旧式で小柄だが、侮れないヤツ
アバルト500e、ミニ・クーパーSE、トヨタGRヤリスといった今注目の最新ホットハッチに興味をそそられつつも、電気駆動や高い価格設定には魅力を感じないという方のために、中古で購入できる最高のホットハッチをまとめた。
【画像】ミドシップに3.0L V6を積んだ「アブナイ」ヤツ【ルノー・クリオV6を写真で見る】 全32枚
この記事では、プジョー106ラリーやルノー・クリオV6など、現在英国で販売されている非常にエキサイティングなモデルのほか、それに代わるポテンシャルを秘めたモデルも紹介している。
いずれも新車の数分の一の価格で、運転する楽しさや見た目の格好良さ、ユニークな話題性を十分に備えていることも特筆すべき点である。最も安いものはわずか1000ポンド(約20万円)で購入できる。
1. アバルト695ビポスト
長所:素晴らしい音を奏でる 想像以上に速い
短所:後部座席なし 他車と比較すると割高
フィアット500の小柄なプロポーションと傾斜したルーフラインは、後部座席をほとんど無意味なものにしている。それなら、最初から後部座席など載せなくてもいい。それが、後部座席をストラットブレースに置き換えたアバルト695ビポストの姿勢である。また、標準的なアバルト500よりも出力が45ps高く、0-100km/h加速は5.9秒。そして気難しく気まぐれな性格の持ち主である。
まるで無邪気な子犬を飼っているようなもので、吠え声と噛みつき具合はとても愉快だ。アバルトは万人向けではないが、一部の人にはたまらないだろう。中古車価格は2万ポンド(約380万円)からで、非常に珍しいドグリング・トランスミッション付きの車両は、その2倍以上の価格となる。
2. ミニ・クーペ・ジョン・クーパー・ワークス
長所:ファンキーで独特なスタイリング パワフルで遊び心がある
短所:エンジンが壊れやすい シャシーがパワーに耐えられない
野球帽を逆向きに被ったようなデザインのミニ・クーペは、大手企業がユーモアのセンスを発揮した非常に珍しい例の1つである。このクルマは運転するのも楽しく、フォード車のようなテールハッピーな性質を備えている。ジョン・クーパー・ワークス仕様は210psの出力を誇り、0-100km/h加速タイムはクラス最高レベルである。
中古車価格は5000ポンド(約95万円)を少し下回る程度から始まるが、ターボチャージャー付き4気筒エンジンは壊れやすいことで知られている。そのため、もう少し金額を上乗せして、しっかり整備された個体を探すべきだ。
3. ルノー・トゥインゴRS
長所:非常に機敏 サイズの割に意外と実用的
短所:高速走行時の騒音が大きい 中古市場ではあまり出回っていない
年間販売台数が250台程度と、ルノーにとっては災難だったが、現在では2500ポンド(約50万円)程度から購入できるため、少ない金額で楽しさを求める熱狂的なドライバーにとっては嬉しいクルマである。
1.6L自然吸気ガソリンエンジンを搭載し、0-100km/h加速8.7秒、最高速度200km/hと、標準仕様のトゥインゴとは性能面で一線を画している。外観としては、フロントスポイラー、リアウィング、16インチアルミホイール、スモーク加工のリアウィンドウ、大型のエグゾーストが特徴だ。
オプションのカップ(Cup)パッケージ付きの車両を選べば、サスペンションが4mm低くなり、重量も10kg軽くなる。
4.フィアット・グランデプント・アバルト
長所:シャープで個性的なルックス コーナリングの感触と敏捷性が素晴らしい
短所:5000rpmを超えるとエンジンが息切れする 低速走行時の乗り心地が悪い
このシャープなスタイルのイタリアンハッチバックは、最高出力155psを誇るホットハッチの典型例である。標準仕様よりも強化されたブレーキ、10mm低くなった車高、わずかに広くなったフロントトレッドにより、プント・アバルトは見た目も運転感覚も同じくらいシャープだ。
本当の意味でシャープである。ステアリングは電動アシストであるにもかかわらず、本質的なフィーリングと活気あふれるダイナミズムを備えており、AUTOCAR英国編集部は登場当初から高く評価していた。
しかし、もっとコストパフォーマンスを求めるのであれば、エッセエッセ(Esseesse)キット装着車を探すべきだろう。このキットは、最高出力を180psに引き上げ、0-100km/h加速タイムを8.2秒から7.7秒に短縮し、さらに強力なブレーキと20mmのローダウンサスペンションを搭載している。
5. フォード・フィエスタST 150
長所:編集部はルノー・メガーヌRSよりもこちらを選ぶ 今でもモダンな外観
短所:市場に出回っている多くの中古車が、無造作に改造されている 燃費が悪い
マツダMX-5(日本名:ロードスター)やルノー・メガーヌRSよりも、AUTOCAR英国編集部のロードテスター陣の支持を得た、控えめなスタイルのフィエスタST 150。わずか1000ポンド(約20万円)で購入できるホットハッチの逸品である。
