現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 80年代の日産は攻めていた!? “白い稲妻”の3代目「シルビア」と“未来から大股”の初代「ガゼール」の強烈すぎるCMとは

ここから本文です

80年代の日産は攻めていた!? “白い稲妻”の3代目「シルビア」と“未来から大股”の初代「ガゼール」の強烈すぎるCMとは

掲載 更新 35
80年代の日産は攻めていた!? “白い稲妻”の3代目「シルビア」と“未来から大股”の初代「ガゼール」の強烈すぎるCMとは

“攻めの装備”で時代をリードした3代目シルビア

 CMを通じて日本車がもっとも勢いのあった時代を振り返るコラム。今回は1979年登場の3代目「シルビア」と初代「ガゼール」の個性的なCM表現と、その背景を探ります。

【画像】装備もデザインも“攻めていた”! 日産の3代目「シルビア」と初代「ガゼール」を写真で見る(21枚)

 3代目シルビアがデビューしたのは1979年3月。後年、「ハマグリ」の愛称でも親しまれる2代目と比較すると、直線基調に変身したスタイリングはアメリカ車的な華やぎを感じさせるスタイリッシュな出来映え。当時はまだ小遣いで買った専門誌を眺めるだけだったワタシも、そのシャープなエクステリアデザインにときめいた一人でした。

 この3代目は、現在では当たり前の「電気モノ」の装備を積極採用していたことも特長のひとつ。国産車としては初のドライブコンピュータ(ストップウォッチやナビメーター、計算機機能などを搭載)をオプションで用意したり、トータルイルミネーションシステムと銘打って減光式ルームランプやフットウェルランプ、イルミネーションコントールなどを採用。

 純正オーディオも専用に開発されるなど、スペシャルティカーらしさを演出する装備、機能は実に豊富でした。当時の日産は、いわゆる「初モノ」が大好きで、2ドアクーペから遅れること半年で追加されたハッチバックでは国産車初の1アームワイパーを採用。クーペ同様、スタイリッシュに仕上げられた見た目を盛り上げる要素のひとつとなりました。

 一方、当時のサニーやバイオレットをベースとしていたシャシ回りは新鮮味溢れた内外装と比較すると案外普通。デビュー当初のパワーユニットも1.8リッターと2リッターの自然吸気のみと大人しいものでした。CMについても先の充実した装備回りのアピールが中心。そのキャッチコピーは「白い稲妻」。

 こう聞いて葦毛の競走馬を思い浮かべる人はベテランの競馬マニアか、某ゲームに感化されたワタシのような“にわか”に間違いありませんが、ともかく内容的に他車を挑発するような要素はありませんでした。

CMの中で異彩を放った“未来から大股”

 この広告という点から見ると、3代目シルビアと同時期に登場した姉妹車の初代ガゼール(TVドラマの西部警察向けに用意された特別仕立てのフルオープン仕様も有名ですね)の方が印象的かもしれません。

 キャッチコピーは「未来から大股でやってきた」。今にして思うと日産のキャッチコピーには個性的なものが多いのですが、個人的には「大股」という直截的すぎる表現に当時から違和感を覚えた記憶があります。

 また、シルビアとの差別化を図る狙いからガゼールには華やかさを増す装備も用意されていたのですが、“未来から~”と言うわりにはポンティアック「ファイアバード」をパ……失礼、オマージュしたかのようなボンネット/トランクリッドデカールがオプション設定されていたりと、独自性を出す意味で苦心していたところも見受けられます。

 とはいえ、この3代目シルビア&初代ガゼールはスペシャルティカーとして大ヒット。2代目ではトヨタ「セリカ」に遠く及ばなかった販売実績も、その牙城に迫るものとなりました。今にして思うと、トヨタが2代目セリカのマイナーチェンジで敵意むき出しの広告を作ったのは、その攻勢を予感したが故の結果だったのかもしれません。

 また、当時は自他ともに認めるトヨタのライバルだった日産も、その挑発に中身で応えました。1981年にはシリーズ初の高性能版として1.8リッターターボエンジンを搭載。翌年には4バルブヘッドの2リッターDOHCエンジンまで用意するなど、以前流行ったTVドラマ流に言えば「倍返し」で逆襲するのです。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

