2026年3月6日(現地時間)、ジャック・マッコローとラザロ・ヘルナンデス率いるロエベの2026-27年秋冬コレクションが発表された。
ロエベの2026-27年秋冬ランウェイショーを数日後に控えたある日、ジャック・マッコローとラザロ・ヘルナンデスは、自分たちのコレクションを自らショッピングするように品定めしていた。「これ、自分用に欲しいな」とヘルナンデスは言いながら、アクアソックとクライミングシューズを掛け合わせたような、つま先がラバー素材のフラットなスリッポンスニーカーを手に取った。
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パリの明るいデザインスタジオで、彼らは様々な色のスエード製ハンドバッグが並ぶ棚を見つめ、今度は丸みを帯びた黒のヌバック製ブリーフケースを持ち上げた。「これにするよ」。「いいね! だって僕はブラウンを選んだから」とマッコローが応じた。
2002年にニューヨーク発のブランド、プロエンザ スクーラーを立ち上げて以来ウィメンズウェアを専門に作り続けてきたふたりにとって、これは新鮮かつ刺激的な体験だった。公私ともにパートナーである彼らは、昨年ディオールに移ったジョナサン・アンダーソンの後任としてロエベに加わるまで、メンズウェアを手がけたことがなかったのだ。「利己的な理由で、すごくワクワクしていますよ」とマッコローは冗談めかす。ヘルナンデスは、ファジーなシアリングとギンガムチェックの3つのフードが抽象彫刻のように重なり合ったボマージャケットを羽織る。完璧にフィットしていた。
ふたりは、自分たちがロエベに持ち込んだ明るいスピリットを象徴する、遊び心あふれるアウターをいくつか取り出した。ライフベストのように膨らむレザーパーカ、「マッシュルームフィット」と彼らが呼ぶ、丸みを帯びたクロップドシルエットのチェック柄ボマージャケット、「とてもテクノロジカルな」素材を織りと刺繍で仕上げ、ダチョウの羽のように見せたオーバーコート、そして継ぎ目のないスカイブルーのレザーで作られたフーディ。
初のメンズウェアを手がけた「ロエベ・ボーイズ」
今季のメンズウェアは、まるでフランスのフィルム・ノワールから抜け出してきたかのような、シリアスでシネマティックなコレクションが数多く見られる。だが、マッコローとヘルナンデスのデュオはよりファンキーかつ触覚的、そして想像力と内なるエキセントリックさをかき立てる風変わりなビジョンで、魅力的なオルタナティブを提示した。
ラックを見て進みながら、彼らはラバー製の小さなパジャマトップを楽しげに揺らす。ハリー・スタイルズのワードローブに舞い込みそうな一着だ。「ちょっと変態っぽいですよね」と、マッコローはいたずらっぽくウインクする。「プレッピーで野暮ったい雰囲気があって、それも好きなんですが、完全にどうかしてる感じに作っています」と、ヘルナンデスが付け加えた。
パーソンズ美術大学の学生だった1998年、ニューヨークのナイトクラブで出会った頃からずっと一緒にやってきたせいもあるのだろう、マッコローとヘルナンデスはファッション界で広く「ザ・ボーイズ」と呼ばれてきた。そんな彼らも今や「ロエベ・ボーイズ」だ。
実際、ふたりには少年のようなエネルギーがあり、じっとしていることなどできないように見える。自分たちが手がけた、タリア・チェトリット撮影によるセクシーな広告がすでにパリ中に掲出されていると聞いたときには驚いたという。同時に7つのコレクションに取り組む忙しさで、気づく暇もなかったのだ。「ここに住んでるみたいなものですから」と、ヘルナンデスはデザインスタジオを指して言う。
ラグジュアリーファッションの頂点にいる同業者たちと同じ勤勉さを持ちながらも、マッコローとヘルナンデスは気取りや虚飾とは無縁だ。服装も昔と変わらず、クリエイティブ・ディレクターらしい飾らない装いにプレッピー風味が混ざっている。彼らはヴィンテージのポロニットやシンプルなストレートパンツを好み、私が訪れた日はお揃いの黒いサロモンのスニーカーを履いていた。
ふたりはよく笑い、互いの言葉を素早く補完し合う。「私たちは長期的な計画を立てたことなんて一度もなくて」。プロエンザ スクーラーを離れ、LVMH傘下のブランドというビッグな仕事を選んだのはなぜかという私の問いにマッコローがそう答えると、「ニューヨークに飽きてただけですよ」とヘルナンデスがすかさず付け加える。「とても長い間いたし、やり切った感じがありました。そんなところにロエベから電話が来て、『いいじゃん!』ってなったんです」
