現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > 8月末のTCR実戦デビューに向け、アルゼンチン発『トヨタ・カローラGRS TCR』が本格テストを実施

ここから本文です

8月末のTCR実戦デビューに向け、アルゼンチン発『トヨタ・カローラGRS TCR』が本格テストを実施

掲載
8月末のTCR実戦デビューに向け、アルゼンチン発『トヨタ・カローラGRS TCR』が本格テストを実施

 南米大陸でトヨタのモータースポーツ活動を牽引するTOYOTA GAZOO Racingアルゼンティーナ(TGRA)と、その母体であるトヨタ・アルゼンティーナは、7月に正式なTCR認証を取得したばかりの新型『トヨタ・カローラGRS TCR』の本格テストを実施し、契約配下のマティアス・ロッシとホルヘ・バリオがドライブを担当。8月27~28日にテルマス・デ・リオ・オンドで開催されるTCRサウスアメリカ・シリーズ第6戦での実戦デビューに向け最後の仕上げを行った。

 アルゼンチンの人気ツーリングカー選手権、スーパーTC2000(STC2000)での活動や、同国を中心としたシルエットストック、さらにピックアップ・トラック選手権のみならず、国内ラリー選手権での活躍など広範囲なプログラムを遂行するTGRAは、今から約2年前に開発計画が公となった新型TCRモデルの実戦前“最終仕上げ”を敢行した。

アルゼンチン発『トヨタ・カローラGRスポーツTCR』がホモロゲ公認を取得、8月に実戦投入へ

 8月初旬に実施された広域テストでは、地元のSTC2000/TC2000で通算4度のタイトルを獲得し、現在は隣国ブラジルに越境してSCBストックカー・ブラジル“プロシリーズ”を戦うエース、ロッシの手でプログラムを進行。その傍らには、今季STC2000でトヨタ陣営に加入した18歳のホルヘ・バリオも帯同し、大ベテランの仕事ぶりを隣で学ぶ機会も設けられた。

「このタイプのクルマをテストできるのは、いつでも素晴らしいことだね。なぜなら、このマシンはアルゼンチンで製造され、いつかはWTCRを走らせるべく世界に向け羽ばたく1台なんだからね」と、12月のシェイクダウンでもステアリングを握っていたロッシ。

 エアロダイナミクスや電子制御デバイス類を含め、世界最速の「FFツーリングカー」を標榜するSTC2000で活躍したのち、今季は参戦2年目のSCBでリヤ駆動のストックカーを走らせて2勝を挙げ、同国で『もっとも成功した外国人ドライバー』の称号を得たロッシは、このオスカー・カバレンのテストでもカローラに好印象を抱いたという。

「このクルマは現段階でも優れたバランスを保っている。すでに車速の高いハイスピード領域で非常にうまく機能しており、テストを通じて低速域でも良いパフォーマンスに向かっている。STC2000ほどではないにせよ、非常にパワフルな前輪駆動車であることを踏まえ、サーキットでの感覚をステアリングに伝えることが最大の難関だ」と続けたロッシ。

■オーストラリアへの投入も期待されるカローラTCR

 一方、今季STC2000の新星として活躍するバリオは、直近に迫った実戦デビューを前に「クルマを構成するもの、見るものすべてが初体験に近いテストだった」と振り返った。

「クルマには修正が必要な部分がいくつか見つかったけれど、これはレースではないし、クルマを改善するためのテスト日に現れるごく通常の要素だ」と、落ち着いた様子で語ったバリオ。

「セッション終盤には良いバランスを見つけたから、このカローラがとても良く走り、速いマシンであることを知ってホッと落ち着いた気分だよ。今後は信頼性と耐久性に注目しつつ、テルマスに到着するころには非常に速いクルマに仕上がっているよう、集中して取り組んでいくつもりだ」

 一方、同じ南半球でTCRシリーズを主催するオーストラリアン・レーシング・グループ(ARG)の代表マット・ブレイドCEOは、地元専門メディアの『speedcafe.com』に対し、この新型『トヨタ・カローラGRS TCR』が「近い将来、我々のTCRオーストラリア・シリーズに参加する可能性があることに自信を深めている」と語った。

 2022年で創設3年目を迎えた同シリーズには、現在アルファロメオ、アウディ、ホンダ、ヒョンデ、プジョー、フォルクスワーゲン、ルノー、そしてGMオペル・ブランドのバッヂエンジニアリングとなるホールデンの都合8マニュファクチャラーが参戦している。

 もちろん、各車両ともカスタマーレーシング部門を通じてシリーズに参戦しているが、ブレイドCEOは「トヨタがオーストラリア国内でもNo.1の販売ブランドであり、そこにTCR規定を採用したツーリングカー・シリーズがあることを知ったら、トヨタを代表してもらいたいと思うのが当然だろう」と、その胸の内を明かした。

「我々はそれを非常に注意深く見守っているし、エントラント側の関心も高いと思う。地元ではそうした人々が、しかるべき部門に適切な質問を投げ掛けていることも知っている。我々としては事の推移に対し、指をクロスさせて祈るばかりだ。もちろん、グリッドにトヨタが並んでいる光景を見ることになるだろうね」

