この記事をまとめると
■オーテックジャパンは日産車のカスタマイズや福祉車両などを手がける会社
【ニッポンの名車】最高峰のメルセデス・ベンツよりも高額だった1780万円の日産車!
■長年にわたりさまざまなコンプリートカーをリリースしている
■なかでも一風変わった名車と迷車5台を紹介する
エンジンまで変えちゃうオーテックの技術力!
日産プリンス自動車販売の特販推進室を前身として1986年に設立されたオーテックジャパン。その成り立ちからもわかるように、日産車のスペシャリストとしてカスタマイズカーから福祉車両、商用の特装車まで幅広い車種とジャンルを手掛けている。
そんなオーテックジャパンが世に送り出した数々の名車と迷車をピックアップしてご紹介しよう。
1)スカイライン オーテックバーション
1992年にリリースされたスカイライン オーテックバージョンは、R32型スカイラインをベースとしたカスタマイズカーだ。ベースとなったのは4ドアモデルのGTS-4だったが、エンジンをGT-Rに搭載されていたRB26型をNA化し、スペシャルチューニングを施したものへ換装。
アテーサE-TSの4WDシステムにGT-Rと同等のブレーキシステムを採用し、チューニングが施された足まわりを持っていたが、組み合わされるミッションはなんとATのみ。オーテックジャパンが狙ったのは究極のツーリングカーだったというワケなのだ。
2)ステージア 260RS
WC34という型式からも分かるように、当時のローレル/スカイライン系とプラットホームを共有していた初代ステージア。これにGT-RでおなじみのRB26DETT型エンジンをドッキングしてしまったのが1997年に登場した「260RS」である。
メーカー謹製のRB26DETTエンジン搭載車としては唯一、スカイライン以外の採用車種となった260RSだが、単純にスカイラインGT-Rのパワートレインを移植しただけではワゴンボディとの調和が取れず、実際に発売されるまで、かなり苦労があったという逸話もあるほどだった。
登場が早すぎたがゆえに迷車化したクルマも
3)エルグランド ロイヤルライン
今でこそ、ミニバンがVIP御用達になっているが、そのはるか昔にそこに着目したのもまたオーテックジャパンだった。
元祖高級ミニバンの初代エルグランドをベースとして1998年にリリースされたロイヤルラインは、エルグランドの広い室内を4名乗車としたまさにVIP仕様。
フロントシート後部には大型のキャビネットが備わり、専用のデスクや収納、オーディオにテレビ&ビデオデッキなどが備わっており、最適化された遮音材や専用チューニングのサスペンションを採用するなど、快適性にも力が入れられていたのだった。
ちなみにこのロイヤルラインは、現行エルグランドにも「VIP」と名前を変えて設定されている。
4)シルビア スタイルA
オーテックが手掛けたシルビアといえば、専用チューニングが施された「オーテックバーション」や、電動のメタルトップを備えた「ヴァリエッタ」などが知られるところだが、2000年にリリースされたスタイルAは新たな切り口でシルビアを楽しもうというものだった。
そのテーマは大人のエレガントであり、タンカラーの本革シートや、タンとブラックで塗り分けられたインストルメントパネル、そして専用デザインのフロントバンパーやテールランプといったところが大きな変更ポイント。
この仕様はターボ、NAともに設定され、MTとATどちらも選択可能となっていたが、果たして何台くらいが世に送り出されたのだろうか?
5)キューブ/キューブキュービック トラビス
今ほどクロスオーバーSUVという言葉が浸透していなかった2003年に、コンパクトカーのキューブとキューブキュービックに設定された「トラビス」は、アクティブなSUVテイストをプラスしたまさにクロスオーバーSUVモデルだ。
ワイルドな印象を与える専用バンパーやオーバーフェンダー、サイドシルを備えた外観と、汚れに強く防水性に優れたシート素材を採用した専用シートなど、アクティブに使いたいユーザーにはピッタリの装備を多く備えていたのだが、まだクロスオーバーSUVブームが来る前のモデルだったこともあり、そこまで話題とならなかったのが非常に惜しい1台だった。
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