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タイプRなのに不人気ってどういうこっちゃ? EP3が不遇の存在になった理由と「いまになってみればアリ」なワケ

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タイプRなのに不人気ってどういうこっちゃ? EP3が不遇の存在になった理由と「いまになってみればアリ」なワケ

 この記事をまとめると

■2代目のシビックタイプRはは2001年10月にデビューした

サーキットベストの「固すぎる足」は語り草! やりすぎタイプRこと「FD2型」シビックを振り返る

■同時期に販売された2代目インテグラタイプRより人気が出なかった

■人気が出なかったが走りも使い勝手も優れた1台だった

 2代目シビックタイプRが不発に終わった理由

 ホンダのレーシングスピリットを体現したホットバージョン「タイプR」。その多くは圧倒的な速さと楽しさで人気を博しているものの、残念ながら販売が低調に終わったモデルも存在する。その数少ない例外が、日本では2001年10月にデビューし2005年8月まで販売された、7代目シビック3ドアをベースとする2代目シビックタイプR(以下:EP3)である。

 このクルマが不遇に終わった理由を探るうえで外せないのが、同じ2001年の7月にデビューし2006年9月まで販売された、4代目インテグラをベースとする2代目インテグラタイプR(以下:DC5)だろう。

 なおDC5も決して成功したモデルとはいい難いのだが、EP3がそれをさらに下まわったのには、いくつか大きな要因が存在する。

 ひとつは、インテグラタイプRとの差別化が弱まったことだ。

 初代のインテグラタイプR(以下:DC2 ※4ドアハードトップはDB8)がB18C型(1.8リッター)、シビックタイプR(以下:EK9)がB16B型(1.6リッター)の、直4DOHCのVTECエンジンを搭載していたのに対し、2代目となるDC5とEP3はいずれもK20A型2リッター直4DOHC i-VTECエンジンを搭載している。

 またベース車両のプラットフォームが、DC2/DB8はEK9に対し四輪ダブルウイッシュボーン式サスペンションのリヤロアアーム長が短いなど若干古かったものの、DC5とEP3はいずれもフロント・ストラット式/リヤ・ダブルウイッシュボーン式のサスペンションを備える低床フラットフロアタイプに一新された。

 つまり、インテグラタイプRとシビックタイプRとで車格も基本設計の世代も完全に同じになり、車格の高低や基本設計の新旧をもって、いずれかを積極的に選ぶ理由が乏しくなってしまったのである。

 だが、DC5とEP3には、内外装の形状・デザインはもちろん走りの装備においても、少なくない違いがあった。端的にいえば、DC5は「わかりやすくスポーティで高性能」だったのに対し、EP3はスポーティかつ高性能であることをわかりにくくする「アンダーステートメント(控えめな表現)」に徹していた。これもEP3がDC5以上に低調となった理由のひとつに挙げられるだろう。

 走りも使い勝手もいい優秀な1台

 まずボディ形状は、DC2/EK9に引き続き、DC5が3ドアハッチバッククーペ、EP3が3ドアハッチバックを採用。しかも、DC5がDC2に続いてウイングタイプのリヤスポイラーを標準装備するのと比べると、EP3もEK9と同様に標準装備していた大型テールゲートスポイラーは存在感が控えめだった。

 ボディサイズを比較しても、DC5が全長×全幅×全高=4385×1725×1385mm、EP3が同4135×1695×1430mm(ホイールベースは両車とも2570mm)と、見た目どおりにDC5のほうが長くワイドで低全高。

 クーペらしいスポーティさを備えていたのに対し、EP3は比較すると背高ワゴン的な5ナンバーサイズのワンモーションフォルムで、これまたEP3をわかりにくいものにしていた。

 そして、走りに関するスペックや装備内容は以下のとおり、多くの点でDC5がEP3を上まわるよう設定されている。 ■EP3

・最高出力:158kW(215馬力)/8000rpm ・最大トルク:202Nm(20.6kgm)/7000rpm ・車重(エアコン装着車):1210kg ・タイヤサイズ:205/45R17 84W ・フロントブレーキ:片持ち2ピストン(ローター径は300mm)

■DC5

・最高出力:162kW(220馬力)/8000rpm ・最大トルク:206Nm(21.0kgm)/7000rpm ・車重(エアコン装着車):1180kg ・タイヤサイズ:215/45ZR17 ・フロントブレーキ:ブレンボ製アルミ対向4ピストンキャリパー(ローター径はも300mm) ただしデビュー当時の価格は、両車の装備を同等に揃えると、DC5が264万円(メーカーオプションのCパッケージ、プライバシーガラスを装着)、EP3が253万円(同、Cパッケージを装着)。11万円も高い設定だったにもかかわらず、EP3よりDC5のほうが人気を得たのは、もうひとつ大きな理由が考えられる。それは、DC5が日本国内生産なのに対し、EP3はイギリス生産だったということだ。

 そして、両車のデビュー当時に設定されていた目標月販台数は、DC5が標準グレードのiSを含めて1500台、EP3は300台。この数字を見ても、そもそもの供給台数に大きなな開きがあったと推察できる。当時のディーラーの数は、インテグラを扱っていたベルノ店よりも、シビックを扱うプリモ店のほうが圧倒的に多かったにもかかわらず、である。

 なお、現存するホンダ公式発表の数字としては、2006年3月の3チャンネル統合と「ホンダカーズ店」への移行を目前にした2005年11月時点のものがあるが、それによるとプリモ店は1494拠点、アコードなどを扱うクリオ店は511拠点、ベルノ店は399拠点だった。

 さらにいえば、この生産拠点の違いが、インテリアの見た目品質にも影響したのではないかと邪推せざるを得ない。それほどまでにDC5のほうが、とくにインパネやメーターの質感が高かった。

 しかし、である。今もし経済的な状況が許すならば、筆者は敢えてDC5ではなくEP3の中古車を購入したい。それは、筆者が両車の現役当時、仕事の事情もあってDC5を新車で購入したことも大きいが、それ以上にこのEP3ならではの控えめな佇まいが、現在所有するS2000でも落ち着いた内外装をもつ特別仕様車「ジオーレ」を選ぶほど、アンダーステートメント傾向の強い筆者には好ましく感じられるからだ。

 また当然ながら、EP3はクーペではなく通常の3ドアハッチバック。居住空間も荷室もDC5以上に広く、1台でマルチにこなせる懐の深さがある。とある業界のカメラマンが10年以上にわたり、大量の機材を撮影現場に運ぶ相棒として所有していたことからも、それは確定した事実とさえいえるだろう。

文:WEB CARTOP 遠藤正賢
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