■若者のクルマ離れ?そんなことはありません!
世間一般では、平成の時代に生まれた20代~30代、さらには10代をも含む“若者世代”は、「クルマに興味がない」と考えられがちです。
【画像】カッコイイ! これが「イマの若者とクルマたち」です! 画像で見る
いわゆる「若者のクルマ離れ」という言葉を聞いたことがある人も多いでしょう。
その言葉が現実的な時代があったのは確かなのですが、実はもうすでに過去の話になっています。
現在、20~30代のクルマ好きは着実に増え続けています。
彼らは幼少期に1990年代から2000年代を過ごし、いまでも語り継がれるようなスポーツカーや名車が数多く登場したことに加えて、ミニバンの普及が進み、家族一緒に「クルマに乗って出かける」という体験が当たり前のものに。
クルマで得られる楽しさや喜びが、すでに幼い頃から染み付いているのです。
そして、彼らの親世代は1960年代から1970年代という時代に生まれ、時の「スーパーカー」ブームの世代。
クルマの進化も甚だしく、毎年・毎月のように新しいクルマが登場しては、大きな話題になったものです。
そんな親たちを持って生まれ育った彼らは、親の趣味もあって幼少期からクルマに触れる機会が多く、なかには「英才教育」を受けてクルマ好きになったという人もいます。
それから年数が経ち、運転免許を取れる年齢になると、いよいよ自分でクルマを所有することになります。
彼らのクルマへの向き合い方は、個々の個性が反映された審美眼もある車種選びだけでなく、洗練されたクルマとの暮らし方・付き合い方、豊かな知識と深い愛情も感じられるのです。
そして彼らの中にはSNSを駆使し、同年代のクルマ好きと横のつながりを広げていくという人も多く、なかには大小さまざまなイベントを開催し、さらに大きな輪にしようとしている人も少なくありません。
広島県内で年に2回行われている「AUTODIA(オートディア)」もそのひとつです。
このイベントの特徴は、国籍・メーカー・車種・年式・参加者の年齢といった縛りは一切なしで、告知・募集はSNSで台数限定、さらに開催場所も非公開ということ。
筆者(遠藤イヅル)も、ありがたいことに以前から主催者のIさんからお誘いを受けていたため、第6回目の開催となる「AUTODIA 6」にお伺いすることに。そこで愛車の1987年式日産フォルクスワーゲン「サンタナ」で、一路、東京から広島を目指しました。
■若者が「いま乗っているクルマ」はコダワリがすごかった
イベント当日の朝はあいにくの曇り空。イベント会場(前述のように「広島県の某所」)は山間部にあるため、一帯には深い霧も立ち込めています。
各所に立つ案内スタッフに誘導されて会場に到着すると、すでにたくさんのクルマが停まっていました。
募集台数は60台。来ているクルマのラインナップを見てみると、新旧・国産輸入車を問わず、有名なクルマから激レアなクルマまで、様々なクルマが集まっていることがわかりました。
ご当地マツダのクルマが多いのは、さすが広島といったところでしょうか。
AUTODIAのルールはとてもシンプル。以下の行為を守らない人、同意できない人は参加することができません。
・入場の際は20km/hで徐行する
・必要以上に吹かさない
・ごみは各自で持ち帰る
・いきすぎた改造はNG
かんたんな開会の集まりを行なったあとは、特に時間を決めた催しはありませんので、参加者はめいめいが自由に時間を過ごします。
時間が経つに連れ、空を覆っていた雲は姿を消し、心地よい太陽が照らすようになって気持ちも晴れてくるようでした。
そこで、参加者の中から数名のオーナーに、AUTODIAの良さや、乗っているクルマについて聞いてみることにしました。
まずは、フランス製MPVとして人気を博した初代ルノー「カングー」に乗る、花田学さん。
「カングーを買う決め手は、キャンバストップのクルマが欲しかったことです。
ちょうど家族が増えるタイミングだったこともあり、かつバイクレースのトランスポーターにもなるカングーを選びました。
マニュアルトランスミッションも決め手でした。しなやかな足まわりと乗り心地の良さがいいですね」
続いて、内外装のカラーバランスが絶妙なBMWアルピナ「D5 ビ・ターボ」(F10)に乗る飯村勇輝さんは、アルピナに乗るきっかけを話してくれました。
