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トヨタが「新たなハイエース」を世界初公開! “200系”全面刷新を示唆する効率的な「カクカクデザイン」で「ひろびろ荷室」も確保! 次世代コンセプトの市販化が期待できる「現実的な“装備”」とは

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トヨタが「新たなハイエース」を世界初公開! “200系”全面刷新を示唆する効率的な「カクカクデザイン」で「ひろびろ荷室」も確保! 次世代コンセプトの市販化が期待できる「現実的な“装備”」とは

■四角い箱型ボディの「ハイエース」が「1.5BOX型」に進化した!

 絶大な人気を誇る商用バンのトヨタ「ハイエース」ですが、現行200系が2004年に発売されてからすでに21年が経過しており、次期モデルへの期待が高まっています。

【画像】超カッコいい! これがトヨタの「“新たな”ハイエース」です! 画像で見る(30枚以上)

 そのような中、「ジャパンモビリティショー(JMS)2025」に「ハイエース コンセプト」が出展され、「いよいよフルモデルチェンジか」と大きな話題を呼んでいます。

 前回の「JMS2023」では、「KAYOIBAKO(カヨイバコ)」という車名でコンパクトサイズの商用バンが参考出品されていました。

 今回のJMS2025では、このカヨイバコの進化モデルに加え、同様なデザインテイストをまとったロングタイプとして“ハイエース コンセプト”と名付けられたモデルが初披露されています。

 JMS2025会場の説明スタッフによると、今回カヨイバコではなく“ハイエース”という名前が明示されたのは、「より市販車両としての実用性、実現性を意識した展示車両に仕上げられているから」とのことでした。

 サイズ感や全体的な雰囲気からは、ハイエースシリーズの進化が感じられるものになっています。いっぽうで、現行モデルとの違いは多岐に渡ります。

 大きなポイントとしては、ハイエース コンセプトはタイヤがダッシュボード下に配置され、フロントノーズが追加された「1.5BOXカー」になっている点です。

 現行ハイエース(200系)がエンジンの上に運転席があるキャブオーバータイプの1BOXカー(箱型ボディ)で、タイヤが座席の下に配置されているものとはレイアウトが大きく異なります。

 このことは、衝突安全性と乗降性が高まるメリットが得られる大きな進化であると考えられます。

 実は海外市場向けには、1.5BOXタイプの「ハイエース」(通称300系)が200系のモデルチェンジ版として販売されています。

 300系ハイエースは、200系に比べボディサイズが全体的にかなり大きいためか、国内での発売は見送られてきました。

 国内向けには「グランエース」という車名でワゴンタイプのみ発売されましたが、販売台数が伸びずすでに終売となっています。

 日本は独自のコンパクトなボディサイズを規定する小型商用車の4ナンバー枠(乗用車の5ナンバー規格に相当)があり、ハイエースの標準モデルもこの規格内に収まっています。

 限られたボディサイズながら、効率的な箱型ボディのため長尺物が積載でき、狭い日本の路地で取り回しも良いことから、根強い人気を誇ります。

 そのような背景から、本来なら次期型ハイエースは最大の効率化が図れる1BOXで登場するのが自然な流れではあります。

 しかし今回1BOXのキャブオーバータイプを見送った背景について、会場の説明スタッフは「衝突安全の向上に加え、トヨタが進める“マルチパスウェイ戦略”がある」と説明します。

 これは様々な国や地域の事情に合わせて、ハイブリッド車やプラグインハイブリッド車、BEV(電気自動車)、FCEV(燃料電池車)、そしてエンジン車にも対応できる設計を目指すものです。

 そのためには従来のキャブオーバータイプでは成立が難しく、1.5BOX化をしているとのことでした。

 ちなみに前回のJMS2023で公開されたカヨイバコは、BEVのコンセプトカーです。

 対する今回のハイエース コンセプト/カヨイバコではエンジン車なども想定していることがわかり、市販化に向かって着実に検討が進められていることがうかがえます。

 ただしこの構造では、ユーザーからの要望が多い長尺物の積載が難しくなることから、今回のコンセプトモデルでは助手席を無くしてその代わりハシゴなどの長尺物を積載できるように工夫しているとのことでした。

