現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > ホンダ・レーシング、2026年F1投入の次世代PU開発は「それなりのステージまで来ている」

ここから本文です

ホンダ・レーシング、2026年F1投入の次世代PU開発は「それなりのステージまで来ている」

掲載
ホンダ・レーシング、2026年F1投入の次世代PU開発は「それなりのステージまで来ている」

 2026年からは新たなテクニカルレギュレーションがF1に導入され、マシンの心臓部にもこれまでとは大きく異なるパワーユニット(PU)が搭載される。

 来年からアストンマーティンへワークス体制でPU供給を行なうホンダは、F1新時代の幕開けが1年を切る中で、PUの開発進捗について「それなりのステージまで来ている」と明かした。

■ホンダ・レーシング渡辺社長、2026年F1用PU開発”苦戦”発言の真意とは?

 2026年から導入される次世代PUは、従来のV6ターボエンジン+ハイブリッドシステムという仕組みを維持しつつも、これまで高価で複雑と言われてきた熱エネルギー回生システム(MGU-H)を廃止。代わりに運動エネルギー回生システム(MGU-K)の出力を引き上げ、内燃エンジンと電動モーターの出力比率が50対50となる。

 電動モーターを最大限に活用するため、次世代PUは“レンジエクステンダー”のような発電機としての意味合いが強まる他、2026年から100%持続可能燃料の使用が義務付けられることも特筆すべきだろう。

 2021年に一度F1から撤退し、2023年に再び正式復帰を宣言したホンダとしては、参戦を継続してきたPUメーカーから2026年PUの開発で一歩出遅れたことになる。

 ホンダのレース専門子会社であるホンダ・レーシング(HRC)の渡辺康治社長からは”言葉の綾”で「苦戦している」という話も飛び出たが、HRCでF1プロジェクトの総責任者(LPL)を務める角田哲史は、変更点の多さからPU開発は日々苦労するモノだと説明。V6エンジンのテストベンチ作業などを通じて、最終的な仕様を確定させるホモロゲーションまで積極的に開発を続けていくと説明した。

 2026年PUの進捗を尋ねられた角田LPLはこう答えた。

「来年の2月にホモロゲーション提出ということになると思うので、我々としては少しスタートが遅かったぶん、本当にギリギリまで粘っていきたいと思っています」

「現時点で何%なのかは少し言いづらいですが、それなりのステージまで来ていると思っています」

「高速燃焼をどう扱っていくかという点では、燃料の話も関わってきますが、非常に大きく環境が変わり、これまでと全く同じようにはいきません。しかしガソリンエンジンとしては、燃料をとにかく早く燃やすというのが永遠のテーマなので、そこを目指して似たような環境を現在構築しつつあります」

 2026年からはPUだけでなく、シャシー側もレギュレーションが大きく変更される。マシンの小型化や軽量化が進められる他、可変エアロも採用される。

 既に各チームは2025年1月1日から来季マシンの空力開発をスタートさせており、ホンダ/HRCとしても、PUを実際にマシンに搭載し稼働させるべく、チームとやり取りを行ないながらインテグレーション作業を進めているという。

「アストンマーティンとスケジュール的に何をいつするかというのは言えません」と角田総責任者(LPL)は言う。

「しかし彼らと我々でそれぞれに、大きな部品を(ホモロゲーションで)凍結しなければいけないタイミングがあるので、そこをお互いに『我々としてはこのタイミングでこれを決めたい』という議論をしながらスケジュールを決めています」

