■フレンチモデルらしい「強い主張」が備わった新型「キャプチャー」
2025年6月12日、ルノージャポンはマイナーチェンジを実施した新型「キャプチャー」を発売しました。
【画像】超カッコいい! これがルノーの新型「コンパクトSUV」です! 画像で見る(30枚以上)
現在とくに注目度が高いコンパクトSUVカテゴリーの1台ですが、新型キャプチャーは国内外で数多く存在するライバル車に対しどのような特徴を持ち、そしてどのように進化を遂げたのでしょうか。
2014年に初代が、2020年には2代目がそれぞれ欧州コンパクトSUV販売台数No.1を獲得し、これまでに世界で200万台以上が販売されているルノーの大ヒットモデル“キャプチャー”が、マイナーチェンジで大変身しました。
エレガントでありながらテクノロジーを感じさせるデザインと、フルハイブリッド「E-TECH(イーテック)」に加えて、新たに登場したマイルドハイブリッドが大きな見どころとなっています。
まずは「エスプリアルピーヌ」「テック」と2タイプ揃ったデザインから見ていきましょう。
これまではどちらかといえば万人に好まれるデザインを目指していたキャプチャーが、これからは「アサーティブ」(強い主張、際立つという意味)なデザインを目指し、デザイン責任者ジル・ヴィダル氏のデザインテイストが反映されたことで大変身しています。
BセグメントコンパクトSUVカテゴリーに属する新型キャプチャーのボディサイズは、全長4240mm×全幅1795mm×全高1590mm、ホイールベース2640mm。
トヨタの同クラスSUV「ヤリスクロス」(全長4180mm×全幅1765mm×全高1590mm)よりひとまわり大きく、B-Cセグメントの中間に位置するホンダのコンパクトSUV「ヴェゼル」(全長4340mm×全幅1790mm×全高1580-1590mm)に近いサイズ感です。
新しさがより伝わってくるのは、やはりフロントマスクでしょう。
これまでの中央が凹んだボンネットから、今までにない水平基調で厚みのある面に生まれ変わり、新型であることを大きく主張しています。
多面的なブロック模様のグリルの中央に、新しい「ロザンジュ(ルノーのエンブレム)」が置かれ、バンパー上部まで広がるブロック模様に光を浴びると、まるでロザンジュから光の波がキラキラと流れていくような視覚効果を生み出していました。
薄く横長のヘッドライトも、これまでキャプチャーをどこか愛らしく見せていた要素とは打って変わって、モダンで精悍な顔立ちに。
デイタイムライト&フォグライトの部分は、よく見ると左右でロザンジュをモチーフにしており、全体の統一感もしっかり演出されていることがわかります。
これらの要素が融合したフレンチモデルらしい個性と力強さによって、SUVらしいタフさも増しました。
足元は、エスプリアルピーヌには19インチタイヤ、テックには18インチタイヤを採用。それそれの世界観を映すようにアロイホイールも専用デザインとし、4つのタイヤでグッと地面に立つような凛々しさを感じさせます。
リアのデザインもクリアレンズ化されたリアLEDランプと、立体感が増した新デザインのバンパーによって上質感がアップしました。
■センターモニターを大型化! コンパクトながら室内の広さも十分
外観と合わせて、インテリアのデザインもブラッシュアップされました。
まず目をひくのは、センターコンソール中央にドンと置かれた10.4インチの縦型タッチスクリーンです。
スマートフォンとワイヤレスで接続できるほか、オーディオや運転支援システムの切り替え、車両設定などの操作ができます。
ややドライバー側に傾けて配されているのが、運転環境にこだわるルノーらしいところだと感じます。
インパネやセンターコンソールなどそのほかの基本構造は引き継いでおり、エスプリアルピーヌには「A」のロゴが入ったバイオスキン&ファブリックコンビシートがスポーティなエッセンスもプラスして、全体としてシックで落ち着きのある空間。
小さくトリコロールのオーナメントが入っていたり、ブルーのステッチ入りシートベルトを採用するなど、オシャレで遊び心のある演出もステキです。
運転席は思いのほかしっかりとしたサポート感があり、安心感が高まる座り心地。
小柄な人はシートを前に出してしまうので、小さめのセンターコンソールボックスをアームレストにするにはやや遠くなってしまうのが惜しいところでしたが、もう少し身長が高いドライバーならちょうど良いのかもしれません。
そう思って触っていたら、アームレスト上部は前後にスライド可能でした。これなら小柄な筆者(カーライフジャーナリスト まるも亜希子)でもOKです。
コンパクトSUVカテゴリーですが後席の広さも十分で、大人4人の乗車でも余裕があります。
こうした実用性の高さも、キャプチャーが欧州で支持を集め続ける大きな要素のひとつといえるでしょう。
■新たに設定された「マイルドハイブリッド」の走りは「軽快」!
