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低ければ低いほどカッコイイ? ジャンル別の全高が低い車5選

■さまざまなジャンルのモデルのなかで全高が低いクルマを振り返る

 クルマの外観デザインは販売台数を左右するだけでなく、そのクルマのキャラクターを明確にする要素のひとつです。

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 なかでも優れた走行性能のスポーツカーやスーパーカーは全高が低いフォルムで、見るからに速そうと主張しているといえます。

 全高が低いクルマは見た目だけでなく必然的に重心位置が低くなってコーナリング性能が向上し、空力性能にも影響を与えるため、速いクルマでは低くなるのは理にかなっています。

 また、スポーツカー以外のモデルでも全高を低くすることでスポーティな印象を与えることから、デザインに反映されているケースも珍しくありません。

 そこで、各ジャンルの低全高なモデルを、5車種ピックアップして紹介します。なお、オープンカーやフロントウインドウすら無い特殊なモデルは除外しました。

●ロータス「ヨーロッパ」

 イギリスの天才技術者のコーリン・チャップマンが、バックヤードビルダー(裏庭でクルマの製作やチューニングをおこなう)を経て創業したスポーツカーメーカーがロータスです。

 その後、F1マシンの製造をおこなうコンストラクターにまで登りつめ、その技術力を生かして数多くのスポーツカーを生み出しました。

 そんなスポーツカーのなかでも、もっとも有名なのが1966年に誕生した、ロータス「ヨーロッパ」です。

 日本で1970年代後半に起こった「スーパーカーブーム」の火付け役となった漫画「サーキットの狼」の主人公がロータス ヨーロッパに乗っていたことや、当時の日本車ではありえない斬新なフォルムは、少年たちを夢中にさせました。

 ロータス ヨーロッパは全長3980mm、全幅1650mmというコンパクトなサイズもさることながら、全高1090mmという低さが際立ちます。

 最新のスーパーカーであるランボルギーニ「アヴェンタドール」の全高は1136mm、フェラーリ「SF90ストラダーレ」の全高は1186mmですから、いかにロータス ヨーロッパが低いかがわかります。

 エンジンは後期型のシリーズ3では最高出力126馬力の1.6リッター直列4気筒DOHCを搭載。パワー的には他のスーパーカーよりもだいぶ見劣りしましたが、地を這うようなスタイルは紛れもなくスーパーカーといえるでしょう。

●スズキ「フロンテクーペ」

 軽自動車というと現在主流のスーパーハイトワゴンなど、全高が高いモデルに人気が集中していますが、全高が低いモデルとしては2シーターのスポーツカーがあり、なかでも1992年に発売されたオートザム(AZ-1)の全高は1150mmしかありません。

 一方、もっと実用的な4シーターのモデルでは、1985年に登場したホンダの軽ボンネットバン「トゥデイ」が全高1315mmで、フル4シーターになった1988年以降の乗用車モデルでも全高は1320mmと、現在の「N-ONE」が1545mmですから200mm以上低くなっていました。

 さらに、もっと時代をさかのぼって360ccの軽自動車では、いわゆるスペシャリティカーが各メーカーから販売されており、そのなかでも低いフォルムが印象的なモデルがスズキ「フロンテクーペ」です。

 1971年にベーシックモデルの「フロンテ」をベースに、最高出力37馬力を絞り出す3キャブレターの360cc2サイクル直列3気筒エンジンを搭載した、フロンテクーペが誕生しました。

 デザインは巨匠ジウジアーロの原案がベースで、低いフロントノーズと傾斜したフロントガラスからリアまで流れるように続くルーフラインが特徴で、全高はわずか1200mmです。

 デビュー時は2シーターでしたが後に4シーターとなり、内装もタイトなコクピットにローバックタイプのバケットシート、インパネには6連メーターが設置されるなど、スポーツカーらしさを演出。

