スバルは5月15日、2028年までに投入予定だった自社開発の電気自動車(EV)の発売時期を延期する方針を明らかにした。EVへの開発投資額もさらに減らし、ハイブリッド車(HV)を含む内燃機関搭載車の開発に振り向ける。米国EV市場の変化を受けて、26年3月期で578億円の減損損失を計上した。EVは今後も開発を続けつつ、短期的には内燃機関搭載車で稼ぐ力を強化していく。
従来は、28年末までに自社開発EVを4車種投入する予定だった。トヨタ自動車と共同開発した4モデルは、計画通り発表を済ませたものの、米国での環境規制の緩和などによる需要の停滞を見越して、将来計画を見直す。モデル数についても「どういう車種で市場を形成していくか、全体観の再検討の始めたい」(大崎篤社長)とする。
27年以降の稼働を予定する群馬製作所大泉工場(群馬県大泉町)の新EV工場は、まずは内燃機関搭載車の生産から開始し、将来の需要動向を見ながらEVを混流生産する計画とした。
EVの開発そのものは継続する。大崎社長は「EVがカーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)社会の実現の大きな解の一つであることは引き続き堅持したい。普及期を見越し、新たな導入戦略を立てていく」と話す。足元では車載電池やeアクスルといった基幹部品などの技術を磨いていく。
スバルは電動化関連で、23年から30年までに総額1.5兆円を投じる計画。このうち未着手の1.2兆円分は投資配分を見直す。EVへの投資規模は昨年11月公表の「2025方針」時点からさらに半減する見込みだ。
2025方針では、成長に向けて「商品ラインアップの大幅拡充」を掲げており、パワートレインを問わずさまざまな車型の新型車で市場を開拓する方針を示している。新型の水平対向エンジンの開発も宣言しており、大崎社長は「開発は佳境を迎えている。燃費や出力など、さまざまな領域で一段上の性能を目指す」と強調した。
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