快適性向上で“優雅さ”際立つ! 進化したポルシェ「911カレラカブリオレ」の走りとは? スイッチひとつで“野生”が顔を出す「キャラ変」も印象的
快適性向上で“優雅さ”際立つ! 進化したポルシェ「911カレラカブリオレ」の走りとは? スイッチひとつで“野生”が顔を出す「キャラ変」も印象的
VAGUE
走行距離わずか2200km!800台限定生産の日産「スカイラインGTS-R」が1800万円
走行距離わずか2200km!800台限定生産の日産「スカイラインGTS-R」が1800万円
Auto Messe Web
5バルブの自然吸気はリッター100馬力達成 バブル崩壊で人気低迷した“悲劇の6代目” AE101型「レビン/トレノ」とは
5バルブの自然吸気はリッター100馬力達成 バブル崩壊で人気低迷した“悲劇の6代目” AE101型「レビン/トレノ」とは
VAGUE
【CG】日産「新型“本格派”SUV」!? 旧車デザイン&「カクカクデザイン」がイイ! 23年ぶり復活な「テラノ」大胆予想CG登場
【CG】日産「新型“本格派”SUV」!? 旧車デザイン&「カクカクデザイン」がイイ! 23年ぶり復活な「テラノ」大胆予想CG登場
くるまのニュース
日産が新型「マイクラ」世界初公開! 欧州市場向けに刷新された全長4m未満の5人乗りコンパクトEVに注目が集まる理由とは
日産が新型「マイクラ」世界初公開! 欧州市場向けに刷新された全長4m未満の5人乗りコンパクトEVに注目が集まる理由とは
VAGUE
【北米】日産の「4人乗りスポーツカー」が凄かった! 3ドア「専用ワイドボディ」×大型スポイラーでめちゃ楽しそう! 上質内装もイイ「スポーツクーペ」 幻のコンセプトカーの正体とは
【北米】日産の「4人乗りスポーツカー」が凄かった! 3ドア「専用ワイドボディ」×大型スポイラーでめちゃ楽しそう! 上質内装もイイ「スポーツクーペ」 幻のコンセプトカーの正体とは
くるまのニュース
初の商品改良で現行型レクサス「RX」はどう変わった? “ドル箱モデル”ならではの苦悩も!? 「絶対的エース」の気になる走り味とは
初の商品改良で現行型レクサス「RX」はどう変わった? “ドル箱モデル”ならではの苦悩も!? 「絶対的エース」の気になる走り味とは
VAGUE
オーバースペックの名機 トヨタ・スープラ 日産スカイライン GT-R 「ワイスピ」きっかけの熱いJDM(2)
オーバースペックの名機 トヨタ・スープラ 日産スカイライン GT-R 「ワイスピ」きっかけの熱いJDM(2)
AUTOCAR JAPAN
新たな“スピード”はV8で勝負! ベントレー新型「ベンテイガ スピード」世界初公開 最高時速310キロの“スーパーカー級”フラッグシップSUV
新たな“スピード”はV8で勝負! ベントレー新型「ベンテイガ スピード」世界初公開 最高時速310キロの“スーパーカー級”フラッグシップSUV
VAGUE
「カローラ アクシオ」と「カローラ フィールダー」の生産終了はいつ?トヨタ最後の5ナンバー車の歴史を辿る
「カローラ アクシオ」と「カローラ フィールダー」の生産終了はいつ?トヨタ最後の5ナンバー車の歴史を辿る
@DIME
“世界で最も売れているスポーツカー”が原点回帰!? 5リッターV8を搭載したフォード「マスタング」にレトロでカッコいい「FXパッケージ」登場!
“世界で最も売れているスポーツカー”が原点回帰!? 5リッターV8を搭載したフォード「マスタング」にレトロでカッコいい「FXパッケージ」登場!
VAGUE
“真っ赤なボディ”が目を引く! 「カウンタック」後続車となる33年前のランボルギーニ「ディアブロ」がオークションに登場 ネットに寄せられる反響とは
“真っ赤なボディ”が目を引く! 「カウンタック」後続車となる33年前のランボルギーニ「ディアブロ」がオークションに登場 ネットに寄せられる反響とは
VAGUE
【欧州】日産「マーチ」が復活!? 新型「マイクラ」世界初公開! 全長4m以下で「ちょうどイイサイズ」! 日本再導入の可能性はあるのか
【欧州】日産「マーチ」が復活!? 新型「マイクラ」世界初公開! 全長4m以下で「ちょうどイイサイズ」! 日本再導入の可能性はあるのか
くるまのニュース
いまや“億超え”が当たり前!? 日本車を代表するスーパーカーが海外オークションで落札 14年前の「白いLFA」とは
いまや“億超え”が当たり前!? 日本車を代表するスーパーカーが海外オークションで落札 14年前の「白いLFA」とは
VAGUE
発売から2か月 “伝統と革新”のヤマハ「XSR900」2025年モデルの進化と販売店に聞いた“市場の温度感”とは
発売から2か月 “伝統と革新”のヤマハ「XSR900」2025年モデルの進化と販売店に聞いた“市場の温度感”とは
VAGUE
初代セルシオに驚愕!! エアコンの動作音が気になる静粛性ってマジかよ! 超衝撃デビューを飾ったクルマ10選
初代セルシオに驚愕!! エアコンの動作音が気になる静粛性ってマジかよ! 超衝撃デビューを飾ったクルマ10選
ベストカーWeb
新型パジェロミニ登場なるか!? ジムニーに対抗しないクルマ作り!! 三菱に再浮上したパジェロミニ復活計画とは
新型パジェロミニ登場なるか!? ジムニーに対抗しないクルマ作り!! 三菱に再浮上したパジェロミニ復活計画とは
ベストカーWeb
25年ルール適合で価格高騰が止まらない!? 米国オークションにR34「GT-R」が登場 19万キロ走行でヤレた個体の アメリカでの“現在の価値”とは
25年ルール適合で価格高騰が止まらない!? 米国オークションにR34「GT-R」が登場 19万キロ走行でヤレた個体の アメリカでの“現在の価値”とは
VAGUE

みんなのコメント

35件
  • tma********
    80年代の日産は攻めていた!?
    「シルビア」と「ガゼール」の強烈すぎるグレード
    「ZSE-X」
    Z(究極)のSEXだなんてw
  • ryo********
    81年式最終型のS110ガゼールのSE-2に乗ってました
    同時にS12初期型シルビアと910ブルーバードも…
    この頃から90年代初頭の日産車は元気あったなぁ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

177 . 0万円 271 . 5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

148 . 0万円 908 . 0万円

中古車を検索
日産 シルビアの買取価格・査定相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

177 . 0万円 271 . 5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

148 . 0万円 908 . 0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村