現行レクサスモデルの中で、最長のモデルライフとなったIS。2013年5月のデビューから、今年で12年が経過する。2度にわたるマイナーチェンジで、より戦闘力が高くなり、他の現行モデルと比べても遜色のない乗り味を実現しているのは、初登場時の素性が非常に良かったためであろう。3代目ISが登場した際の大きな衝撃を、干支が一周した今、振り返っていきたい。
文:佐々木 亘/レクサス、トヨタ、ベストカーweb編集部
なんと12年選手!! ISがレクサス内最長のライフモデルを維持したワケ
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曲がることが楽しいクルマへ生まれ変わった
2005年に登場した3.5LのIS 350。2.5LはIS 250として販売された
ISという車名は「Intelligent Sport」の頭文字をとったものである。
2005年に国内導入された20系ISは、18系クラウンとプラットフォームを共有していた。3.5Lモデルでは同型エンジンを搭載するGSやクラウンアスリートよりもわずかに大きな馬力を発生しており、ハンドリングというよりも、アクセルペダル操作で気持ちが高ぶっていき、情緒的な走りができるモデルだ。
このISの正常進化が3代目、つまりは現行型のISになるのだが、クルマの特徴は情緒的というよりも車名通りの知的な感じ。短く表現すれば、俊敏で正確で安定。コーナーワークでひときわ輝くISへ変化したからこそ、12年もの間フルモデルチェンジ無しに生きてこられたのだろう。
開発コンセプトは「走りの愉しさの追求」
2013年にフルモデルチェンジしたLSは「走る楽しさ」を掲げた。画像は2014年のIS350“version L”
動的性能の開発は、ISのDNAである走りの愉しさをいかに体現するか、この1点に集約された。しかしながら、愉しさは数値で表すことのできない感性的な領域だ。そこを人間の感性に落とし込み、特に旋回性能におけるレスポンス・正確性・安定性などを指標にして、走行テストを実施している。
ニュルブルクリンクや富士スピードウェイなどのサーキットはもちろん、公道までをしっかりと走り込み、あらゆる速度域で意のままに操れる一体感を追求してきた。3代目ISに乗って分かるのは、街中の交差点を1つ曲がる度に「良いクルマだな」と思うこと。先代はどちらかというと限界領域までクルマの性能を引き出して楽しむクルマだったが、3代目は毎日の何気ない運転が楽しいのである。
これはISファンやオーナーだけでなく、毎日様々なレクサスモデルに触れているレクサス販売店スタッフも肌で感じていたところだ。渉外活動で使う社用車は、いつも3代目ISが一番人気。また、サービス代車としてレクサスオーナーへ貸し出してISの良さを体感してもらうと、買い替えへとつながることも当代ISでは非常に多かった。
クルマ好きがクルマ好きのために作ったクルマ
まさに「愛機」に乗っている気分になれるF SPORTの内装。コックピットと呼ぶにふさわしいつくり
3代目ISが、当時の他のモデルよりも一歩も二歩も前を走っていられたのは、ボディ剛性が爆発的に秀でていたからに他ならない。技術的には、レーザースクリューウェルディングと構造用接着剤の本格的な採用導入を指す。
レーザースクリューウェルディングは、トヨタが開発した鋼板の溶接技術。従来のレーザー溶接のような細長い線接合ではなく、レーザーを照射してスポット溶接のような円形の溶かし込み部をつくって接合するものだ。
また、昨今では当たり前の技術となっている構造用接着剤の採用も、ISが日本車初と言っていいだろう。接着線長は約25mにも及び、5000点を超えるスポット溶接個所と合わさって、ISのボディ剛性を見事なまでに高めた。
ISの設計では、このボディ剛性に対して、各所をうまくバランスさせていた。そして、足回り・タイヤなどの基本設計を突き詰めたうえで、AVSなどの電子制御を上手く融合させている。HEVモデルの前後重量配分50:50も、上等なボディと絶妙にマッチングした足回りがあってこそ、真の力を発揮するものだ。
3代目ISは、横Gを受けながら路面のアンジュレーションを超えていっても、タイヤとサスだけがボディの下でスムーズに上下しているのが分かった。ライバルである一流欧州車に肩を並べ、オーナーに保有する歓びを提供したのである。
また、正統派な乗り味と、少し童心にかえることができるインテリアの対比が良い。まるでロボットアニメのコクピットのようなF SPORT専用メーターの可動式メーターリングは、幼少期からレベルの高いアニメに触れている日本人だからこそ行き着いた発想であろう。
3代目ISは、クルマを愛する人が、愛されるクルマをカタチにした結果生まれてきたもの。10年・20年経っても胸が高鳴り続けるクルマを作ったからこそ、デビューから10年以上経過した今も、フルモデルチェンジの必要が無いままで、プレミアムスポーツセダンの先頭を走り続けられるのだ。
こんなにインパクトの強いフルモデルチェンジを、今後もレクサスが続けていければ、世界一のプレミアムブランドになる日も近いだろう。これからも、レクサスからの「衝撃」を楽しみに待っていたい。
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