ルネサスエレクトロニクスは17日、電気自動車(EV)向けに需要拡大が見込まれるパワー半導体の生産能力を増強するため、2014年10月に閉鎖した甲府工場(山梨県甲斐市)を再開すると発表した。約900億円を投じて300ミリメートルウエハを生産する設備を整え、24年に稼働再開する予定。
甲府工場に新たに整備する300ミリメートルウエハ生産ラインは同社グループでパワー半導体の生産ラインとして最大で、同社のパワー半導体の生産能力は現在の2倍となる。
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世界的なEVシフトに伴って電力を高効率に変換するパワー半導体の需要が急拡大する見通し。これらの需要拡大を想定して、IGBT、パワーMOSFETなどのパワー半導体の生産能力を増強するため、甲府工場の稼働を再開する。
閉鎖前の甲府工場は同社の子会社が150ミリメートルと200ミリメートルウエハ対応の生産ラインを設けて運営していたが、同社の経営不振で14年に閉鎖。一部の建屋が残っていた。クリーンルームの面積は1万8千平方メートル。
今回の設備投資は政府の半導体戦略を踏まえて経済産業省とも緊密に連携して、22年中に実施するとしている。
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