2021年1月26日、米国のインディアンは、早くも2022年モデルとなるFTRシリーズを発表した。日本でも人気モデルとなったFTRがどのような進化を遂げたのか解説する。
ネオレトロスタイルと現代的スポーティさを融合
20世紀初頭にアメリカで産声をあげ、大排気量・高性能・高品質なオートバイメーカーとして世界にその名を知られたインディアン。現在はチーフ、スカウトといった往年の名車の名を冠した、最新技術と伝統のスタイルをミックスした豪華な大型クルーザーなどを生産。ポラリスジャパンの手によって日本でも販売されている。
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そんなインディアンの現在のラインナップはクルーザーだけではない。スポーティさを追求したVツイン・ネイキッドスポーツとして、2019年に誕生したのがFTRシリーズだ。
現代的で強力な1203cc水冷Vツインエンジンを、スチール製トレリスフレームに搭載。スタイリングは、インディアンが近年走らせたワークスダートトラレーサー・FTR750のスリムでレーシーなイメージに、インディアンらしいクラシカルなディテールを融合させたネオレトロスタイル。豪快なスポーティさと個性的なスタイルにの組み合わせによって、インディアンの新しい魅力をアピールした。
そしてFTRは瞬く間に注目を集める人気モデルとなっていく。そんな中でインディアンは2021年1月26日、FTRの2022年北米向けモデルを発表した。
2022年の新型FTR、進化したポイントは?
新型FTRシリーズの改良ポイントは多岐にわたっている。水冷Vツインエンジンは、最高出力120馬力と最大トルク12kgf-mという力強いスペックを備えながら、よりスムーズでコントローラブルな洗練されたフィーリングを実現。また、アイドリング状態でエンジンからの熱を抑えるるため、シリンダー休止機能も採用された。
このパワーを支える足回りも大きく進化。F19インチ・R18インチだったホイールサイズが前後とも17インチ化され(FTRラリーを除く)、鋳造アルミニウムホイールを採用。装着されるタイヤはメッツラー・スポルテックだ。これをトラベル量120mmを確保し、ストリート向けにセッティングされた前後サスペンションと組み合わせ、従来より軽快で正確なハンドリングを得ている。
FTR S/Rカーボンに採用されている、視認性の高い4.3インチ・タッチスクリーンメーターパネルをはじめ、高度なライドモードやABS、クルーズコントロールなど、評価の高かった装備は従来モデルから受け継がれている。
スタンダードな「FTR」
スタンダードな「FTR」は、アナログメーターを装備する。ホイールの赤いピンストライプ、タンク全体の赤いインディアンモーターサイクル・スクリプトのブランドロゴ、赤いリアショックスプリングなど、全体に赤いアクセントが施されたブラックスモークカラーを採用。
上級モデルの「FTR S」
上級モデルの「FTR S」は、マルーンメタリックとホワイトスモークの2色のカラーを設定。タッチスクリーン・メーターや、3つのライドモード、ウィリーコントロール、スタビリティコントロール、トラクションコントロール、コーナリングABSを標準装備。
スタンダードなFTRとはマフラーが異なり、特徴的な右側2本出しレイアウトはそのままだが、レーシーなイメージを強調するアクラポビッチ製に変更されている。
プレミアムモデル「FTR Rカーボン」
最上級プレミアモデルが「FTR Rカーボン」。 FTR Sをベースに、タンクカバー、フロントフェンダーとヘッドライトナセルをカーボン化。
さらにオーリンズ製のアジャスタブルタイプの前後サスペンション、ブラック仕上げのアクラポビッチ製マフラー、プレミアムシートカバーを装着することによって、シリーズの中でも際立ったスポーティさと高級感を感じさせる仕上がりだ。
スクランブラーバージョン「FTRラリー」
「FTRラリー」は、F19インチ・R18インチのワイヤースポークホイールとオフロード向けタイヤを装着したスクランブラー風スタイルが特徴。ハンドルもプロテーパーハンドルバーを採用し、他のモデルよりも2インチ高いリラックスしたポジション設定を与えられている。
日本への導入時期に関して
これら2022年新型FTRシリーズに関する現時点での情報は、全て北米向けモデルに関するもの。日本向けモデルの詳細、導入時期、価格等は現時点では未定とされている。
[ アルバム : 2022インディアンFTRシリーズ はオリジナルサイトでご覧ください ]
まとめ:小松信夫
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