まずは、新型キャプチャーで新たに登場した「マイルドハイブリッド」のエスプリアルピーヌグレードから試乗に出かけます。
アルミペダルのカッチリとした感触が足裏に心地よく、そしてシフトレバーはちょうど手で握りやすい大きさで、ショートストロークのカチカチとした操作がスマートです。
1.3リッターの直列4気筒ターボエンジンとBSG(補助モーター)、12Vリチウムイオンバッテリーによるマイルドハイブリッドシステムは、MTの発進にも似たリアルなレスポンスでじわりと加速がはじまり、すぐに十分なパワーが満ちてくる感覚。
モーターアシストが上乗せされているという違和感はなく、エンジンならではのダイレクト感を味わいながら、上り坂などでもまったく非力さがないところで、モーターがしっかりと仕事をしてくれている気配が感じられました。
乗り心地に関しても、大径の19インチタイヤでは硬いのではないかと心配したのですが、路面のゴツゴツをよく抑えており後席でも快適。
継ぎ目やギャップをドシンと乗り越えても、すぐに収束するので後に響かないところがさすがです。
キャプチャーの後席は前後に16cmものロングスライドができ、人と荷物に合わせてフレキシブルにスペースを振り分けられます。
最後端にした状態で6:4分割で倒せばフラットで広大なラゲッジも出現し、フロアボードが二段階の高さにできるのも便利。
後席を最前端の状態で倒すと隙間ができてしまうのはご愛嬌ですが、マイルドハイブリッドは後席を倒さなくても536リットルという大容量で、レジャーにも活躍するはずです。
なおフルハイブリッド版はバッテリーが積まれる分だけ少しフロアが高くなり、容量は440リットルとなっています。
■「フルハイブリッド」の乗り味は「軽さ」と「重厚さ」を上手くミックス!
続いて乗り換えたフルハイブリッド「E-TECH」も、19インチタイヤが備わるエスプリアルピーヌグレードです。
E-TECHは、1.6リッターの直列4気筒自然吸気エンジンに、メインモーターのE-モーターとHSG(ハイボルテージスターター&ジェネレーター)の2つのモーターを組み合わせ、これらをつなぐ電子制御ドッグクラッチマルチモードATで構成されるルノー独自のハイブリッドシステム。
輸入SUVトップとなる23.3km/L(WLTCモード)の低燃費を誇ります。
発進から一筆書きのようになめらかにつながる加速フィールは健在で、マイルドハイブリッドよりも車重が重いところをうまく利用して安定感がアップ。
軽やかさと重厚感がちょうどバランスよく、わずかな加速・減速のコントロールにも遅れなく反応があり、ここぞの場面で踏み込めば、モーターアシストが加わった背中を押されるような力強さも一瞬で引き出せます。
ルノーのフルハイブリッドは、一般的に用いられるクラッチやシンクロナイザーを省き、ダイレクトに減速ギアとギアセレクターの歯を噛み合わせることができるようになっています。
どうしてもショックが大きくなるところをモーターでなめらかにしており、駆動力の直結も可能。モーター側に2つ、エンジン側に4つのギアを持ち、全12通りの変速比で効率よく切れ目のない動力を引き出せるところが特徴となっています。
今回はそれを存分に活かして、山道でのスポーティかつスマートな走りを楽しむことができました。
また今回の新型キャプチャーには、フロントガラスとリアガラスの隅にQRコードがプリントされており、「ぜひ読み取ってみてください」とのアナウンス。
スマホをかざすと表示されたのは、万が一の事故などの際、レスキューの方が救助しやすくなる車両の情報でした。
たとえば「ボンネットのどこにバッテリーが積まれているか」「もしボディに穴を開けるならどこが適切か」といった外観からはわからないような情報です。
英語とフランス語のみではありますが、ユーザーの命を救うために必要な素晴らしい取り組みだと感じました。
※ ※ ※
デザインやパワートレーンを刷新し、走りも燃費もさらに進化したキャプチャーは、ベースグレードの「テクノ マイルドハイブリッド」なら389万円(消費税込み、以下同)からのスタート。
トップグレードとなる「エスプリアルピーヌ フルハイブリッド E-TECH」でも500万円を切る459万円と、価格も良心的です。
日本の道に合うサイズ感ながら室内も十分に広く、しかもパリのエスプリを存分に感じられるコンパクトSUVとなっています。(まるも亜希子)
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ルノーディーラーまで出かけるとなれば100km、2時間超かかる私のような地方在住者には購入のハードルは高い。