ロエベにやって来たふたりは、プロエンザ スクーラーがブレイクしてニューヨークで名声を得た20代前半の頃の弾けるようなエネルギーを取り戻した。「遊び」のある実験精神は元から備えていた彼らだが、ロエベが有する高度なクラフツマンシップが新たな創造性の扉を開いた。「ものづくりの世界で技術的に可能な最先端を押し広げているところです」とヘルナンデスが言うと、「本当に楽しい。このブランドの可能性にはびっくりです」とマッコローが続けた。
それと同時に、独立系ブランドの予算規模で長年培った創意工夫の感覚も健在だ。上半分が短く刈り込んだ濃い茶色で、下半分がよりグレーがかったシャギーな毛並みに仕上げられたシアリングのフーディの前で足が止まった。「プードルのトリマーに依頼したんですよ!」。ヘルナンデスは笑うが、別に冗談を言っているわけではない。文字通り、プードルの毛を刈る専門家にシアリングのフェードを整えてもらったのだという。新しい街を楽しむ暇はないかもしれないが、彼らが人生最高の時間を過ごしていることは間違いない。
「遊び」の精神とクラフツマンシップの融合
昨年9月にウィメンズウェアでのデビューを成功させた後の、ふたりの次なる大きな挑戦がメンズウェアのローンチだった。「私たち自身が男だから、ある意味ではよりパーソナルなんです」。ランウェイアイテムがずらりと並ぶレールに囲まれたソファに腰掛けるなり、ヘルナンデスは言った。
「(ウィメンズに比べ)もっと簡単かも?」と、マッコローは付け加える。「でも、男性のスーツを形にするのが一番難しい作業だというのがわかりました。ラペルの幅や長さ、構造、スタイリング……プロポーションがすべてですから。ニュアンスとディテールが重要なんです。ウィメンズウェアなら、もっと大胆なデザインができることも多いんですけどね」
ふたりは座ったと思うとすぐ立ち上がり、さらにルックを見せてくれた。少なくとも今のところ、メンズはウィメンズと対応するように展開され、素材とフォルムのアンドロジナスなデザイン言語で統一されている。「コレクションをまとめる段階では、男女の区別をほぼ意識しませんでした。全体の流れや、お互いにどんなつながりがあるかのほうを見たんです」と、マッコローは話した。今回は男女合同のコレクション発表となったが、6月のパリ・メンズファッションウィークでは独立したショーを行い、メンズウェアのビジョンを前面に打ち出す予定だ。
そのための確かな土台はすでに築かれている。私の目を引いたのは細身のネイビースーツ。ミスマッチなチェックのモックネックとギンガムのシルクシャツを合わせたスタイリングに、抗いがたい魅力を感じた。シンプルに見える服にも巧妙なサプライズが潜む。コーデュロイパンツのようにしか見えなかった一本は、実はシアリングを精巧に刈り込み、真っ直ぐな幅広の畝を浮き上がらせたものだった。
ランウェイでは、成形ラテックスの鮮やかなグリーンのオーバーコートが弾むように躍動したが、店頭ではウール素材に置き換えられるという。「これはひとつのコンセプトであり、表現であり、フィーリングであり、素材感を伝えるものでしかありません」とヘルナンデス。「そして店に行けば、買えるものがたくさん並びますよ」とマッコローが付け加える。
彼らはほかに何を自ら買いたいと思うのだろう? マッコローは、クレイジーなギンガム柄で織られた分厚いスキーニットを指差す。路上の三角コーンのようなオレンジ色のラテックスを塗りつけたコットンジーンズと合わされたアイテムだ。「必ずしも自分では着ないかもしれないけど。ショーのためのルックですね。でも、それが私たちが服を着るときのスタイルだと思いますから。シャツはたいていタックインして、パンツはストレートでボーイッシュ、っていうのがね」
ヘルナンデスは、彼ら自身がスタジオで着ていそうにも思えるセーターを持ってきた。一見すると端正なチェックのニットにしか見えないが、近くで見ると極細のレザー素材でできていることがわかった。特殊な機械で編み上げたものだ。「だって、私の服装はだいたいこんな感じですからね。ただし素材は別だけど」とマッコロー。ヘルナンデスはそのレザー製セーターを見つめ、心の中でカートに入れているかのようだった。「自分なら着るかも!」と彼は言った。
【写真65枚】ロエベ2026-27年秋冬コレクションの全ルックは以下ギャラリーをチェック!From GQ.COM
By Samuel Hine
Translated and Adapted by Yuzuru Todayama
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