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2022年に向け“クリスティーナGZ”がヴェローチェ移籍。チャドウィックの離脱が確定/エクストリームE

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2022年に向け“クリスティーナGZ”がヴェローチェ移籍。チャドウィックの離脱が確定/エクストリームE

 2022年に創設2年目を迎える電動ワンメイクSUVによるオフロード選手権『エクストリームE』の“シーズン2”に向け、初年度はエキサイト・エナジー・レーシング・パワード・バイ・マイエネルジから参戦した“クリスティーナGZ”ことクリスティーナ・ジャンパオリ・ゾンカが、F1界の鬼才エイドリアン・ニューウェイが参画するヴェローチェ・レーシングへの移籍を発表。これにより、女性限定シングルシーター選手権『Wシリーズ』で初代王者からの防衛を果たしたジェイミー・チャドウィックのチーム離脱が確定している。

 記念すべきシリーズ初年度は大ベテランのステファン・サラザンを軸に、フォーミュラとの掛け持ち参戦となったチャドウィックを起用してきたヴェローチェ・レーシングは、来るべき新たなチャンピオンシップに向け、早くもドライバーラインアップの変更に踏み切った。

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 シーズン中にはエマ・ギルモアやランス・ウールリッジなど、幾度かのドライバー変更を強いられたヴェローチェだが、第2戦セネガルでは2位表彰台を獲得。その後の第3戦以降ではセミファイナル進出の常連となるも、ランキングでは全9チーム中7位と厳しい戦いを強いられた。

 F1界を代表する天才デザイナーであるニューウェイや、ABBフォーミュラE選手権で連覇を達成しているジャン-エリック・ベルニュなどがチーム運営に参画するヴェローチェと、そのコンペティションパートナーを務めるARTグランプリは、初年度のパートナーシップによって築かれた「有望な基盤のうえに、2022年の成功を構築することを目指している」と、新シーズンに向けた意気込みを表明した。

 その象徴として白羽の矢が立てられた“クリスティーナGZ”は、2014年から本格的にラリーでのキャリアを積み重ね、R2規定車両でカナリア諸島の地域チャンピオンを獲得。その後はオフロード界に進出し、北米最高峰の“バハ1000”で7位に入ると、FIAワールドカップ・クロスカントリー・ラリーのダカール前哨戦アンダルシアでT2クラス3位表彰台を獲得するなど印象的な活躍を演じてきた。

「2022年はヴェローチェ・レーシングとともに、このシリーズを戦えることにとても興奮しているわ。彼らは昨季、開幕戦サウジアラビアでの非常に厳しいスタートの後、素晴らしい仕事をしてカムバックした。彼らがセットしたクルマは、2021年を通して本当に競争力があるように見えたの」と、移籍決断の背景を語ったクリスティーナGZ。

「昨年はたくさんのことを学び、私自身も成長できた。それはエクストリームEのセカンドシーズンに入るのにとても重要だと思う。私たちはチームと一緒に素晴らしい成果を出せると思うし、間違いなく表彰台かそれ以上の成果をターゲットに戦うつもりよ!」

■ヴェローチェ代表「クリスティーナの才能は明らかだ」
 そのヴェローチェ・レーシングでチーム代表を務めるルパート・スヴェンセン-クックは、クリスティーナ起用に関して次のように説明する。

「シリーズが初年度に学び、進化したように、我々もドライビングとチームの観点から、多くの気づきを得てきた。シリーズが掲げる課題への取り組みと啓蒙は、モータースポーツの世界でもユニークなトピックであり、完全に新しいものだ」と語ったクック代表。

「事前のサーキットレイアウトの知識、地形情報、ペースノートが許可されていないフォーマットなど、各イベントごとの非常に限られた走行距離を考えると、このシリーズは完全に“目隠しをした勝負”になる」

「当然、この時間的な要素は、我々がクルマに慣れ、すべてのチームが週末にアプローチするための最良の方法を改良するにつれ減少していく方向だ。それでも依然として“ランダムへの反応”の要素は、チームが持つ分析力のパフォーマンスにおいて最も影響力あるポイントのひとつであり続ける」

「その点、クリスティーナGZは2021年を通じて限られた走行機会のなかで著しい進化を見せ、ほかのすべてのドライバーよりも際立った進歩を果たした。我々にとってクリスティーナの才能は明らかだ。それを確実に活用し、成功を共有するためにチーム力のさらなる開発を通じて、彼女の可能性を最大化することに取り組んでいく」

「クリスティーナを私たちの非常に緊密なヴェローチェ・ファミリーに迎えることができてうれしく思うよ。また、我々が一緒にシーズン2の未来を迎えられることにも興奮している」

 また、2021年9月にも先行スケジュールが公開されていたシーズン2の暫定カレンダーリストも更新され、2022年2月19~20日にプロットされる開幕戦は、すでに初年度の記念すべきオープニングラウンドとして実績を持つサウジアラビア・アルウラ砂漠での1戦から、新たに同国北西部のタブック州で計画されている最新技術を取り入れた巨大スマートシティ構想の街“NEOM(ネオム)”が舞台に。

 5月7~8日の第2戦は西アフリカ・セネガルに位置するラックローズの大海原から、イタリア・サルディニア島での1戦に置き換えられ、7月の第3戦はスコットランドか、またはより身近なセネガルでの開催を予定する。

 そして第4戦以降は、初年度にも組み込まれていた南米2戦の候補として、9月10~11日にチリのアントファガスタ、最終戦にはウルグアイの高級リゾート地で、フォーミュラEの開催実績もあるプンタ・デル・エステでのイベントが計画されている。

■2022年エクストリームE“シーズン2”暫定カレンダー
ラウンド 開催日 開催地
Rd.1 2月19~20日 サウジアラビア/ネオム
Rd.2 5月7~8日 イタリア/サルディニア
Rd.3 7月9~10日 スコットランド or セネガル
Rd.4 9月10~11日 チリ/アントファガスタ
Rd.5 11月26~27日 ウルグアイ/プンタ・デル・エステ

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