低く捉えられてきたポルシェのミドシップ
リアエンジンのポルシェ911は、癖のある操縦性にも関わらず、スポーツカーとして定常的に支持を集めてきた。対してミドシップのポルシェは、常に911より低く捉えられてきた。1969年の914だけでなく、2005年の987型ケイマンも。
【画像】911を超えたMRの操縦性 ポルシェ・ケイマン 987に981、718 往年の718 W-RSも 全123枚
スタイリングを手掛けたのは、ピンキー・ライ氏。シャシーバランスに優れ、操縦性は911より優れることは間違いなかった。それでも、憧れの対象は911。ボクスターより特別感はあったが、予算を増やし、リアエンジンの象徴的モデルを選ぶ人は多かった。
AUTOCARは、ケイマンを絶賛した。「高速域での安定性は素晴らしい。911を凌駕するほど。公道では、パワートレインも完璧でしょう。反応が良く粘り強く、個性豊かで、不満ないスピードを叶えています」
MTは、ベースのケイマンでは5速だったが、1つ上のケイマン Sには6速を用意。ATは、当初はトルクコンバーター式の5速が設定されたが、2009年のフェイスリフトでデュアルクラッチの7速PDKを獲得している。
オプションや仕様で運転体験は大きく異なる
中古車のオプションとしては、ポルシェ・アクティブ・サスペンション・マネジメント(PASM)が価値あり。車高が10mm落ち、アダプティブダンパーが組まれる。ローンチコントロール機能が追加される、スポーツクロノ・パッケージも望ましい。
オーディオやナビゲーションも、オプションでアップグレードでき、活発に走りたい向きにはスポーツシートも用意された。ラゲッジセットも魅力的。カーボンセラミック・ブレーキは高価で、装備されている例は少ない。
特にシリアスだったのが、モデル末期のケイマン R。英国では、987型で最も人気が高い。車高が低く、シャシー剛性が高められているが、エアコンは備わらない。
987.2型への改良で、水平対向6気筒エンジンは直噴システムを採用。アキレス腱といわれた、インターミディエイト・シャフトが省かれている。オプションや仕様によって、運転体験は大きく異なる。事前に良く試乗し、お好みの1台を探したい。
オーナーの意見を聞いてみる
「ポルシェの技術者が、欲しいと考えるクルマに仕上がっていると思います」。と987型ケイマンを説明するのは、写真の「S」のオーナー、デビッド・ウィリアムズ氏。「3年前に購入しましたが、信じられないほど運転体験は素晴らしいです」
「グリップ力は極めて高く、先に勇気が限界を迎えるほど。技術力と製造品質の高さに惹かれますね。価格に見合った内容で、価値は下がりにくい。同年代のボクスターより、運転体験は遥かに面白いですよ。きちんと組み立てた、TVRのよう(笑)」
「サスペンションは腐食が酷く、専門ショップへリビルドをお願いしました。981型のケイマン GT4も所有していますが、どちらも最後まで残すクルマになるでしょうね」
英国で掘り出し物を発見
ポルシェ・ケイマン 2.9(987.2型/英国仕様)
登録:2009年式 走行:11万2000km 価格:1万7995ポンド(約367万円)
後期の2.9Lエンジンを積んだ、ベースのケイマンでMT。シルバーのボディとブラックのレザー内装で、シックな雰囲気が魅力的。走行距離も長過ぎない。正規ディーラーと専門ショップによる整備履歴がしっかり残っている。
アルミホイールは、ボクスター S用。クルーズコントロールにブルートゥース・オーディオなどのオプションが備わり、保障が付帯するとのこと。
ポルシェ・ケイマン・デザインエディション(987.1型/英国仕様)
登録:2007年式 走行:12万700km 価格:2万9990ポンド(約612万円)
限定777台の特別仕様の1台で、ブラックの塗装にスモークガラス、ブラックのステッカーが特徴。タイヤは新品を履き、アルミホイールはガリキズが修理済みで、真新しい印象を与える。エンジンはケイマン Sと同等で、アクティブ・サスが備わる。
内装は、ブラックのレザーとアルカンターラで、クロノグラフ風メーターやGT3用ステアリングホイールなどが組まれる。使用感は驚くほど少なく、整備履歴も揃っている。
購入時の注意点や弱点、スペックは、初代 ポルシェ・ケイマン UK版中古車ガイド(2)にて。
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