「以前BMWの『5シリーズ(E39)』に乗っていて、BMWのセダンの走りの良さ、質の高さを知りました。
その記憶とアルピナというブランドに対する憧れがあったので、同じ5シリーズのアルピナという選択を思いつきました。
他にもデイムラー『ダブルシックス』を持っているんですが、V12の6リッターで燃費が悪いので、経済的かつ移動を快適にするクルマとしてこれを選びました」
そしてとても希少な存在となった、マツダ「ランティス」に乗るkatoozumさん。「サンルーフ付きは珍しいんですよ」と語ります。
「千葉に住んでいますが、AUTODIAには第1回から参加しています。AUTODIAで仲間とたくさんクルマの話ができるのが嬉しいですね。
他にランティスオーナーもいるので、情報交換ができるのはありがたいです。父親が昔の『ファミリア』や『コスモAP』に乗っていたので、マツダのクルマ欲しいなあ、と考えていたのです。
それで『オートザムキャロル』の購入をきっかけに、『ルーチェ』などを乗り継いでランティスにたどり着きました」
最後に、ピニンファリーナデザインが秀逸なアルファロメオ「スパイダー」に乗る蛇小僧さん。なんでも父親が大のクルマ好きだったため、大きな影響を受けたそうです。
「乗っているのは、2003年式のスパイダー3.0です。いわゆる『916』と呼ばれている世代です。このほかにも、プジョー『406ブレーク』、8代目ホンダ『アコード』も持っています。
BMWのオープンカー、『Z3』やランチア『カッパ』という日本では正規で輸入されていない高級車のセダンとクーペ、そしてランチア『テージス』などに乗り、アルファロメオの『GTV(916)』や916スパイダーを購入しました。現在のスパイダーは2台目です」
■「若者×クルマ」の視点が変わる「AUTODIA」
では、なぜAUTODIAというイベントを行うことになったのでしょうか。その始まりを主催のIさんに伺ってみました。
「もともと広島にはクルマのイベントが少なかったのですが、さらにコロナ禍でなくなってしまったのです。
そこで、友人の飯村さんと『何かしたいよね』と意気投合して、AUTODIAを始めることになりました。そこでまずプレイベントとして第0回を2022年春に開催して、少しずつ台数を増やして現在に至っています。
開催地も、自然の中でクルマが映える場所を選びました。広島で行なっていますが、飯村さんが関東の方なので、関東の風も流れ込んだ地域性の少ないイベントに育ったと思っています」
たしかに、地元のみならず関東圏から来たクルマが多いことにも驚かされます。広島県にいるはずなのに、ここはどこ? と考えてしまうほどです。
AUTODIAでは、イベント前日に別の場所に集まってクルマ談義に花を咲かせる「前夜祭」を開催しているほか、当日も主催者が用意したお弁当を会場内の好きな場所で青空の下で食べたり、写真コンテストを行うなど、参加者同士の親睦が深まる催しがいっぱい。
かつ時間が来て解散後も、仲間同士で談義の続きを行ったり、写真撮影を行ったり、クルマごと場所を移動してお茶をしたりと、気の合う若者同士が気兼ねなく集まってアフターイベントを楽しんでいました。
クルマの縛りが一切なく、参加者の多くが若い世代で、かつ同じような感性の人が集まることがAUTODIAの大きな魅力。Iさんの暖かな人柄もあって、心からほっこりした気持ちになれるイベントでした。
また、AUTODIAは基本的に年2回の開催ですが、毎回、多くの人がリピート参加する理由もわかったような気がしました。
若者が中心のクルマのイベントに参加してみたいけど、希少車や旧車に乗っていない、あるいは特にクルマを趣味にしているわけでないので参加しづらいなあ、と思っている人は少なくないと思います。
しかし、AUTODIAのように、(一般的に違法改造していなければ)どんなクルマでも受け入れてくれるイベントは、実際にはいくつもあります。
興味のある人は、ぜひ調べてみてはいかがでしょうか。若者とクルマという視点が大きく変わるのは間違いありません。(遠藤イヅル)
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