SUVの走りではない。アルファロメオ ステルヴィオ ヴェローチェの情熱的な性能にノックアウト

アルファロメオ初のSUVにプレミアムスポーツグレードの「ヴェローチェ」が追加された。その走りは上モノのスポーツセダンのようだった。（Motor Magazine2021年10月号より）

スポーツセダンに近いダイレクト感あふれるハンドリング
試乗したのは、ディーゼルターボエンジンを搭載するステルヴィオ2.2ターボ ディーゼルQ4ヴェローチェ。ボディ同色のホイールアーチやサイドスカート、リアバンパー・・・専用スキッドプレートやダークエキゾーストパイプフィニッシャーも装着され、その存在感は際立つ。

ドアを開ければ、一瞬たじろいでしまうほど鮮明なレッドのスポーツレザーシートがまずは目に飛び込んでくる。随所にあしらわれたアルミニウムパネルとのコントラストは、見慣れたSUVのそれではない。

ひとたび走り出せば、アルファロメオならではの世界。一般的に想起されるSUVの乗り味ではなく、むしろスポーツセダンに近い。ハンドリングはダイレクト感にあふれ、操作に正確で曖昧なところがない。かと言って、過敏過ぎることはなく高速道路では矢のような直進性を実現している。このあたりのサジ加減はさすがアルファロメオ車である。

コーナリングでもSUVであることを忘れさせる。電子制御式4輪駆動システム「アルファロメオQ4」は通常走行ではFR、リアタイヤのグリップ状態に応じて最大50％のトルクをフロントアクスルに伝える。ゆえに基本的なハンドリング特性は良くできたFR車のそれで、しかもフロントタイヤのグリップレベルが高いので実に頼もしい。

2.2Lのディーゼルターボエンジンはすこぶる力強い。3つの走行モード（エコ、ノーマル、ダイナミック）を選択できるが、通常走行ではノーマルにセットしておくのが使い勝手が良くオススメだ。郊外路や高速道路を流すときはエコが向いていると思う。一方、山岳路ではダイナミックモード一択。ダイレクト感は一挙に高まり、痛快な走りが楽しめる。

最新のドライバーアシストはもれなく標準装備、それでいて熱い走りと高いクオリティ。SUVにはいまひとつ食指が動かない・・・という方にぜひ試してほしい。（文：Motor Magazine編集部 阪本 透／写真：永元秀和）

アルファロメオ ステルヴィオ 2.2ターボディーゼルQ4 ヴェローチェ主要諸元
●全長×全幅×全高：4690×1905×1680mm
●ホイールベース：2820mm
●車両重量：1820kg
●エンジン：直4 DOHCディーゼルターボ
●総排気量：2142cc
●最高出力：154kW（210ps）／3500rpm
●最大トルク：470Nm／1750rpm
●トランスミッション：8速AT
●駆動方式：4WD
●燃料・タンク容量：軽油・64L
●WLTCモード燃費：16.0km／L
●タイヤサイズ：255／45R20
●車両価格（税込）：687万円

[ アルバム : アルファロメオ ステルヴィオ 2.2ターボディーゼルQ4 ヴェローチェ はオリジナルサイトでご覧ください ]

Comments

ステルビオ買うなら中古でもいいからクアドリをお薦めする。サウンドがすばらしい。マフラー形状がジュリアよりも理想的なのと、リアセクションからの排気音がジュリアだとトランク、リアガラスなどで遮られおとなしく聞こえるが、ステルビオは車内に響き渡る。

俺はSUVが嫌いだ。積載量と後席のベッドスペースに問題大有り！シルエットもお世辞でもカッコいいとは言えない。