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【試乗】ホンダ ヴェゼルの最量販グレード「e:HEV Z」。インテリアにプラスティッキー感はなし

掲載 更新 53
【試乗】ホンダ ヴェゼルの最量販グレード「e:HEV Z」。インテリアにプラスティッキー感はなし

およそ7年半ぶりのフルモデルチェンジとあって発売前から話題沸騰だった新型ヴェゼル。今回は人気グレードであるハイブリッドの「e:HEV Z」を連れ出して、新しいホンダの主力SUVとなるヴェゼルの息吹を感じてきた。(Motor Magazine2021年7月号より)

愛着が湧く顔立ち。コネクティッドも充実
このところホンダ車のデザインはずいぶんと変わってきた。以前は無機的だったけれど、最近は温かみや愛嬌にあふれ、まるで喋り出すのではないか? というくらいの生き物っぽさが、全面にクローズアップされてきたように思う。

●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか

新型ヴェゼルもそう。LEDヘッドランプはスッと切れ長な目をしているものの、冷たい感じはせず愛着が湧くタイプ。ドッシリ構えた下半身と、クーペ風に絞り込まれた上半身という、ある種お手本のようなスタイルながら、存在感と個性が上手く表現されている。水平基調のインテリアはコンサバティブかと思いきや、センタークラスターの下半分のデザインが有機的にまとめられているため、イマっぽさも持ち合わせている。

そして何より驚かされたのは、質感の高さだ。手触りが良く柔らかいソフトパッドが多用されていて、このクラスにありがちなプラスティッキーな感じは上手に払拭。個人的にはグレージュ内装の「PLay」が圧倒的にオシャレ度は高いと思うが、他グレードのブラック内装でも上質感は見事に表現されていた。

見た目だけでなく、装備も充実している。スマホデジタルキー、車内Wi-Fi、ナビシステムの自動地図更新サービス等々、コネクティッド面の充実度もなかなか。ユニークなのは「そよ風アウトレット」と名付けられたエアコンの吹き出し口。オープンカーに乗っているかのような心地良い風を送ってくれるだけでなく、車室内を風がうまく循環するので、後席の乗員も心地良い風を感じることが出来る。先代同様、センタータンクレイアウトを採用しているため後席はなかなかの広さを持ち、そこでそよ風にあたるのがなんとも心地いい。

ラゲッジルームも想像以上に広い。しかも後部座席の背もたれが座面ごとダイブダウンしてたたまれるので、車中泊もできるほどの完全フラットなスペースが出現する。テールゲートからのアクセスもハンズフリー。予約クローズ機能も付いて、利便性まで考慮されている・・・。とまぁ、機能装備だけでもテンコ盛りなのだが、走りの方もかなり進化していた。

クルマ作りの方向性が今までとは違ってきた
メインのパワートレーンはe:HEV。バッテリー蓄電量があるときはモーターで走行し、残量が少ない時や力強く加速する時は、エンジンでの発電を加えてモーターで力強く走行する独自のハイブリッドシステムを搭載している。

もっとも、高速クルーズ時はエンジン走行するのがこのシステムの特徴なので、正直、エンジン音に煩わしさを感じることもある。またACC使用時の中間加速などもおとなしめで、もう少しパワフルでもいいと思ってしまう。

しかし、エンジンで発電しつつも、モーターで走れる範囲が伸びていること、高速クルーズ時はクラッチが直結してエンジンで直接走行していることで、燃費はWLTCモード(高速)で21.1km/Lというのだから恐れ入るしかない。

また、パドルシフトでの減速感の調整もしっかり差が出るので、とくにスポーツモードなどを選択すると、さらに気分が高まるなんていう愉しさもあるのがいい。ステアフィールも最近のクルマにしてはドッシリ目なので、安定感の高さも感じられることだろう。

安定といえばリアルタイムAWDだ。プロペラシャフトでリニアに駆動力を伝えるタイプなのだが、とくに差が出るのがコーナリング。「アジャイルハンドリングアシスト」がイン側に引き寄せるようなラインを取るべくサポートしてくれるので、とくに雨天時の中速以上のコーナリングシーンでは確実な違いが体感できる。試乗時はたまたま雨だったのだが、もはや安全装備のひとつとして数えたいと思った。

ドライバーの負担を減らし、車内でいかに快適に過ごすか・・・。そこにもホンダの変化を感じた。(文:竹岡 圭/写真:永元秀和)

ホンダ ヴェゼル e:HEV Z(4WD) 主要諸元
●全長×全幅×全高:4330×1790×1590mm
●ホイールベース:2610mm
●車両重量:1450kg
●エンジン:直4DOHC+モーター
●総排気量:1496cc
●最高出力:78kW(106ps)/6000-6400rpm
●最大トルク:127Nm/4500-5000rpm
●モーター最高出力:96kW(131ps)/4000-8000rpm
●モーター最大トルク:235Nm/0-3500rpm
●トランスミッション:電気式無段変速機
●駆動方式:4WD
●燃料・タンク容量:レギュラー・40L
●WLTCモード燃費:22.0km/L
●タイヤサイズ:225/50R18
●車両価格(税込):311万8500円

[ アルバム : ホンダ ヴェゼルe:HEV はオリジナルサイトでご覧ください ]

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みんなのコメント

53件
  • CXハリアーと言われてる件について

    ホンダ
    「話題性が大事」

    アホンダ
    「ヴェゼルに対し、すばらしい賞賛の言葉をありがとう、感謝する。」


    世界もホンダも信者も認めた、世界パクリヴェゼル(笑)
  • ポリシーはありません
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