最高出力150psの2.0L自然吸気4気筒エンジンと1137kgの車両重量により、0-100km/h加速を約8秒で達成する。モータースポーツに影響を受けたレーシーなスタイリング、充実した内装、維持費の安さから、若いクルマ愛好家たちに非常に人気がある。
しかし、その分、ECUのリマップ、エアフィルター、高性能エグゾースト、強化カムシャフトなどの改造が施されていることが多い。その場合、信頼のおける有名ブランドによる改造かどうか、記録がしっかり残っているかどうかなどを確認しておきたい。そうでない場合は、購入を見送るべきだ。
6. ミニ・クーパーSジョン・クーパー・ワークスGP
長所:非常に速い 特注のボディキットが独特な外観を実現
短所:高価なフロントタイヤを消耗する 厳格な2シーター
GPは、初代BMWミニの最終モデルであり、3ドア・ハッチバックの限界に挑んだモデルである。スーパーチャージャー付き1.6L 4気筒エンジンは、最高出力218ps、最大トルク25.4kg-mにまで高められている。これは今日の基準ではそれほどパワフルに見えないかもしれないが、重量わずか1140kgのクルマにとっては、十分すぎるほどのパワーである。
後部座席を廃したこともあり、標準的なクーパーSと比較して55kg軽量化されている。その結果、ジャイアントキリングのパフォーマンスが実現した。GPは、専用ボディキットとスレートグレーの塗装、4本スポークのアルミホイールを備え、外観的にもその性能の高さを物語っている。現在の中古車価格は約1万4000ポンド(約265万円)から。
7. プジョー106ラリー
長所:スマートな外観、特に赤ボディに白の鉄チンが良い エンジンは高回転まで回る
短所:乗り心地が悪い 205シリーズの影に隠れてしまった
205ラリーの後継車として登場したこのクルマには、多くの期待が寄せられていた。205のファンの心をつかむこと、そしてフォード・フィエスタRS 1800の購入を検討している人々を惹きつけることを目的に、106には1.3Lの高性能ガソリンエンジンが搭載され、人気を博した205のような独特なスタイリングが施された。
スマートな白いミシュラン製スチールホイールは、ボディのレーシングストライプとマッチし、四角く張り出したフェンダーエクステンションと組み合わされた。また、標準的な106よりも軽量であった。
現在、約6000ポンド(約115万円)から購入でき、ラリーS1または改良型のラリーS2がある。前者は0-100km/h加速9.6秒、最高速度182km/h、後者は8.8秒と195km/hである。
8. ルノー・クリオV6(フェーズ1)
長所:響き渡るエンジン音 非常に特徴的なクルマ
短所:非常に高価なクルマでもある ウェットコンディションでは安定性に欠ける
オリジナルのクリオV6は、かなり刺激的なクルマである。ミドシップに搭載された最高出力233psのV6エンジン、後輪駆動、ショートホイールベース、不適当なステアリングロック。伝説によると、このクルマのプレス発表の際、滑りやすい路面で何台かが事故を起こし、大幅な設計変更を余儀なくされ、改良型のフェーズ2が誕生したという。
では、なぜ今回オリジナルのフェーズ1を選んだのか? 主な理由は手の届きやすさだ。初期のV6の素晴らしい個体は、3万ポンド(約570万円)前後で入手できる。一方、フェーズ2は5万ポンド(約950万円)前後が相場だ。ただ、雨の日は乗らない方がいいだろう……。
9. ローバー・メトロGTI
長所:情熱的で個性的なエンジン 主要な競合車種を上回る運転性能
短所:エンジンパワーがもっと欲しい 低速では快適性に欠ける
ローバーは、メトロ GTiで1990年のホットハッチ分野をリードした。個性的な自然吸気の1.4L Kシリーズエンジンは95psのパワーを発生し、0-100km/h加速は9.3秒であった。この小さな英国製ハッチバックは、プジョー205 XSやフォード・フィエスタ1.6 Sなどのライバル車と真っ向から対峙した。
エンジンは6500rpmのレッドラインまで勢いよく、そして情熱的に回り、ハンドリングは愛らしくも心地よく、グリップ感も十分だ。現在、程度の良い個体が7000ポンド(約130万円)前後で購入できる。
10. ルノー・ウインド
長所:ルーフを開けてもシャシー剛性は失われない スムーズなギアチェンジ
短所:重量増でパフォーマンスが損なわれる 乗り心地が悪い
そう、これはホットハッチではないが、実質的にルノー・トゥインゴのボディを変更したクルマであるため、ここで取り上げるのは全くの狂気ではない。1.6Lの自然吸気エンジンを選択すると、格納式ルーフ付きのパワフルなRSを手に入れることができる。
ルーフの重量は124kgあり、エンジンの性能とシャシーの繊細さを損なうという欠点があるが、オープンエアの心地よさを手に入れる価値はあるだろう。特に、価格はわずか2000ポンド(約40万円)からなので、なおさらである。
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みんなのコメント
メトロGTiのハイドラガス前屈問題には触れないのね。