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今が狙い目の中古車はコレ 2022年秋の相場情報(ハイブリッドセダン編/萩原文博レポート)

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今が狙い目の中古車はコレ 2022年秋の相場情報(ハイブリッドセダン編/萩原文博レポート)

人気車種のモデルチェンジや季節的な要因などによって中古車の相場は日々動いています。そんな中古車市場でいま狙い目のお得なモデルはどれなのか。中古車相場にも詳しい自動車評論家の萩原文博さんに聞いてみました。2022年秋の中古車情報として取り上げるのは「ハイブリッドセダン」。新車マーケットでは新型クラウンの登場で久しぶりの盛り上がりを見せているセダンですが、その中古車事情やいかに。

人気薄となっている国産セダンだからこそ狙い目はハイブリッドモデル

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国産高級セダンの代名詞だったトヨタクラウンが、SUVテイストのクロスオーバーに生まれ変わり、かつて「シーマ現象」という社会現象を作った日産シーマやフーガ、世界初の「レベル3の自動運転技術」を搭載したホンダレジェンドなどが生産終了となるなど、国産セダンには逆風が吹いています。

メルセデス・ベンツやBMWといったドイツのプレミアムブランドでは、セダンの販売台数は堅調な一方で、国産セダンはミニバンやSUVにシェアを奪われてしまったと言えるでしょう。現在では人気薄となっている国産セダンですが、だからこそいま狙い目とも言えます。その中でも高い走行性能と燃費性能を両立したハイブリッドセダンに注目してみました。

「トヨタクラウン(旧型)」流通台数の大半がハイブリッドでタマ数豊富

まずは、トヨタクラウンです。15代目となる旧型クラウンは、2018年6月に登場しました。旧型クラウンは、TNGAに基づくプラットフォームを採用。ボディの高剛性化や低重心化を実現し、意のままのハンドリングとフラットな乗り心地を実現しているのが特徴となっています。外観デザインも欧州車で流行している、6ライトウィンドウを採用したスポーティなデザインを採用しました。従来のクラウンの特徴だったエンブレムを貼った骨太のCピラーを廃止し、ファストバックのような流麗なデザインを採用しました。

また、初代コネクティッドカーとして、T-Connectサービスを提供。一部改良で、体調急変などドライバーの無操作状態が継続している場合、徐々に車両を減速させ自車線内に停車。早期救命救急をサポートする「ドライバー異常時対応システム」など機能を追加した最新の「Toyota Safety Sense」を搭載しました。

搭載されているパワートレインは、2.5L直4ガソリンエンジン+モーターを組み合わせたハイブリッドシステムをはじめ、10速のトランスミッションを組み合わせたマルチステージハイブリッドシステム、そして2L直4ガソリンターボエンジン+8速ATの3種類を用意しています。駆動方式は2WD(FR)を中心に2.5Lハイブリッド車にのみ4WDを用意。また3種類のパワートレインには標準モデル、走りに磨きを掛けたRSそして豪華仕様のG-エグゼクティブがそれぞれ設定されています。

運転支援システムは、歩行者検知(昼間・夜間)・自転車運転者検知(昼間)を行い衝突回避支援または被害軽減を図る「プリクラッシュセーフティ」をはじめ、前方車両の追従走行を支援する「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)」レーダークルーズコントロール使用時に、同一車線内中央を走行できるよう操舵を支援し、ドライバーの負担を軽減する予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を全車に標準装備しています。

旧型クラウンの中古車は約500台流通していて、平均価格は約453.4万円。中古車の価格帯は約307.8万~約699万円となっています。そのうち2.5Lハイブリッド車の中古車は約355台、価格帯は約307万~699万円、3.5Lハイブリッド車の中古車は約80台、価格帯は約310万~約640万円となっています。

