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これまで市販されたポルシェ911の中で最もパワフルな改良型911ターボSの日本における受注がスタート

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これまで市販されたポルシェ911の中で最もパワフルな改良型911ターボSの日本における受注がスタート

 ポルシェ ジャパンは2025年9月8日、改良型911(992.2)の911ターボSと911ターボSカブリオレを発表し、同日より日本における予約受注を開始した。

車両価格は以下の通り。

ブラックのアクセントを纏ってシックに決めたポルシェ・タイカン/カイエン/カイエン クーペの特別仕様車「ブラックエディション」が日本デビュー

911ターボS:3635万円

911ターボSカブリオレ:3941万円

 改良型の911(992.2)は、2024年5月に911カレラ/911カレラ カブリオレ/911カレラGTS/911カレラGTSカブリオレ/911カレラ4 GTS/911カレラ4 GTSカブリオレ/911タルガ4 GTSが、同年10月に911カレラT/911カレラTカブリオレが、同年12月に911 GT3/911 GT3ツーリングパッケージが、2025年1月に911カレラS/911カレラSカブリオレが、2025年7月に911カレラ4S/911カレラ4S カブリオレ/911タルガ4Sが日本デビューを果たしている。そして今回、最強モデルとなる911ターボSと911ターボSカブリオレが改良を受け、992.2型のラインアップに加わることとなった。

 今回の変更は、パワートレインの性能向上を図るとともに、内外装デザインの一部変更や機能装備のアップデートなどを実施して、息を呑むようなパフォーマンスと比類なき信頼性を備えた911ターボSシリーズの訴求力をいっそう高めたことがアピールポイントである。

 注目のパワートレインは、コンプレッサーとタービンホイールの間に電気モーターを配した2基の電動ターボチャージャー(eターボ)を組み込む3591cc水平対向6気筒DOHCエンジンエンジン(最高出力640ps/最大トルク760Nm)に、専用セッティングの8速デュアルクラッチトランスミッション(PDK)、トランスミッション内に組み込んだ永久磁石同期モーター(最高出力52kW)、そして400Vの電圧で作動する総電力量1.9kWhのリチウムイオンバッテリーで“ツインターボT-ハイブリッドドライブ”システムを構成。電動ターボチャージャーはジェネレーターとしても機能する。システム最高出力は523kW(711ps)、最大トルクは800Nmを絞り出し、専用セッティングのポルシェトラクションマネジメント(PTM)4WDシステムによって強力パワーを精緻に路面に伝達。性能面では、0→100km/h加速で911ターボSが2.5秒、911ターボSカブリオレが2.6秒と、従来より0.2秒短縮。最高速度は2車種ともに322km/hを実現した。チタン製のリアサイレンサーとテールパイプトリムを備えた新しいスポーツエグゾーストシステムを配して、サウンド面の強化を果たしてことも911ターボSシリーズの訴求点である。なお、911ターボSはパワーアップを図りながら車重を85kgの増加に抑え、その結果、昨年秋に実施したニュルブルクリンク・ノルドシュライフェでのテストで従来モデルより約14秒速い7分3秒92のラップタイムを記録している。

 シャシー面については、高電圧電気システムとバッテリーシステムを備えたT-ハイブリッドパワートレインの採用により、電気油圧制御式ポルシェダイナミックシャシーコントロール(ehPDCC)を標準装備できたことがトピック。方向転換時のロールを抑え、コーナーへの進入と脱出時の俊敏性をいっそう向上させる。また、日常の使いやすさを最適化するフロントアクスルリフトシステムも標準で組み込んだ。さらに、足もとには出力アップに対応した新世代タイヤと、前20/後21インチの911 Turbo Sホイールを配備。リアタイヤには従来モデルに比べて10mmワイドな325/30ZR21タイヤを装着し、一方でフロントには従来と同サイズの255/35ZR20タイヤを組み合わせる。そして、制動機構には新しいブレーキパッドを配したポルシェセラミックコンポジットブレーキ(PCCB)システムを標準装備。リアのブレーキディスク径は従来のΦ390mmからΦ410mmに拡大し、フロントにはΦ420mmのディスクを装着した。