 加えて、現行型同様の四角いフォルムとすることで、1.5BOXながら荷室効率を最大限に活かす工夫が図られているのはいうまでもありません。

 ただ現行の200系ハイエースでは、荷物を最大に積みつつ前席に横並びで3名乗車するケースもあるため、その点の対応は今後の課題となりそうです。

 その他の大きな変化点としては、ドアとスライドドア開放時にセンターピラーレスになることで大開口となり、サイドからの荷物の出し入れが容易になっている点があります。

 軽自動車のダイハツ「タント」やホンダ「N-VAN」などで同様なドアにピラーの構造を内蔵したタイプの採用例もあり、技術的な成立性は高い構造ではあります。

 しかし説明スタッフによると、ハイエースクラスのボディサイズで大きな開口部があると、安全性を確保しつつ重量増を抑えることはなかなか難しく、量産化には課題があるかもしれないとのお話もありました。

■ショーモデルなのに「鉄っちんホイール」な理由とは

 そして筆者(くるまのニュースライターHAMATARO)がハイエース コンセプトの実車を見て、特に気になったポイントがあります。

 それは、コンセプトカーでありながらデザイン性の高いアルミホイールではなく、スチールホイール(いわゆる「鉄っちんホイール」)がむき出しで装着されているという点です。

 この疑問に対し、会場の説明スタッフは次のように話します。

「現行ハイエースでもアルミホイールのオプションが用意されていますが、実際には鉄のホイールのままクルマを購入するユーザーが多いです」

 その理由として、商用車として使用する場合の多くは鉄ホイールで充分であり、カスタムを楽しむユーザーはクルマ購入後、好みの社外アルミホイールに交換することが多いという背景があるといいます。

 また最近では、標準のホイールカバーを外して鉄ホイールのシンプルな雰囲気を楽しんだり、少し旧車風に仕上げたりすることも流行していることも意識しているようでした。

 そうした狙いから、ハイエース コンセプトやカヨイバコではあえてアルミホイールを採用せず、鉄ホイールを装着していたのです。

 ただ鉄ホイールのままでは空力的には不利な面があるため、鉄ホイールのリムに近い部分だけに「トリムリング」を装着することで、空力特性を高めているとのことでした。

 コンセプトカーとはいえ、現行の200系ハイエースに通じる素っ気ない鉄ホイールが装備されたことで、よりリアルに「次期ハイエース」を予感させてくれる役目も果たしていたのではないでしょうか。

 なお展示されたハイエース コンセプトのタイヤサイズは225/45R19と、大型で扁平率の低いスタイリッシュなものでした。

 現行のハイエースの標準タイヤサイズの195/80R15と比べるとホイール径が4インチも大きく、扁平率も低いサイズとなっていたことには驚きました。

 その点について説明スタッフに質問したところ、「ショー向けの見栄えを重視してこのようなタイヤサイズにしてありますが、このままのタイヤサイズでは商用車としての耐荷重性を考慮すると難しく、量産車ではサイズは変わるのではないか」とのことでした。

※ ※ ※

 今回、会場には2台のハイエース コンセプトが展示されました。

 そのうち「ノーマルルーフ」タイプにはブラックのトリムリングが、「ハイルーフ」タイプにはシルバーのトリムリングが装着されており、カラーバリエーションで見え方が大きく変わっている点もポイントです。

 またカヨイバコのトリムリングにも、別のデザインが採用されていました。

 今後次期ハイエースの量産車がどのようなタイヤサイズを採用し、どのようなトリムリングのデザイン、カラーで発売されるのかについても注目しておきたいところです。(くるまのニュースライター HAMATARO)

文:くるまのニュース くるまのニュースライター HAMATARO
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