■爆積み“違法トラック”の中身は「砂利」「残土」「足場」
茨城県警は2025年6月18日、公式SNSを更新。過積載の貨物車両に対する取り締まりを強化していると明らかにしました。
【画像】「えっ…」 これが検挙された「悪質トラック」です! 画像で見る(70枚以上)
過積載(オーバーロード)とは、トラックやダンプなどで定められた「最大積載量」をオーバーした状態を指します。
ジェンガのように廃材を山のように積んで、ちょっと動いただけで崩れそうな状態は論外ですが、そんな状態ではなくても過積載になってしまうケースは往々にしてあります。
過積載の目安について、東京都は「一般的に土砂の最大積載量は、ほぼ荷台の高さ」だといいます。荷台より上に「土が盛り上がっている」状態は、おおよそ過積載であるということです。
過積載が危険な理由はさまざまです。
想定した積める重さの「MAXの上限」を超えているということは、トラックにかかる負荷は非常に大きく、エンジンやトランスミッションなどの駆動系の寿命を縮めます。
ひどい場合にはシャシがポッキリと折れたり、タイヤが偏摩耗を起こしてバーストしたりして、いつ立ち往生してもおかしくありません。
重くて加速もしないことから、アクセルを目一杯踏んで燃費が悪化し、周囲に排気ガスと騒音を撒き散らします。
運転時は想定をはるかに超える遠心力が働いて、バランスを崩してスリップしたり、横風にあおられやすくなるなどで、横転や転覆といった大事故に至ることもあります。
物理の「慣性の法則」がはたらき、「ブレーキの効きが悪くなる」という問題も生じます。これは物理の法則なので、過積載をやめることしか対策がありません。
全日本トラック協会によれば、80km/hで走行中の10トントラックで、合法な最大積載量上限の10トンを積んでいる場合、制動距離は50.3mです。
これを、8トンも過積載した18トン積みでは70.3m。距離にして電車1両分、もしくは大型トラック2台分にあたる20mも延長と相当です。
そんな状態でもし人が飛び出してきたら、停まれたはずの場所から電車1両分もオーバーランします。これでは避けられずに事故になってしまうでしょう。
さらに衝突エネルギーも物理の法則から、80%オーバーの質量に比例し、衝突した相手に与える損害も、合法の積載時よりも大きくなり、軽度の衝突事故だったはずが重大事故になる可能性もあります。
そして公共の道路に大きな負担をもたらします。異常な重さで小さな凹みをどんどん広げ、大きな穴ぼこになったり、橋や高架、マンホールなどの設備を傷めつけます。
もし事故になった場合、過積載の事実が訴訟で厳しく追求されます。もしかすると「あそこのトラック会社、法律を守らない積み方をするのだから、うちからは頼まないようにしよう」と、今後の運行にも支障が出るでしょう。
この責任はドライバーや運送会社だけではなく、「この荷物を何時までに何処何処へ運べ」と依頼した“当の本人”である「荷主」にも責任が追求されます。
荷主の立場は強く、ドライバーや運送会社が「過積載になるかもしれない」と正しい判断をしても、下請けであることから依頼者に背くことはできず、どうしようもなく過積載になってしまっているという実態もあります。
再三の警告にも関わらず一向に改善されない場合、数日から数年にわたってそのトラックを運転したり、運転させたりすることを禁ずる「使用制限処分」や、懲役または罰金刑が下ります。
今回茨城県警では、国道125号を中心に、過積載の取り締まりを実施。白バイやパトカーを使い、過積載疑いのあるクルマを見つけています。
過積載の積荷で多いのは「残土」「砕石」「砂利」「足場」が多いといいます。特に残土や砂利は一度に大量に持っていくことで、単純に往復する回数が減り、コストの削減と効率アップにつながるためです。
ただし、「積めりゃ積めるだけいい」という話ではありません。みんなが使う道路において、他の交通に危険を晒すことになるため、法令を守った正しい積載をすることが大切です。
なお、茨城県警ではこれまでも、過積載を疑うクルマを見つけては測定所に連れていき、検挙しているほか、高速の出入り口などに抜き打ちで測定器を設置して、その場で検挙しています。
過去には過積載疑いのある車両をヘリで上空から追跡するといったことも行っています。
特に産廃運搬に関しては目を光らせており、県と合同で過積載を行った荷主の正体や産廃の出どころ、行先の特定を進めています。
茨城県警は「効率重視の過積載は絶対にやらないで!」と強い口調で呼びかけています。(くるまのニュース編集部)
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