「レクサスIS(現行型)」約6割がハイブリッド、台数も豊富だが価格の幅は大きい

続いては、今回紹介するハイブリッドセダンの中で唯一新車が販売されているレクサスISです。2代目となる現行型レクサスISはレクサスのアイコンとなっているスピンドルグリルをフロントマスクに採用して2013年5月に登場しました。現行型ISは新生産技術を採用しボディ剛性を向上させたのをはじめ、新型リアサスペンションそして8速スポーツダイレクトシフトを採用し、意のままに操ることができる操縦性・走行安定性を実現。ISのDNAとも言える「気持ちの良い走り」と「スポーティなデザイン」をさらに飛躍させています。

2.5L直列4気筒エンジンと電気モーターを組み合わせたハイブリッドモデルIS300hに加えて、3.5L/2.5LV6エンジンを設定。さらに、2015年7月には2L直列4気筒ターボエンジンを搭載したIS200t(その後IS300に名称変更)を追加しています。2016年10月にマイナーチェンジを行い、サスペンションのロアアームをアルミに変更したのをはじめ、ショックアブソーバーも変更し、乗り心地が向上。加えて、先進の安全装備である「Lexus Safety System +」を全車標準装備としました。さらに、2020年11月に2度目となるマイナーチェンジを行い、内外装を大幅に変更、走行性能を向上させています。

レクサスISは各モデルに標準、バージョンL、Fスポーツという3つの仕様を設定し、スポーティバージョンのFスポーツは、専用デザインのエクステリアをはじめ、スポーツサス、専用スポーツシート、可動式メーターなどを装備し、高い人気を誇っています。

現在、現行型レクサスISの中古車は約565台流通していて、平均価格は約274.8万円。中古車の価格帯は約126.8万~約879万円となっています。そのうちハイブリッド車のIS300hの中古車は約331台、約130万~約879万円となっており、Fスポーツ 2WD車の流通台数が最も多くなっています。

「日産スカイライン(現行型)」流通台数の半分がハイブリッド、年式による価格差が大きい

スポーツセダンの代表と言えるのが、日産スカイラインです。13代目の現行型日産スカイラインは2013年11月に発表され、2014年2月より販売開始されました。従来モデルとの大きな違いはフロントグリルなどにインフィニティバッチが輝いていること。これは日産が世界で展開しているプレミアムブランドの「インフィニティ」の開発で培われた高い技術力、デザインの知見を投入した歴代スカイラインの中で、最もプレミアムなモデルという証しとして装着されていました。

現行型スカイラインは、ボディのフロア下形状の最適化などにより、フロント・リアともにゼロリフトを達成する高い空力特性を実現しています。そして全車に空気が抜けた状態でも時速80kmで150kmの距離が走行可能なランフラットタイヤを標準装備しています。ハイブリッド車に搭載されているパワートレインは3.5LV型6気筒エンジンとモーターを組み合わせた日産独自の1モーター2クラッチ方式のハイブリッドシステム「インテリジェントデュアルクラッチコントロール」を搭載。システム合計の最高出力は364馬力を発生し、JC08モード燃費は17.8km/Lと高出力と低燃費を両立しています。

2019年7月にマイナーチェンジを実施。外観ではフロントマスクとリアのコンビネーションランプが変更されました。さらに、インフィニティエンブレムではなく、日産ブランドの象徴であるVモーショングリルを装着しています。またリアコンビネーションランプはスカイラインのアイコンでもある、丸目4灯リアコンビネーションランプを採用し、後ろ姿でも一目でスカイラインとわかるようになりました。そして注目は、ハイブリッド車に先進の運転支援システム「プロパイロット2.0」を標準装備したこと。高精細3Dマップを採用したナビゲーションシステムと連動して設定したルートを走行する際に、高速道路の本線走行中に、ドライバーが常に前方に注意を払い、道路・交通・車両の状況に応じて、ハンドルを確実に操作できる状態にある限りにおいて、同一車線内でのハンズオフによる走行が可能となりました。コネクティビティでは、新しい日産コネクトサービスを採用しています。しかし、2022年9月の一部改良で、スカイラインのハイブリッド車は生産終了となり、3LV6ツインターボ搭載車のみとなってしまいました。

