70代と80代、運転免許返納者が多いのはどっち？

近頃、ある芸能人が交通事故を起こし、若くして免許を返納する意向を示したことが話題となっている。

こうしてまたも注目を集める「運転免許証返納」だが、実際のところ、何歳ぐらいで返納する人が多いのだろうか？

比較サイト「ズバット」を展開する企業ウェブクルーはこのほど、2,173名を対象にした「運転免許証の返納に関する調査」の結果を発表した。

返納時の年齢は「70代」が45.2％、「80代」が42.4％

「周りに車の運転免許証を返納した人はいるか」と尋ねたところ、31.4％が「いる」と回答した。

Q. あなたの周り（ご自身・親・兄弟姉妹など）で車の運転免許証を返納した人はいますか？

身近に運転免許証を返納した人がいると答えた682名を対象に、「運転免許証を返納したのは誰か」と尋ねたところ、「親」と答えた人が63.5％でダントツの最多だった。以下、「その他」を除き、「親戚」（12.3％）、「祖父母」（5.6％）、「兄弟・姉妹」（4.7％）、「本人」（3.4％）と続いた。

Q. 運転免許証を返納されたのはどなたですか？複数いらっしゃる場合は、最も身近な方についてお答えください。

「運転免許証を返納した人の返納時の年齢」を尋ねたところ、「70代」が45.2％、「80代」が42.4％、「90歳以上」が4.1％と、70歳以上が全体の91.7％を占める結果になった。

この割合を警察庁による「運転免許統計」のデータと見比べてみると、2020年（令和2年）に申請によって運転免許を取り消した552,381件のうち、70歳以上の占める割合が85.0％であるという結果が出ており、今回のウェブクルーの調査対象者のほうが70歳以上の割合が高いことがわかった。

Q. 運転免許証を返納した人の返納時の年齢を教えてください。

さらに、「運転免許証を返納した理由（きっかけ）」を尋ねたところ、「運転に不安があったため」と答えた人が62.0％と最も多い結果に。続いて、「運転しなくなったため」が16.9％、「病気やケガにより運転できなくなったため」が15.0％を占めていた。

「その他」の理由としては、「高齢のため」という年齢を意識した回答が最多。ほかにも、「事故を起こす前の予防として」「何かあったらいけないから」など、交通事故に対する危機感を抱いている回答や、「高齢者による事故が多く報道されるため」といった昨今の報道に感化された回答も見られた。

Q. 運転免許証を返納した理由（きっかけ）を教えてください。

加えて、「返納した人の現在の移動手段」について尋ねたところ、「家族などによる送迎」が59.1％と最も多く、以下「徒歩」（43.8％）、「バス」（35.8％）、「タクシー」（29.9％）、「電車」（25.2％）と続いた。

Q. 返納された方は現在どのような移動手段を利用していますか？※複数回答

「運転免許証を返納後、生活に支障はあるか」という問いに対しては、「不便だと感じる」と答えた割合が全体の28.3％で、「支障はなく快適だ」「多少の支障はあるものの困っていない」と答えた割合の合計が71.7％と、困っていない状態の人が過半数以上を占めることがわかった。

なお、同じ設問についての回答を地域別に見てみると、「不便だと感じる」と答えた割合が最も高かったのが四国地方（45.5％）で、北陸・甲信越地方（40.0％）、九州地方（36.8％）、北関東地方（35.7％）が続いた。

全体の結果と比べると「不便だと感じる」割合が多いことについては、公共交通機関の整備状況における地域差が大きく影響していると考えられる。

Q. 運転免許証を返納後、生活に支障はありますか？

＜全体＞

＜地域別＞

出典元：株式会社ウェブクルー

構成／こじへい

Comments

予想通り70代の方のほうが客観的に自分を見つめることが出来る様で、行動に移す方が多い印象だ。
これが80代になると、我関せず、頑固な考えの方の比率が上回るのでこういう結果となって表れていると思う。

現実問題、免許返納しなければならないレベルの人に限って「まだ運転できるんだよ！」
と逆切れしやすい。
ある程度、まだ運転技術がある人は意外と冷静に免許返納を覚悟してる。