 一方、地元のTGRオーストラリアとの提携で、国内選手権に『トヨタGRヤリスAP4』を投入するハリー・ベイツは、この車両がTCRオーストラリアに参戦する場合、トヨタとチームを組むことに関心を示している。

「明らかにトヨタ(のTCR規定モデル)が登場するのは本当にエキサイティングだし、いつの日かオーストラリアで見られることを願っている」と続けたベイツ。「と言いながら、すでに僕らは確かにここオーストラリアにその1台を入れることについて話し合っている。少し様子を見てみたいと思うし、楽しみに待っていて欲しい。僕はこのカテゴリーが大好きで、いつかはTCRに参戦したいと思っていたんだからね!」

こんな記事も読まれています

「ご当地ほりにし」国内2県で新たな地域限定ラベルが登場!
「ご当地ほりにし」国内2県で新たな地域限定ラベルが登場!
バイクブロス
フィアット500に、1.2Lエンジンを搭載する新グレード「1.2 Dolcevita」を設定
フィアット500に、1.2Lエンジンを搭載する新グレード「1.2 Dolcevita」を設定
月刊自家用車WEB
「アップガレージ青森三沢店」が5/12にプレオープン!
「アップガレージ青森三沢店」が5/12にプレオープン!
バイクブロス
トーヨータイヤ、EV専用を含む小型トラック向けに2種類の新製品
トーヨータイヤ、EV専用を含む小型トラック向けに2種類の新製品
日刊自動車新聞
トヨタ新型「カローラ“クロス”」発表! 「レクサス」級にカッコイイ「斬新フェイス」へ刷新! 新型「コンパクトSUV」約494万円から ブラジルに登場
トヨタ新型「カローラ“クロス”」発表! 「レクサス」級にカッコイイ「斬新フェイス」へ刷新! 新型「コンパクトSUV」約494万円から ブラジルに登場
くるまのニュース
ついに登場 メルセデス・ベンツ新型「Gクラス」世界初公開! 初の電気駆動Gクラス「G580」は“その場で旋回”できる機能を搭載!?
ついに登場 メルセデス・ベンツ新型「Gクラス」世界初公開! 初の電気駆動Gクラス「G580」は“その場で旋回”できる機能を搭載!?
VAGUE
ラウル・フェルナンデス、ヘレステストで最新型アプリリアMotoGPマシン初ライド。直前のスペインGPでは昨年型使用
ラウル・フェルナンデス、ヘレステストで最新型アプリリアMotoGPマシン初ライド。直前のスペインGPでは昨年型使用
motorsport.com 日本版
香りや消臭力を3段階で調整可能!P&Gが車内用の「ファブリーズ」を12年ぶりに改良
香りや消臭力を3段階で調整可能!P&Gが車内用の「ファブリーズ」を12年ぶりに改良
@DIME
海洋マイクロプラスチックを回収するスズキの船外機
海洋マイクロプラスチックを回収するスズキの船外機
バイクのニュース
ランボルギーニPHEV第二弾はウルス!「SE」が見せつけるスーパーSUVとしての格
ランボルギーニPHEV第二弾はウルス!「SE」が見せつけるスーパーSUVとしての格
Webモーターマガジン
三菱 デリカミニ【1分で読める国産車解説/2024年最新版】
三菱 デリカミニ【1分で読める国産車解説/2024年最新版】
Webモーターマガジン
ミラーとタイヤとホイールをとことん突き詰めたら600kmオーバー! アウディEV史上最長の航続距離を実現するパッケージが登場
ミラーとタイヤとホイールをとことん突き詰めたら600kmオーバー! アウディEV史上最長の航続距離を実現するパッケージが登場
THE EV TIMES
富士スピードウェイ、WEC富士のポスター付き観戦券を4月25日から先行発売
富士スピードウェイ、WEC富士のポスター付き観戦券を4月25日から先行発売
AUTOSPORT web
2500円!? 「高速SAで寝れる」のサイコー! 車内よりも楽!? 宿泊も可能な“多賀”の新ルームとは
2500円!? 「高速SAで寝れる」のサイコー! 車内よりも楽!? 宿泊も可能な“多賀”の新ルームとは
くるまのニュース
【ゴールデンウィーク渋滞予測2024】混雑を避けて移動したい! 道路別・渋滞予測まとめ
【ゴールデンウィーク渋滞予測2024】混雑を避けて移動したい! 道路別・渋滞予測まとめ
くるくら
超レトロな「新型スポーツカー」登場へ 6速MT×丸目4灯がカッコイイ! 光岡新型「M55」25年にデビュー 旧車デザインに込められた“意味”とは
超レトロな「新型スポーツカー」登場へ 6速MT×丸目4灯がカッコイイ! 光岡新型「M55」25年にデビュー 旧車デザインに込められた“意味”とは
くるまのニュース
およそ2000万円! アキュラ「NSX-T」は6速MTでも予想より1000万円以上安い値段で落札されました
およそ2000万円! アキュラ「NSX-T」は6速MTでも予想より1000万円以上安い値段で落札されました
Auto Messe Web
焚き火の火おこしや空気入れに便利!「ポケットブロワー」がカルテックから発売
焚き火の火おこしや空気入れに便利!「ポケットブロワー」がカルテックから発売
バイクブロス

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村