CGが「カッコイイ」と反響集まる
くるまのニュース
【MotoGP】ホンダは苦境でも、ザルコは「悲観的になる必要はない」と前向き。改革の効果出るのはまだ先?
【MotoGP】ホンダは苦境でも、ザルコは「悲観的になる必要はない」と前向き。改革の効果出るのはまだ先?
motorsport.com 日本版
マットモーターサイクル、新モデル『DRK-01』受注開始
マットモーターサイクル、新モデル『DRK-01』受注開始
レスポンス
2024スーパーGT第2戦『FUJI GT 3 Hours RACE』参加条件
2024スーパーGT第2戦『FUJI GT 3 Hours RACE』参加条件
AUTOSPORT web
やってはいけない「マフラー交換」5例。「爆音」「落下」「黒焦げ」など本当にあったダメなカスタムをお教えします
やってはいけない「マフラー交換」5例。「爆音」「落下」「黒焦げ」など本当にあったダメなカスタムをお教えします
Auto Messe Web
WEC第2戦、7号車トヨタが今季初勝利、巧みな戦略でポルシェの追い上げを退ける。8号車トヨタも5位入賞 【イモラ6時間決勝】
WEC第2戦、7号車トヨタが今季初勝利、巧みな戦略でポルシェの追い上げを退ける。8号車トヨタも5位入賞 【イモラ6時間決勝】
Webモーターマガジン

みんなのコメント

34件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

3320.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

478.01150.0万円

中古車を検索
V8の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

3320.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

478.01150.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村