2025年のスーパーGTは、いよいよ6月25~27日にマレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで第3戦を迎えるが、5月の第2戦の後には鈴鹿サーキットでGTエントラント協会が主催する合同テストが行われた。そのうち、GT300クラス13台が参加した5月13~14日の2日間には、過去にGT300に参戦していたTOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTが参加。鈴木斗輝哉と梅垣清というふたりの若手が初めてのGT300をドライブし、非凡なスピードをみせた。
GT300のレギュラー参戦チームが中心となって参加しているGTE合同テストだが、毎回さまざまな目的をもって参加しているのが、2021年まで実戦で使用されていたTOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT。5月13~14日に行われたテストでは、GTEテストでしばしばこの車両をドライブしている永井秀貴、そして過去にレースでもドライブしていた嵯峨宏紀に加え、今季はFIA-F4、フォーミュラ・リージョナルを主戦場としている鈴木斗輝哉と梅垣清のふたりが乗り込んだ。
鈴鹿で合計24台が参加して4日間のGTE主催合同テスト実施。13日にはアクシデントも
驚くべきは、このTOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTが4セッション中3セッションでトップタイムを記録したことだ。3セッションとも鈴木がベストタイムを記録しており、梅垣も最後のセッション4では好タイムを記録している。履いていたタイヤや、その時のリストリクター等の違いはあれど、印象的な結果となった。
これまではレーシングカート、フォーミュラで戦ってきた鈴木は、2025年からスーパー耐久ST-2クラスでKTMS GR YARISをドライブしているものの、GT300は初経験。「GTカーですし、GRヤリスとは駆動方式も違うので、同じハコとは言えどもまったく違うクルマでした。もっと市販車のような動きがあるのかと思っていましたが、フォーミュラっぽい動きもしていましたし、ドライブ自体はGRヤリスよりも簡単でした」とGT300の感想を語った。
好タイムを連発したことについては「その時の気温とか、路面温度もあったと思うのですが、かなりマッチしていたと思います。すごく調子が良かったですね。また以前のマシンなので、リストリクターが大きかったのですが、それでも個人的にはタイヤも良く、たまたまタイムを出すことができたと思っています」と言うものの、スピードをみせたことについては今後への自信にも繋がっていくはずだ。
「今までFIA-F4はもちろん、リージョナルなどいろいろなクルマを乗らせていただいていますが、結果的にGT300にパッと乗って速いタイムを出すことができたのは、個人的にも自信になりました。また、GRヤリスはHパターンでコーナーの進入などは忙しいのですが、スーパーGTはパドルシフトで余裕もあり、ドライビングを楽しむことができました」
●梅垣清の初めてのハコ車はGT300
一方の梅垣は、2007年生まれでまだ17歳。まだ普通運転免許も取得していないこともあり「初めてのハコでしたし、ハンドルの位置もセンターではないのが初めてで、車幅感覚も違和感がありましたね(笑)」という。初の屋根ありのクルマがGT300というのも若手ドライバーらしいところで、チームはリヤに初心者マークをつけてコースに送り出した。
「今シーズンはFIA-F4とフォーミュラ・リージョナルに乗らせていただいていますが、スーパーGTはフォーミュラとは違う面白さがありました。加速も速かったですしね。車重がある分、ブレーキは止まりにくいところがありましたが、すごく良い経験をさせていただきました」と梅垣はGT300ドライブを振り返った。
梅垣も鈴木も、もちろんGT300、そしてさらに上を目指すドライバーだが、今季戦っているFIA-F4、そしてフォーミュラ・リージョナルで好結果を残すことが、今後のステップアップに繋がることを自覚している。
「FIA-F4は自分としてもしっかり結果も出したいですし、基礎を固めるカテゴリーで、F4である程度のことを学ぶことができたので、それがスーパーGTのドライブにも繋がったと思います。次のF4で勝てるように頑張ります」と梅垣。
また鈴木も「テストでいただいたチャンスを存分に活かすことができて、自分の力がどれくらいかを示すことができたのは良かったです。でも、今シーズンはFIA-F4の活動がメインなので、そっちでチャンピオンを獲ったり、良い結果を残さなければ上にはいけないと思っています」と今季の結果こそが大事だと語った。
「またチャンスがあったときには存分に力を発揮できるようにしっかり準備していきたいですね」
初めてのスーパーGTドライブながら非凡な速さをみせた鈴木と梅垣。将来のスーパーGTデビューを楽しみにしつつ、今シーズンの彼らの戦いに注目しておきたいところだ。
[オートスポーツweb 2025年06月19日]
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