スーパー耐久第3戦富士24時間レースに参戦した超電導ポンプ搭載の液体水素エンジンカローラに驚いていたら、物流の担い手、大型トラックへの搭載を見据えた第3世代FCシステムがもうすぐ市場に投入するというからびっくり! トヨタの水素社会実現に向けた技術革新はとどまることをしらないが、それでも水素社会実現に足りないものとは何だろう?
文:ベストカーWeb編集部/写真:ベストカーWeb編集部、トヨタ
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超電導ポンプ採用液体水素エンジンに第3世代FCとトヨタの水素関連技術は凄まじい進化
「EVシフト」の減速が顕著になり、世界中が次なるパワートレーンの最適解を模索する中、トヨタ自動車が水素をエネルギーとしたパワーユニットの開発にギアを一段上げようとしている。
スーパー耐久第3戦富士24時間レースでは液体水素エンジンカローラが483周(約2204km)を走行し、耐久性と信頼性をアピール。
超電導を使うことで電気抵抗がゼロになり、エネルギー損失がなくなるというメリットがある。さらに超電導モーターを使ったポンプを使うことで液体水素を貯めるタンクの容量が昨年の220Lから300Lへとアップ。水素搭載量は15kgから20kgになった。
タンク形状の自由度も大きく、軽量化にも貢献できる。床下にタンクをレイアウトすることも可能で、5人乗り、さらには7人乗りといった車型も考えられるようになった。
今回の超電導の技術は京都大学と共同で開発されたものだが、今後リニアモーターカーを開発する鉄道総研がプロジェクトに参画するということで、乗用車用の水素エンジンが一気に実用化に向け、加速していくかもしれない。
水素エンジンということでは6月13(土)~14日(日)に開催されるル・マン24時間レースの決勝に先立ち11日(木)に液体水素を燃料としたハイパーカーがデモラン、音と加速でモータースポーツファンを驚かせるはずだ。
第3世代FCシステム搭載の大型トラックで「水素大動脈構想」が具体化へ
スーパー耐久レースが行われた富士スピードウェイでは第3世代のFC(燃料電池システム)を搭載した大型トラックを展示。50kgの水素を搭載し、航続距離は600~700kmと燃費性能は第2世代に比べ1.2倍に向上。
東京~大阪を水素充填なしで走れ、しかも現在販売されている車両に水素タンクとセットで搭載できるという点も大きな魅力だ。さらにディーゼル並みのタフさを実現し、第2世代に比べメンテナンスフリーで2倍以上の耐久性を確保している。
官民連携で取り組む「水素大動脈構想」というものがある。500以上の企業や自治体が参加する水素バリューチェーン推進協議会(JH2A)が進めるもので、具体的には今後10年間で福島県から福岡県に至る幹線道路網へ大型燃料電池トラックを1500台規模で導入し、水素ステーションを約30基整備する方針が掲げられている。
そのために水素消費量7500トン/年、価格1000円/kgを基準とするという。今回公開された第3世代大型FCトラックは水素大動脈構想の物流を担う主役となるモデルだ。
カーボンニュートラルの推進には、現在主流となっている大型ディーゼルトラックを大型FCトラックに置き換えていくことが不可欠で、具体的な目標値を掲げているところに本気度が伺える。
乗用車のほうもトヨタは本気だ。BMWと共同でSUVタイプのFCEVを開発しており、BMWは2028年にiX5ハイドロジェンを投入すると発表している。トヨタも同じタイミングでSUVタイプのFCEVを発売するはずだ。第3世代FCの技術を落とし込んだもので、第3世代のMIRAIやクラウンFCEVをはるかに超える高性能が期待できる。
トヨタの水素技術が見せる「私たち」の未来
トヨタの技術革新が進み、具体的な課題解決のロードマップができてなお、水素社会が実現するかどうかは、ユーザーの気持ちに変化が起こるか次第といえる。水素グリルや水素ピザ窯、水素焙煎コーヒー、水素サウナといった水素の強みを生かしたいくつかの提案はあるものの、水素が生活必需品とセットになり、生活に溶け込んでくる商品があればと思う。
トヨタの中嶋裕樹CTOが言うように「グリーンやブルーといった色にこだわらず、水素を使っていくことで、状況は変わっていく」と話すが、水素エネルギーをムリなくユーザーに使わせる仕組みが必要なのかもしれない。
世界を見れば中国や欧州でも水素を使った社会づくりが進んでおり、特に中国は消費という面では日本を大きくリードしている。日本の優位性は技術にあり、水素社会実現にメドがつけば、技術やインフラをセットにし、世界に輸出することも可能だ。ビジネスという観点でもここ1~2年が勝負と言えそうだ。
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みんなのコメント
少なくとも市単位で2~3カ所は無いととても実用的とは言えないと思う
水素SSは金かかるから作れない→水素車が普及しない
水素車が普及すれば水素SSも採算が取れるから作ることが出来る
卵が先か鶏が先か
ドイツ車メーカーで生き残るのはBMWだけと言う事。
アウディから淘汰されて
メルセデスはどうなるか…トヨタに頭を下げれば生き残るが、プライドが許さんだろうね。