 新しいエアロダイナミクスコンセプトを導入して、冷却性能と空力効率を最適化した点も見逃せない。車両前部に垂直に配置されたクーリングエアフラップとアクティブフロントディフューザーは、従来モデルから継承した可変フロントスポイラーリップや伸縮と傾斜が可能なリアウイングとともに、効率的な整流効果を実現。クーリングエアはブレーキとラジエーターに最適に流れ、またアクティブエアロダイナミクスは走行状況に応じて揚力(格納時は空気抵抗)を効果的に低減する。空気抵抗係数としては、従来モデルよりも10%ほど向上した。さらに、アクティブエアロダイナミクスはウェット時のブレーキ挙動の改善を成し遂げ、合わせてウェットモードではフロントディフューザーが閉じてフロントブレーキディスクを過剰な水しぶきから保護する役割も果たしている。

 エクステリアに関しては、エアロダイナミクスとパフォーマンスを向上させる目的で各部をリファインするとともに、ターボモデルならではのメタリックグレーの“ターボナイト(Turbonite)”を随所に採用したことが特徴だ。フロントセクションでは新造形のバンパーやフロントエプロンなどを装着するとともに、4灯のグラフィックを備えたHDマトリックスLEDヘッドライトを標準装備。すべてのライト機能を統合することによりフロントドライビングライトを省略することができ、その分を冷却ベントの大型化に当てた。一方でリアビューについては、従来よりワイド化するとともに新造形の円弧と“PORSCHE”ロゴを統合したうえで上部をパール構造で仕立てたライトストリップを採用し、リアエンドをより広く、かつ印象的に見せる。また、リアウイングのスラットとサイドウインドウのストリップにはターボS専用のインサートを施し、さらにリアサイドにはエアインテークを設定した。ターボナイトについてはポルシェクレストとリアの“Turbo S”レタリング、ホイールのセンターなどに配している。

 内包するインテリアもターボナイトで仕立て、ドアパネル、ステアリングホイール、ダッシュボード、センターコンソール周り、デコレーティブステッチ、スポーツクロノストップウォッチ、メーターパネルなどに採用。シートベルトとセンターコンソールの数種のボタンにも、同様のカラーリングを施す。また、専用アレンジとしてネオジムトリムを備えたカーボン構造のトリムストリップと、ブラックの裏地が付いたパーフォレーテッドマイクロファイバーヘッドライナーを配備した。

 キャビン空間は911ターボSが2シーターレイアウトを標準で採用し、追加費用無しのオプションとしてリアシートを装備した2+2仕様を設定。911ターボSカブリオレは2+2構成が標準となる。前席にはヘッドレスト部に“turbo S”レタリングを入れたアダプティブ スポーツシート プラス(18方向電動調整、メモリーパッケージ付き)を装着。シート表面とドアパネルには、初代911ターボ(930)をオマージュしたエンボス加工を施している。

 なお、911ターボSシリーズは他モデル同様にポルシェエクスクルーシブマニュファクチャー(PORSCHE Exclusive Manufaktur)による、さらなるカスタマイズも可能。エクステリアでは100色以上のカラーバリエーションから好みのカラーを選択できるほか、カーボンブレードをネオジムで塗装したターボエクスクルーシブデザインホイール、織目模様カーボンの軽量ルーフ、エクスクルーシブデザインリアライト、カーボン製リアサイドセクションエアインテークなどを用意する。また、今回初めて標準コンポーネントより50%軽量化されたカーボン製軽量ワイパーアームを設定した。インテリアについては、コントラストカラーのデコレーティブステッチ、パーソナライズされたエンボス加工、上質なデコレーティブステッチを施したレザーのシートコンソールとシルパネル、パーソナライズされたカラーリングの車両キーなどをラインアップしている。

文:カー・アンド・ドライバー 大貫直次郎
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みんなのコメント

4件
  • sav********
    911は高くてとても手が出ませんが、718の2リッターマニュアルでガチャガチャやって遊んでます。
  • NAS********
    営業に聞いた話ではPJは日本向けの受注枠はターボ用に僅かながら残してたが、ほぼ埋まるだろうとの事
    その他のグレードは当然ながら無し
    新車での購入は当分難しいのだろうね
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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