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ヒュルケンベルグ、F1のV10エンジン復活の噂を意に介さず「雑音だと思う。レギュレーションはもう決まっているから」
ヒュルケンベルグ、F1のV10エンジン復活の噂を意に介さず「雑音だと思う。レギュレーションはもう決まっているから」
motorsport.com 日本版
ただのPHEVではない!「ウルトラの恩恵」は想像以上だった【ベントレー フライングスパー スピード:海外試乗】
ただのPHEVではない!「ウルトラの恩恵」は想像以上だった【ベントレー フライングスパー スピード:海外試乗】
Webモーターマガジン
これぞ究極のマツダエンジンか!? [SKYACTIV-Z]は[新型CX-5]に積まれて2027年デビュー!!!
これぞ究極のマツダエンジンか!? [SKYACTIV-Z]は[新型CX-5]に積まれて2027年デビュー!!!
ベストカーWeb
FIA、F1のV10エンジン回帰を真剣に検討中と明かす。既存メーカーの事情など様々な“バランス”を取りつつ各所と協議
FIA、F1のV10エンジン回帰を真剣に検討中と明かす。既存メーカーの事情など様々な“バランス”を取りつつ各所と協議
motorsport.com 日本版
マクラーレンF1の新マシンは速いが扱いにくい? ノリスのドライビングスタイルに合わせていたら「遅くなっていたかも」
マクラーレンF1の新マシンは速いが扱いにくい? ノリスのドライビングスタイルに合わせていたら「遅くなっていたかも」
motorsport.com 日本版
ホンダ/HRC密着:新体制の下でスタートしたレッドブルとの最終年。クラッシュ2台のPUは初期チェックでは問題なし
ホンダ/HRC密着:新体制の下でスタートしたレッドブルとの最終年。クラッシュ2台のPUは初期チェックでは問題なし
AUTOSPORT web
角田裕毅と交代の噂には“ノーコメント”。レッドブル代表、苦戦のローソンに「データを精査し、最大限サポートする方法を模索」
角田裕毅と交代の噂には“ノーコメント”。レッドブル代表、苦戦のローソンに「データを精査し、最大限サポートする方法を模索」
motorsport.com 日本版
究極の高効率エンジン「SKYACTIV-Z」+ハイブリッドは驚くべき環境性能の予感! マツダの「これから」は絶対面白い
究極の高効率エンジン「SKYACTIV-Z」+ハイブリッドは驚くべき環境性能の予感! マツダの「これから」は絶対面白い
WEB CARTOP
【代表のコメント裏事情】V10エンジン復活論に「時期尚早」と反対したメルセデス。一方FIAはすでに議論を開始
【代表のコメント裏事情】V10エンジン復活論に「時期尚早」と反対したメルセデス。一方FIAはすでに議論を開始
AUTOSPORT web
ハミルトン、フェラーリで伝説的なロードカーを手掛ける?「”F44”のデザインがやりたいことのひとつ」
ハミルトン、フェラーリで伝説的なロードカーを手掛ける?「”F44”のデザインがやりたいことのひとつ」
motorsport.com 日本版
レッドブル重鎮マルコ博士、苦戦続くローソンに、立ち直りを要求「速いクルマはドライブするのが難しいものだ」
レッドブル重鎮マルコ博士、苦戦続くローソンに、立ち直りを要求「速いクルマはドライブするのが難しいものだ」
motorsport.com 日本版
マツダ新型「CX-5」まもなく登場!? 7年ぶり全面刷新で「自社製ハイブリッド」搭載? 新型エンジン「SKYACTIV-Z」搭載? マツダの「大人気モデル」どうなるのか
マツダ新型「CX-5」まもなく登場!? 7年ぶり全面刷新で「自社製ハイブリッド」搭載? 新型エンジン「SKYACTIV-Z」搭載? マツダの「大人気モデル」どうなるのか
くるまのニュース
アウディ、ハイブリッド技術に注力 「エンジン車廃止時期」見直し 2030年以降も継続へ
アウディ、ハイブリッド技術に注力 「エンジン車廃止時期」見直し 2030年以降も継続へ
AUTOCAR JAPAN
”99%”の方が速い? マクラーレンのマシンが抱える問題とは何か「ノリスが100%を引き出そうとすると、少し躓いてしまう」
”99%”の方が速い? マクラーレンのマシンが抱える問題とは何か「ノリスが100%を引き出そうとすると、少し躓いてしまう」
motorsport.com 日本版
海外F1記者の視点|昇格させたローソンが大苦戦……レッドブルはどうするのが正解なのか?
海外F1記者の視点|昇格させたローソンが大苦戦……レッドブルはどうするのが正解なのか?
motorsport.com 日本版
HOPPY Supra GTの“秘密”はギヤボックスにあり。レーシングカーづくりの困りごとを解決するための新プロジェクト
HOPPY Supra GTの“秘密”はギヤボックスにあり。レーシングカーづくりの困りごとを解決するための新プロジェクト
AUTOSPORT web
角田裕毅とリアム・ローソンの入れ替えは、正しい決断なのか?|motorsport.comライター陣の視点
角田裕毅とリアム・ローソンの入れ替えは、正しい決断なのか?|motorsport.comライター陣の視点
motorsport.com 日本版
2モーター搭載のAWD『ジュニアQ4』、アルファロメオが詳細発表…「パワールーピング」技術とは
2モーター搭載のAWD『ジュニアQ4』、アルファロメオが詳細発表…「パワールーピング」技術とは
レスポンス

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村