現在、現行型スカイラインの中古車は約466台流通していて、平均価格は約68.4万~約590万円です。そのうちハイブリッド車の中古車は約227台、中古車の価格帯は約90万~約499万円となっています。

「日産フーガ」高年式の流通台数は非常に少ない

日産フーガの最終モデルは2009年に登場しました。フーガに採用した高剛性・低振動ボディは世界トップレベルの操縦安定性、乗り心地、静粛性を実現。そして新開発のリアサスペンションは、インシュレーターの剛性を低くすることでロードノイズを大幅に軽減しています。加えてリンク配置の最適化により、荒れた路面での突き上げ感を大幅に改善するとともに全車速域で高い操縦安定性を実現しました。

日産フーガの最終モデルは2009年に登場しました。フーガに採用した高剛性・低振動ボディは世界トップレベルの操縦安定性、乗り心地、静粛性を実現。そして新開発のリアサスペンションは、インシュレーターの剛性を低くすることでロードノイズを大幅に軽減しています。加えてリンク配置の最適化により、荒れた路面での突き上げ感を大幅に改善するとともに全車速域で高い操縦安定性を実現しました。

現在、フーガハイブリッドの中古車は約176台流通していて、平均価格は約153.4万円。中古車の価格帯は約58万~約509.8万円と幅広くなっています。

「ホンダインサイト」高年式中心で安全装備も充実、割安感が非常に高い

狙い目のハイブリッドセダンとして最後に紹介するのが、先日生産終了となったホンダインサイトです。3代目のインサイトは、2018年12月14日に登場しました。インサイトの外観デザインで最も重視したのは「品格」の表現。環境車の普及が進んだ現在、ハイブリッド車であることを声高に主張するよりも、ユーザーの価値観や美意識を表現することが第一であり、そのうえで社会や環境に対する姿勢までも感じさせることがインサイトのあるべき姿と言えます。

インサイトのインテリアは、シンプルでありながら本質的な美しさを備え、クーペやスポーツカーのもつ色気も漂っています。そうしたインテリアを実現するため、インストルメントパネル全体をシンプルな面と線で構成。視覚的にノイズの少ない高品位な見え方を実現しています。

インサイトに搭載されるパワートレインは1.5Lガソリンエンジンと2つのモーターを組み合わせたスポーツハイブリッドi-MMDです。インサイトではハイブリッド車のさらなる普及を目指して、モーター磁石の重希土類フリー化、PCU(パワーコントロールユニット)の小型化を実現。また1.5Lエンジンは最大熱効率40.5%という高効率化を達成し、ミドルセダンながら、JC08モード燃費は34.2km/Lを実現しています。PCUの小型化によってインサイトのトランク容量は519Lとハイブリッドとは思えない荷室容量を確保しているのも特徴です。

登場が新しいだけに運転支援システムは充実しているのもインサイトの魅力。単眼カメラとミリ波レーダーという2つのデバイスを使用して、車両はもちろん、歩行者まで検知し、ブレーキやステアリングなど車両各部を協調制御し、10個の機能により運転を支援する「Honda SENSING」を標準装備。さらに、走行時に歩行者などとの衝突をフロントバンパーに内蔵したGセンサーが感知すると、ボンネットを約10cm持ち上げ、エンジンルームに空間を確保するポップアップフードシステム、また、リアバンパー内側に設置したレーダーによって、後側方に接近する車両を検知すると、ドアミラー上のインジケーターの点灯でドライバーに知らせるブラインドスポットインフォメーションを設定しています。

現在、3代目インサイトの中古車は約140台流通していて、平均価格は約293.3万円。中古車の価格帯は約206.8万~約376.7万円となっています。セダンは不人気ということもあり、新車時価格から大幅に値落ちしており、バリューが高くなっています。

※記事の内容は2022年10月時点の情報で制作しています。

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