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信頼性が玉に瑕 ランドローバー・レンジローバー(L405) 快適性で報いる 英国版中古車ガイド

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信頼性が玉に瑕 ランドローバー・レンジローバー(L405) 快適性で報いる 英国版中古車ガイド

先代から大幅に能力を高めた4代目

スマートなルックスの、5代目ランドローバー・レンジローバーが発売されたのはご存知の通り。今回ご紹介するのは、10年近く生産が続いた先代に当たるL405型だが、まったく古びて見えないと思う。

【画像】ランドローバー・レンジローバー 4代目と5代目 ヴェラール/スポーツ/イヴォークも 全121枚

洗練されたスタイリングに心が奪われるほど上質なインテリア、至極快適な走行フィーリングなど、3代目から大幅に能力を高めていた。突出したオフロード性能を備えつつ、優れたオンロード性能を持ち合わせ、他を寄せ付けない仕上がりにあった。

新世代は魅力的だが、すぐに乗れる4代目の中古車という選択肢も悪くない。慎重にクルマの状態を見極める必要はあるかもしれないが。

英国の場合、4代目レンジローバーの初期型では3.0L V6ディーゼルターボ・エンジンに人気が集まった。不満ない動力性能と妥当な燃費性能で、多くのユーザーを満たしてくれた。

4.4LのV8ディーゼルターボは、豪快な加速を披露した。そのかわり、必要な軽油代も大きかった。後期型ではガソリンエンジンかディーゼルエンジンに駆動用モーターを組み合わせた、プラグイン・ハイブリッド(PHEV)も設定されている。

ガソリンとしては、5.0L V8スーパーチャージド・エンジンをラインナップ。スポーツカーを驚かせる速さを発揮したが、オーナーは燃費の悪さとガソリン代に驚いたはず。

オプション全部のせのオートバイオグラフィ

英国仕様のトリムグレードは、ヴォーグがエントリー。熱線入りフロントガラスにフォールディングミラー、オートワイパー、20インチ・アルミホイール、レザーシート、クルーズコントロールなどが標準で備わった。

ダッシュボードには、10.0インチのインフォテインメント用モニターが上下に2面並ぶ。まだ現役で通用しそうな見た目だ。

ヴォーグSEでは、運転支援システムに21インチのアルミホイール、出力825Wのサラウンドシステムなどを獲得。シートには、ヒーターとクーラー機能が内蔵される。

上級グレードがオートバイオグラフィで、内装の仕立ても上質なものへアップグレード。フロントシートにはマッサージ機能が追加され、ビジネスクラス風のリアシート、スライディング・パノラミックルーフも装備される。

別格扱いとなるのが、SVオートバイオグラフィ。オプションリストのすべてが盛り込まれたうえに、1700Wのメリディアン社製サウンドシステム、キルティング・セミアニリン・レザーシート、冷蔵庫、モヘア・フロアマット、格納式テーブルなどが与えられる。

さらにSVオートバイオグラフィ・ダイナミックでは、車高が落とされ走行性能をアップ。よりドライバー重視の設定になっていた。フロントグリルとボディサイドのエアベントも、特別なものとなる。

大柄でも扱いやすく高級車らしい乗り心地

ボディサイズは全長4999mm、全幅1983mm、全高1835mmと大柄だが、路上で扱いやすい点がレンジローバーの強み。外界との隔離性は極めて高い。エンジンを問わず、走りは至ってスムーズだ。

4代目に標準装備されたクロスリンク・エアサスペンションが、高級車に相応しいトップクラスの乗り心地を実現させている。カーブでは車重が2.1tを超えるSUVだと実感するが、想像以上に敏捷に旋回することにも感心するはず。

車内空間にはゆとりがあり、リアシートには大人3名が不満なく過ごせる広さがある。希望すれば、市場によってはロングホイールベース版も指定することができた。

荷室も大きい。数名分の海外旅行の荷物や大きなベビーカーを難なく詰める。ゴルフクラブ・バッグも、数名分を載せられる。

ただし、歴代モデルと同様に高くない信頼性を4代目も受け継いでいる。慎重に状態を見極め、幸運を祈りながらベストの1台を選ぶしかない。可能であれば、保証も付帯した方が無難だろう。快適に長距離をこなす能力が、オーナーを報いてくれるはずだ。

知っておくべきこと

英国市場を眺めてみると、4代目レンジローバーの中古車価格は初期型で2万3000ポンド(約381万円)から。2015年式で3万ポンド前後(約498万円)、2019年式で5万ポンド(約830万円)、2021年式では7万ポンド(約1162万円)以上は見込んでおきたい。

燃費が最も良好なのはPHEVのP400e。電気だけで最長49km走行できる。日常的に走る距離が多い場合は、16.1km/Lがうたわれている3.0L V6ディーゼル・ハイブリッドが狙い目。非ハイブリッドの3.0L V6ディーゼルでは11.2km/Lだ。

V8スーパーチャージド・ガソリンは、カタログ値でも7.8km/Lに留まる。現実世界では、ここまで伸びないはず。

購入時に気をつけたいポイント

信頼性

4代目となるL405型では、エアサスペンションにエンジン、エアコンやナビなどの電装系、トランスミッション、ドライブトレインなど、広範囲で不具合が報告されている。エンジンオイルの漏れは想定内。

多くの不具合に関する情報は、インターネット上でも確認できる。簡単に治るものもあれば、数週間を掛けた修理が必要な内容もある。

姉妹サイトの信頼性調査では、4代目レンジローバーは高級SUVのカテゴリーで9モデル中6位にランク付けされている。ランドローバー・ブランド自体は、30社中29位と振るわない。

ボディ

ボディの製造品質は完璧とはいえない。サンルーフやテールゲートから雨漏りする可能性があるため、念のためしっかり観察したい。

英国編集部の推しチョイス

ベスト:3.0L TDV6

4代目レンジローバーでは最も賢明で、幅広く能力に優れたグレード。V6ディーゼルエンジンはトルクが太く高速巡航を穏やかにこなせ、必要に応じて不足ないパワーを引き出せる。中古車価格も手頃で、ロンドンの市街地で見かける機会も多い。

ワイルドカード:5.0 V8 S/C SVオートバイオグラフィ・ダイナミック

先代で最もワイルドなレンジローバーをお探しなら、こちら。豪快なV8スーパーチャージャーにローダンサスペンション、最上級のインテリアが組み合わされたキング・オブ・レンジだ。

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みんなのコメント

1件
  • 信頼性の欠如を快適性で覆い隠そうとするクルマなんて怖くて嫌だわ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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