ヤマハRZ250開発背景と技術革新の全貌
1980年代は排出規制と技術革新が交錯し多彩なバイクが登場した時代です。
【画像】45年前に登場した2ストスポーツ! ヤマハ「RZ250」を写真で見る(16枚)
ホンダ「VT250F」やカワサキ「GPZ900R」など世界初軽量高出力を競う中、ヤマハ「RZ250」は2ストロークとしてどのように個性を際立たせたのでしょうか。
1980年代に入ると二輪車の技術革新は一気に加速し、水冷化や軽量アルミフレーム、フルカウルなど新機軸が次々に実用化されました。
各メーカーが多様な技術を駆使したモデルを展開しましたが、その流れの口火を切ったのがヤマハ「RZ250」です。
排出ガス規制が強まる中でも2ストローク技術に誇りを懸けたヤマハ技術陣は、RD400比でエンジンを12%、フレームを20%軽量化し、水冷並列2気筒247ccユニットで25.7kW(35.0ps)/8000rpmを発揮します。
車両重量は139kgに抑えられ、パワーウエイトレシオは3.97kg/psを達成しました。この数値は当時の750ccクラス車両に匹敵し、「ナナハンキラー」という異名が生まれた所以です。
デビューは79年11月の第23回東京モーターショーで、レーサー「TZ250」を想起させる精悍なスタイルが来場者を圧倒しました。
真珠のように輝くホワイトタンク、炎をイメージしたキャストホイール、上向き二本出しマフラー、大型ブラックラジエーターなど細部までレーシーな装いです。
モーターショー終了後のディーラーには注文が殺到し、1980年8月の国内発売と同時に長蛇の列が生まれました。
国内専門誌の年間ランキングでは発売前に投票が行われ、首位を獲得しその熱狂ぶりが窺えます。
車体は全長2080mm×全幅740mm×全高1085mm。
ヤマハ独自のモノクロスサスペンションが後輪を支え、軽量キャストホイールと相まって俊敏なハンドリングを実現しました。
ハンドル周りには視認性に優れる丸形アナログメーターが並び、必要十分な情報をライダーに提示します。ブレーキは前後ディスクとし、当時としては高い制動力を確保しました。
兄弟車「RZ350」はナナハンイーターと呼ばれた
パワーユニットは水冷並列2気筒2ストロークです。
シリンダーはレーサー由来のアルミボアにメッキ処理を施し、高回転域でもフリクションの低減を図っています。
ピークパワーだけでなく中速域のレスポンスも鋭く、街乗りからワインディングまでリニアな加速感が得られました。
開発記録によればエンジン単体重量はRD400比で12%軽減され、扱いやすさと高出力を両立したといいます。
機能面ではプラスチックフェンダーや樹脂サイドカバーを採用し、外装まで徹底的に軽量化しています。
モノクロスサスはリンク比を最適化し、路面追従性とコーナリングスタビリティを両立させました。またエンジン上方のラジエーター配置は冷却効率と重量集中を狙ったもので、後のレーサーレプリカでも踏襲される手法です。
カラーバリエーションはホワイト基調に赤ストロボを配したファクトリーレーサー風の1色展開でしたが、後に海外仕様を中心にブラックやブルーの外装が確認されています。
販売当時の価格は税込35万4000円で、性能とのバランスから破格と評価されました。
RZ250は1981年に兄弟車RZ350を追加し、1987年まで生産が続きましたが、4ストローク化の波には抗えず排出規制の強化とともに生産終了となりました。
それでもロードレーサーTZ250を思わせるスタイリングを市販車に落とし込んだRZは、GSX-RやVFRなど後続モデルに受け継がれ、レーサーレプリカブームの礎となりました。
今日でも当時物の純正外装やキャブレターが高値で取引され、RZオーナーズクラブが全国で活動するなど、四半世紀を超えても熱量は衰えていません。
※ ※ ※
RZ250は2ストローク技術の集大成として80年代のバイク史を切り開きました。水冷並列2気筒が生む俊敏な加速とモノクロスサスの軽快な操縦性が若者を魅了し、税込35万4000円の価格設定がナナハンキラーの衝撃を後押ししました。
生産終了後も改造文化や草レースで存在感を示し続け、現代でも往年のファンがレストアやカスタムを通じてその魅力を語り継ぎ、名車の座を守っています。(Peacock Blue K.K.)
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みんなのコメント
350がナナハンイーター?捏造はいけませんね。
少なくとも当時そんな呼び方は聞いた事がない。
リアブレーキはドラム式じゃなかった?