 実際のドライビングでは着座位置も低いことや容赦なく聞こえるエンジン音なども相まって、スピード感は実際の速度以上に感じられました。

●トヨタ「カローラセレス」

 4ドアセダンというと居住性が重視されますが、近年はクーペフォルムのモデルが増えており、全高が比較的低いモデルも散見されます。

 しかし、かつて現在の水準よりもさらに低いセダンが存在。それは1992年に登場したトヨタ「カローラセレス」です。

 カローラセレスは1991年発売の7代目カローラをベースにした派生車として誕生し、姉妹車に「スプリンターマリノ」があります。

 1985年発売の「カリーナED」の大ヒットによって起きた4ドアハードトップブームに応えたかたちで開発されたモデルで、居住性よりもデザインを重視しており、全高は1315mmとベースのカローラセダンよりも70mm低くされました。

 現行モデルのカローラはロー&ワイドな印象がありますが、それでも全高は1435mmですから、カローラセレスの低さが想像できるでしょう。

 トップグレードには160馬力を誇る1.6リッター直列4気筒DOHC20バルブの「4A-GE型」エンジンを搭載するなど、見た目だけでなく走りもスポーティでした。

■3列シート車とSUVで全高が低いモデルとは?

●ホンダ「ジェイド」

 3列シートのミニバンはセダン以上に居住性にこだわることから、全高が高いのが常識です。しかし、そんな常識に果敢に挑戦したのが、2003年に登場したホンダ3代目「オデッセイ」で、全高1550mmを実現しました。

 この1550mmは重要な数字で、多くの機械式立体駐車場における全高の上限値となっており、日常での使い勝手からこれよりも低い方が有利ということです。

 その後、4代目オデッセイも1550mm未満の低全高でしたが、現行モデルの5代目では1700mmほどに戻されました。

 ホンダの底床化技術によって3代目オデッセイの低全高が実現できましたが、その集大成といえるモデルが、2015年に登場したのが「ジェイド」です。

 ジェイドはもともと中国市場に向けて開発されたモデルで、外観はクーペフォルムを採用したステーションワゴンタイプのミニバンにカテゴライズされ、6人乗り3列シート車が設定されました。

 また、2018年には2列シートの5人乗り仕様を投入し、ステーションワゴンのニーズにも対応。

 全高はグレードによって異なりますが1530mmから1540mmと、3列シート車では異例の低さです。

 この低全高は機械式立体駐車場に対応しただけでなく、低重心なことからコーナリング性能にも良い影響を与え、スポーティなモデルとしても評価されました。

 しかし、ジェイドはリアがヒンジドアだったことなどから販売は発売当初から苦戦を強いられ、2020年にフルモデルチェンジすることなく生産を終了しました。

●アウディ「Q2 35 TFSI S line」

 現在、世界的に人気が高いSUVの源流は、クロスカントリー4WD車です。ピックアップトラックのシャシにワゴンタイプのボディを架装したクロカン車は、優れた悪路走破性能を発揮する反面、高速安定性や乗り心地などが一般的な乗用車よりも劣りました。

 そこで、セダンやコンパクトカーのプラットフォームを流用したモノコックシャシを使った、より乗用車に近いSUVが誕生。

 黎明期はクロカン車のイメージが色濃いデザインですが、次第に洗練され、いまでは流麗なフォルムのクロスオーバーが主流で、全高も低いモデルが増えています。

 なかでも2016年に欧州で発売されたアウディ「Q2」は、専用に設計されたSUVのなかでもかなり全高が低いモデルです。

 日本市場では2017に発売。アウディのSUV「Qシリーズ」のなかでもっともコンパクトなモデルです。

 ボディサイズは「Q2 35 TFSI S line」で全長4205mm×全幅1795mm×全高1520mmと、低い全高が際立っていますが、全体のサイズも日本の道路事情にマッチしています。

 外観はドアから上のキャビンを圧縮したような印象で、実際の全高よりもさらに低く見え、生粋のSUVながら安定感が強調されています。

※ ※ ※

 大抵のクルマは全高(車高)を低くすると、それだけでも印象が変わってカッコよく見えます。

 そのため、ローダウンスプリングや車高調で全高を低くするカスタマイズが一般的ですが、大幅にローダウンすると駆動系の負担が増えてトラブルの原因となったり、サスペンションストロークの減少から旋回性能や乗り心地に影響するので、法規内とはいえ「シャコタン」もほどほどがいいようです。

 また、衝突被害軽減ブレーキを搭載したモデルによっては車高がノーマルよりも著しく変化すると、センサーやカメラが正しく機能しないケースもあるようなので、注意が必要です。

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