物理メーターを廃したフル液晶メーターが増
text:Kouichi Kobuna(小鮒康一)
【画像】それぞれに「らしさ」? メルセデス・ベンツ/BMW/アウディ 各社の液晶メーター【もっと見る】 全47枚
クルマを愛するものにとって、エクステリアの流麗さは言わずもがなであるが、運転中常に目に触れる内装もまた重要な要素と言えるのではないだろうか。
特に運転に必要な情報を表示してくれるメーターパネルは、メーカーや車種によってさまざまな個性を持ち合わせている。メーターパネルを見るだけで車種を特定することも容易という人も少なくない。
1980年代初頭においてはとにかく多くのメーターが並んでいることがもてはやされた時代でもあり、アナログ時計までもカウントして「6連メーター」とうたう車種があったほどだ。
また、80年代中盤からはデジタルメーターがトレンドとなり、高級車からスポーツカー、果ては軽自動車までもがこぞって採用していたことも懐かしい。
このように時代の流れに合わせてその姿を変え続けてきた自動車のメーター類。最近ではメーターの一部に色鮮やかなカラー液晶パネルを用いて、必要な情報をグラフィカルに表示してくれる車種も珍しくなくなってきた。
そしてここ数年で登場しつつあるのが、物理メーターを廃したフル液晶メーターだ。新たな時代の幕開けを予感させるアイテムだが、そこにはどんな狙いがあるのだろうか?
アウディ、なぜ液晶パネル導入?
アウディの最新モデルに順次搭載されている「アウディ・バーチャル・コックピット」は、今まで一般的なメーターが収まっていたステアリング前の部分すべてを液晶パネルとした。
速度計や回転計といった一般的なメーター表示に加えて、ナビやオーディオ、などありとあらゆる情報を集約して表示することができるものだ。
この思い切ったメーターを採用した理由についてアウディジャパンに問い合わせると「画像処理プロセッサーの演算能力向上・進化により、表示遅れが解消されるようになり、信頼性向上とともに、小型軽量化が進んだため採用することになりました」との返答があった。
また、メリットとして、これまでステアリング先の計器類があった場所を新たにディスプレイとして、ナビゲーション、オーディオ、走行状況などの情報を集約することができ、運転席周辺に集中して情報が配置されるので、目線の移動が少なく安全面の向上が図れる点。
鮮明な画質で周囲を映し出し、確認できるようになるので、追い越し時ならびに後退時の後方確認等、見落としが少なくなり、安全性の向上に寄与する点。
これまでのトラディショナルなメーター表示のほか、スポーツモードのセンターレブカウンター表示、さらには、ナビゲーションの広域表示等、顧客の好みを反映したレイアウトを表示できる点が挙げられた。
ホンダはベーシックカーのフィットに採用
確かにフル液晶パネルのメリットはわかったが、それはアウディのような上級車種だからこそできるもの……と思っていたら、先日フルモデルチェンジで4世代目となったホンダ・フィットがフル液晶パネルのメーターを備えて登場したのである。
採用の理由についてホンダは「インパネ周りをシンプルかつ心地よい視界を実現するために、小型で十分な情報表示が可能な液晶メーターを採用しています」
「液晶メーターにより、全体のトーンに合わせたシンプル表示にすることも出来る点がメリットと考えています」
「また、お客様に合わせて表示項目をカスタマイズすることが出来るのもメリットの1つです」とコメント。
フィットのメーターはアウディのように大型のものではなく7インチと小ぶりながら、わかりやすく情報を整理した表示を可能としたことで、老若男女問わず心地よいドライビングを楽しむことができるようになっている。
アナログメーターに比べてコストがかかりそうなフル液晶パネルメーターではあるが、車種によってアナログメーターを作り分けるよりも、フル液晶パネルに表示する内容だけを変えるようにできればそのコストは圧縮できるとも考えられるため、今後はこういったメーターを採用する車種は増えるかもしれない。
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