現地時間7月4日(土)に行われた2026年F1第9戦イギリスGPの予選。レッドブルのマックス・フェルスタッペンは7番手となり、5番手となったチームメイトのアイザック・ハジャーに予選で完敗した。
負けたのはQ3のタイムだけではない。Q1からQ3までのすべての予選セッションでハジャーに負けたのだ。Q1は0.273秒も差をつけられ、Q2は0.044秒差まで迫ったものの、Q3で再び0.147秒ハジャーよりも遅かった。まさに異変と言っていいレベルだ。フェルスタッペンにいったい何が起きたのか。
驚速アントネッリが5度目のPP。復調ルクレールが2番手【予選レポート/F1イギリスGP】
フェルスタッペンの一発の速さに、疑問を挟む人間はいないだろう。ただしポールポジションの回数自体は、これまで239戦に出走したうち48回にとどまる。獲得率が決して高くないのは、F1キャリア前半には、ほとんどポールを獲れなかったからだ(初ポールはデビュー5年目の2019年。参戦93戦目だった)。しかし初タイトルを獲得した2021年から2025年までの5年間に限れば、114戦して47回のポールと、獲得率は跳ね上がる。今季はまだ一度もポールを獲れていないが、それでも2回のフロントロウを獲得しており。ハジャーに対しても予選結果は6勝2敗と、圧倒していた。
この原稿を書いている時点で、まだイギリスGP予選後のフェルスタッペン本人のコメントは入ってきていない。ただQ2が始まってすぐに「このエンジン、普通の反応じゃない」と、訴えていた。一方Q3でのセクター別のタイムを見ると、セクター1、2はハジャーとほぼ拮抗しているが、ハンガーストレートから最終セクターの間だけで0.2秒以上遅れている。エンジンに何らかの不具合が出ていたのか、あるいはエネルギー回生の部分で、ハジャーに差をつけられたのか。
ちなみにQ2での2セット目のアタックでは、セクター1、2はハジャーを凌ぎながら、セクター3で失速。ハジャーを上回ることができず「もう最悪だ。信じられない」と、フェルスタッペンは吐き捨てていた。
レッドブルは前戦オーストリアGPで車体に大幅アップデートを導入し、戦闘力は大幅に向上したはずだった。実際、予選では最後にクラッシュを喫するまでメルセデスと互角のポール争いを繰り広げ、決勝レースでも驚異的なペースで2位表彰台をもぎ取った。優勝したジョージ・ラッセル(メルセデス)も、「マックスとレッドブルは、この週末一番速かった」と、驚きを隠さなかった。一方でハジャーは、予選8位、決勝6位に終わっていた。
しかしレッドブルリンクでの躍進は、コース特性に助けられた面もあっただろう。1周が短く、エネルギー回生でメルセデスに大きなハンデを負うこともない。何より高速コーナーがほとんどないため、アップデートの真価は測りにくかった。それが低速、中速、高速コーナーから長いストレートまで満遍なく揃っている今回のシルバーストンでは、フェルスタッペンに勝ったハジャーも5番手が精一杯。レッドブルはメルセデス、フェラーリに大差をつけられての3番手チームだった。
ただし予選前に行われたスプリントの結果を見ると、3番手スタートだったフェルスタッペンはラッセル、シャルル・ルクレール(フェラーリ)、そしてランド・ノリス(マクラーレン)にも抜かれて6位に終わっている。ロングランペースでメルセデス、フェラーリ。さらにはマクラーレンに敵わないとすれば、日曜日の決勝レースは、レッドブルにとってかなり苦しい戦いとなるかもしれない。
(取材・文 柴田久仁夫)
[オートスポーツweb 2026年07月05日]
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みんなのコメント
「フェルスタッペンが負けたのはハジャー用のマシンだから」
「フェルスタッペンが負けたのはハジャーだけ最新の空力パーツ使ってるから」
「フェルスタッペンが負けたのはチームがわざとタイヤの内圧調整をミスしたから」
とか言い出してるんじゃないのかな。