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「最新モデル試乗」すべてを1台でこなす、という発想から脱却。トヨタの近距離用BEV、C+podの光る先進性

掲載 更新 31
「最新モデル試乗」すべてを1台でこなす、という発想から脱却。トヨタの近距離用BEV、C+podの光る先進性

全長2.5m、純2シーター。超小型モビリティってどんなクルマ!?

 2019年の東京モーターショーに超小型EVとして出展され、翌年12月に法人や自治体などを対象に限定販売を開始、2021年12月下旬から一般ユーザー向けにもリース販売がスタートしたC+pod(シーポッド)に、一般公道で試乗した。

トヨタBEV戦略(3):ユーザーのライフスタイルの方向性をより高める多様な「Lifestyle BEV」を提案

 Cポッドは「超小型モビリティ」というカテゴリーに合わせて開発されたBEV。型式指定車と認定車の2種類があるうち、走行区域の限定などがない型式指定車の規格に合っている。ボディサイズは全長×全幅×全高2490×1290×1550mmになる。
 2人乗りで、軽自動車のナンバープレートがつくが最高速は60km/hの設定、高速道路は走れない。満充電での航続距離は150km、充電時間は200Vで約5時間となっている。

 ボクはトヨタのi-ROAD(アイロード)や日産のニューモビリティコンセプトなど、コミューターBEVを積極的に取材してきた。その経験からいうとCポッドのデザインは、使いやすさを重視したという印象を受けた。前述の2台が前後2人掛けなのに対し、こちらは慣れ親しんだ横並びで、ドアの大きさやシートの高さからも使い勝手への配慮を感じる。

街の流れに乗れる加速性能。シェアリングカーに最適なBEV

 操作系は他の多くのトヨタ車に似ている。すぐに慣れた。一方で前後進の切り替えはレバーではなくボタンで行う。空調はクーラーとシートヒーターの併用型。スペースやコストに制約がある車両にふさわしい割り切った判断だ。

 走りは、まとまりのよさが目立った。車両重量は690kg。加速感は落ち着いていて、街の流れには余裕を持って乗れる。
 驚いたのは乗り心地だ。このカテゴリーではかなり快適である。軽自動車に近いレベルと感じた。フットワークの安定感も印象に残った。パワーステアリングは未装備だが、操舵系に重さは感じなかった。

 Cポッドは2021年12月23日から、一般ユーザー向けにもリース販売が開始された。とはいえ165万円からという価格を考えると、シェアリングカーとして使うのが最適だと感じた。
 環境や社会の課題を考えると、いつでもどこでも1台でこなすという考えを捨て、目的に合わせて乗り物を使い分ける発想の転換が大事になる。そんな生活が根づけば、Cポッドの存在価値は高まっていくだろう。

歩行領域のBEV、C+walk Tにも乗ってみた!

 2019年の東京モーターショーに出品され、試乗も可能だった歩行領域のBEV。立ち乗り/座り乗り/車いす連結タイプと、3種類のバリエーションがあり、まず立ち乗りタイプのT仕様が発売された。
 小さなタグキーを、センターパネルにタッチすると電源が入る。アクセルは左右のグリップの根元にあるレバーだ。アクセルレバーを戻せば減速から停止までできる設計だが、安全のため別途ブレーキレバーも用意している。

 加速はゆっくりしていて、反応は穏やか。安心感が高い。最高速度は2~10km/hまで設定できる。アクセルを閉じた際の減速はスムーズ。唐突感はなく、明確に速度を落としていく。
 スピードを出していてもハンドルを切ると自動で減速し、前面のセンサーが障害物を検知すると音と表示で警告しつつ減速するなど、トヨタらしく安全性への配慮は万全だ。

 CウォークTは現状では公道走行はできない。ただし現在、国土交通省や警察庁などの関係省庁が環境整備のための議論を進めており、将来的に電動車いすと同様の「歩道通行車」に区分される可能性が高い。正式に認可されれば、身近な場所への移動手段として注目を浴びるだろう。

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みんなのコメント

31件
  • こんなのじなくてダイハツに頼み込んで軽自動車サイズの作れよマジに
  • せめてデザイン何とかならなかったかな。
    新しい世代の車なんだから、現行のトヨタ車らしくしなくてもいいのに。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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