トヨタ自動車は2023年10月11日、ジャパンモビリティショー2023の出展概要を発表。合わせて、トヨタのジャパンモビリティショー2023に関する様々な情報を発信していくスペシャルサイトを開設する。さらに、同年10月16日には出展モデル第1弾として、2台のバッテリーEVのコンセプトモデル「FT-3e」と「FT-Se」のデザインの一部を先行公開した。
トヨタは「クルマの未来を変えていこう-Find Your Future」をテーマにブースを展開。音楽やダンスなど、会場全体で作るステージ演出のほか、モビリティを好みの仕様にカスタマイズできる体験や、誰でも手元でクルマの運転操作のすべてが可能なレースゲームなどの楽しいコンテンツで、未来のモビリティ社会の生活を体感できるようアレンジする。一方で“Mobility for All”の精神に基づく車両展示では、先月発表されたセンチュリーの新モデルや新型クラウンシリーズに加え、ユーザーの唯一無二の愛車として進化していく未来のクルマも展示。また、月面を走るバギーとのフォトスポットなど、未来の体験を持ち帰れる仕掛けも散りばめ、「みんなで一緒につくる、未来のモビリティ社会」をブースで実践する。
伝統を継承しつつ、多様化する時代に合わせて進化した新世代ショーファーカーのセンチュリーが登場
体験コーナーとしては、2つのコンテンツに要注目。1つはモビリティの後部をカスタマイズした「CAPSULE BAR(カプセルバー)」で、ブースを訪れた人が簡単な質問に答えると、ミニカーが入ったカプセルアイテムをプレゼント。内容は全9種で、特別なシークレットアイテムも含まれている。
もう1つは「NEO Steer(ネオステア)ドライビング体験」。NEO SteerはNew Era Operating Steeringの略称で、立ったままでの操作や車いすに乗ったままでの操作など、アクセルやブレーキのペダルがなくても運転操作が可能となる新たな技術を開発。リアルドライビングシミュレーター『グランツーリスモ7』(PlayStation 5/PlayStation 4用ソフトウェア)にも挑戦できるという。
出展モデルの第1弾として先行公開された、バッテリーEVのコンセプトモデル「FT-3e」と「FT-Se」の内容を見ていこう。
2台のコンセプトモデルは、電動化や知能化で変わるクルマの未来と、クルマがもたらす新たな体験価値を提案。トヨタは将来、モビリティが物理的な移動の道具としてだけではなく、ユーザー1人ひとりの価値観に寄り添う、生活のパートナーになっていくと考えている。BEVならではの高い操作レスポンスや心を揺さぶるデザインに加え、自分色に乗り味をカスタマイズできる嬉しさや、クルマの中にいながら街の情報をストレスなく検索できる便利機能などによって、クルマはユーザーの唯一無二の愛車として進化していくものと捉え、2台のコンセプトカーを企画した。
まずFT-3eは、革新技術による新たなドライビング体験と1人ひとりに寄り添うサービスを通じて、ユーザーの日々の生活を豊かに彩る、次世代のSUVタイプのBEVモデルとして提案。車内外のデータやエネルギーの移動媒体として社会とつながることで、カーボンニュートラルの実現や、より良い社会づくりにも貢献する。エクステリアについては、立体を構成する面や線を極力シンプルにしながら、先進感と美しさを両立したデザインを追求。また、サイドボディの下部からドア上部に沿ってデジタルサイネージを配置し、ドライバーがクルマに近づくとバッテリー残量や車内温度、車内の空気の質などを表示する機能も装備した。
一方でFT-Seは、TOYOTA GAZOO Racingが取り組む「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」の思想のもと、カーボンニュートラル時代におけるスポーツカーの選択肢の1つとして提案する、高性能スポーツBEVモデルとして企画。主なコンポーネントをFT-3eと共有しながら操縦安定性や空力性能をさらに追求し、合わせてソフトウェアアップデートによりドライバーと共に育っていくクルマを目指している。エクステリアについては、ワイド&ローのプロポーションに加え、先進的な印象をもたらすワンフォームシルエットの採用により空気抵抗を低減。また、コクピットは直感的な操作を可能とする次世代タイプを採用し、運転へのいっそうの没入感を提供する。インパネ上部を低く構えることで高い視認性を確保するとともに、走行時のG(重力加速度)から身体を保持する目的で新意匠のニーパッドを配備したことも、デザイン面のトピックである。
なお、トヨタは今後も出展車両の概要を順次公表していくと予告している。
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