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【津川哲夫のF1新車初見チェック】中低速での改善が意識されるフェラーリSF1000。レッドブルの大レーキ角コンセプトを導入か

【津川哲夫のF1新車初見チェック】中低速での改善が意識されるフェラーリSF1000。レッドブルの大レーキ角コンセプトを導入か

 2020年仕様のニューマシンを真っ先にお披露目してきたのはフェラーリSF1000。盛大なイベントとともに発表会が行われたが、それもフェラーリが今シーズン中にF1グランプリ参戦1000戦という節目に到達するからだとか。そう言えばミハエル・シューマッハーとの黄金時代の幕開けが2000年のマシン、F1-2000だったから、今シーズンのSF1000はその半分となると何か皮肉っぽい気もするが、これは考え過ぎか。

 そのフェラーリの新車SF1000は2014年から始まった新時代F1レギュレーション下、7年間に渡って築かれたメルセデスの黄金時代を何としてでも阻止するために送り出されてきたマシンだ。

ルクレール「『フェラーリSF1000』は2019年版の進化型。最高のマシンを作り上げるため全員が力を尽くした」

 昨年のフェラーリSF90はハイパフォーマンス・パワーユニット(PU)と低ドラッグエアロが売りで、ハイスピードエリアではずば抜けた速さを見せてきた。だがその反面、中低速コーナリングがかなりの弱点になっていた。

 その昨年の敗北を教訓に、SF1000にはサイドポッドエリアが大きく変更され、言わばレッドブルRB15的なエアロコンセプトの採用が選ばれた。

 これまでのフェラーリ独特の個性的なダブルデッカーインテークはシンプルにスタンダードインテークになり(内部は二段だろうが)、アンダーカットの処理もRB15に似る。

 また、エンジンカバーもフロアまで一期に落ち込むレッドブル(RB)型を採用し、ラジエター部はまるで単純な一面に近い処理だ。もちろん後方への高効率エアフローの獲得が目的。ポッドエントリーダクト先端のスラットウイングもRB型のフラットなウイング形状に変更されている。

 昨年は中間的なレーキ角でのエアロ処理だったが、SF1000はより後方ダウンフォースを獲得しやすい巨大なアタック角を持つ大レーキ角エアロが採用された。これがRB化の原点と言っていいだろう。中低速域でのダウンフォースとグリップの不足を、レッドブル型の巨大レーキ角エアロを採用することで解決しようとしたと考えられる。

 また、フロントウイング等は昨年終盤に登場した親指ノーズとウイングマウントステーとの間に小型のインテークを設け、その下部はウイングカー的にベンチュリーウイングの形状を造っている。このエアロを成功させるには繊細なサスペンションの設定によるライドハイト制御が要。そのエリアの成果はまずはバルセロナテストで見えてくるはずだ。


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