2018年は中盤以降も新型クラウンをはじめ、いろいろなニューモデルが登場予定。レクサスは新規モデルを年内に2車種投入し、さらにホンダN-VAN、シエンタの改良など盛りだくさん。
そのほか売れゆき動向を含め、流通ジャーナリストの遠藤徹氏が足で稼いだ最新情報をお伝えします!
文:遠藤徹
2018年下半期も注目新車が続々登場! 熱い新車カレンダー最新版
■シエンタが7月にマイナーチェンジし安全対策強化
トヨタはシエンタを2018年7月にマイナーチェンジするのを前に、5月いっぱいで従来モデルをオーダーストップする見込みです。
こちらは現行型のトヨタシエンタ。販売好調で3列シート車の中では常にトップクラス
今回のマイナーチェンジでは、内外装のデザイン変更、新グレード&ボディカラーの設定、安全対策強化などで商品ラインアップを強化します。現行モデルの発売が2015年7月9日であり、3年ぶりのビッグマイナーチェンジとなります。
外装の主な改良ポイントは、フロント周りのグリルデザインやバンパー形状の変更、LEDヘッドランプの標準装備など。安全運転支援システムである「トヨタセーフティセンスC」は、名称の「C」を外し、最新の歩行者も検知する自動ブレーキへと進化させて安全対策を強化します。
■新型クラウンは5月下旬から予約受付を開始
6月26日に発表、発売する新型クラウン(15代目)は、発売1カ月前となる5月下旬に価格を決め、事前の予約受付を開始する見通しです。
扱う全国トヨタ店(一部トヨペット店)での発表展示会は7月第1週末の7~8日両日を予定しています。
現行モデルは3月26日に生産終了となり、在庫一掃セールに入っていましたが、それも4月いっぱいでほぼ売りつくした状況にあります。
■ランクルプラドの売れゆきが絶好調
ランドクルーザープラドの売れゆきがとても好調に推移しています。この3月の登録台数はランドクルーザーを含めたシリーズ全体では4351台で前年同月に比べ104.3%増と倍増。1~3月累計は9968台で前年同期比81.2%増の急増ぶりを見せています。3月単月の実績ではマツダのCX-8、CX-3、そしてなんとスズキのクロスビーなど、人気の高いSUVを上回っているほどです。
現行型の登場は2009年のランクルプラド。昨年大きめのマイチェンを実施して以降、販売が絶好調
その要因として上げられるのは2017年9月のビッグマイナーチェンジによる商品力の大幅な強化です。内外装のデザイン変更に加えて、フロントはヘッドライトをLED化し全車標準装備、安心パッケージ「トヨタセーフティセンス」の標準装備車も設定したことなどが人気を押し上げています。マイナーチェンジ直後はクリーンディーゼル車が約70%を占めていましたが、最近はガソリンと半々となり、ガソリン車も売れ出しています。
また、SUVは最近のトレンドになっており、この流れに乗って売れている側面もありそうです。
■新型軽商用車N-VANは乗用車的な仕様も存在
ホンダが7月にも発売予定の新型軽商用車「N-VAN」は乗用車的なモデルも存在することがわかりました。バモス/バモスホビオ、それにN-BOXに以前存在したN-BOX+の後継モデル的存在とも位置づけています。
そろそろホンダ販売店には販売資料が届いており、見込み客には案内が届いているもよう。上記予想CGはノーマルルーフ仕様の「スタイルクール」
N-VANは3タイプが設定され、そのうちのひとつは純粋な商用車用途ですが、あとのふたつは「乗用車」としての用途も考慮しています。
グレード名は、商用車用途を想定しているのが「G/L」、乗用車用途を想定している2タイプはハイルーフの「スタイルファン」とロールーフの「スタイルクール」となります。
いずれも助手席側ドア開口部はセンターピラーレスで嵩物の積載性のよさがウリです。乗用車的仕様は遊び感覚を盛り込み、シートアレンジは4座席フルフラット、助手席フラット、片側フラット、3人掛けなど5つにアレンジが可能になっています。
パワートレインはG/Lが66OccのNA、スタイル系がNA&ターボが搭載され、FFと4WDが用意されます。
トランスミッションはCVTとなり、G/Lには6速MTも設定されます。
また、スタイル系は全車N-BOXと同じ安全パッケージ「ホンダセンシング」を標準装備します。
なお、このN-VANは月販3000台規模を目指せる戦略モデルとして仕立てられており、メーカー、傘下販売店の期待は大きいといえます。
■レクサスUXは年末発売
トヨタは、レクサスブランドのコンパクトSUV「レクサスUX」を年末にも投入する方向でスケジュール調整をしているようです。
ベースはトヨタブランドのC-HRでボディサイズは同モデルとほぼ同じですが、UXのほうが一般受けするデザインを採用していて、味付けもハイクオリティな仕立てとしています。パワーユニットは新開発の2L直噴エンジンで、NAと同ハイブリッドを搭載します。価格はC-HRよりも70万円程度高く設定する見込みです。
■ホンダのハイブリッド1.5L仕様は「2モーター式」で1本化か
ホンダの1.5Lハイブリッド車はこれまで1モーターのシステムを採用してきましたが、今後は2モーターに切り替え、最終的には1本化する見込みです。低燃費&高性能をより高次元で両立させる狙いがあるためです。
これまで2モーター方式は2Lハイブリッド車に採用していたのを1.5Lにも拡大することになります。
今年の年末に発売される見込みのシビックベースのハイブリッド専用車。北米仕様は「インサイト」と命名されたが、日本仕様は別名で登場する可能性が高くなってきたそう。マジかー
新しい2モーター方式の1.5Lハイブリッドユニットは、今年末に発売するシビックベースのハイブリッド専用セダン(「インサイト」と言われていましたが、車名が変更となる可能性もあります)が第1弾となり、2019年以降にフィット、シャトル、ヴェゼル、グレイスにも順次採用する見込みです。
2モーター式のコストは高くなりますが、コストダウンは量産によって充分にクリアできるとの判断があるようです。ただ、1モーター方式は1.3Lや軽自動車への搭載も考慮して研究開発は続けると見られます。
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